Interchange Engine

Owner Yoshiaki Matsubara & Ishitobi

by Tsuyoshi Ishitobi

2002.2.7.

松原さんのエンジン始動せずはやはり噴射ポンプのコントロール不良の模様です。以前落合さんの噴射ポンプはコントローラーではなくポンプ本体のトラブルでしたが、今回はスキャナーを当てても特に駄目な所や、チェックランプはつきませんでした。という事はコントロールコンピュータは正常と思われます。
このHUMMERはインタークーラーの配管があるため噴射ポンプの美味しい所が良く見えないので、インタークーラーの配管を一度取り除き、ガレージ在庫のノーマルインテーク分岐マニホールドと交換して一度ノーマル状態に戻してポンプが良く見える状態にしてから、再度配線関係をチェックします。以前落合さんのHUMMERから外したポンプは、リビルトコアとして未だ手持ちにあったので、試しにこのポンプのドライブシャフトを手で回した所、NA用のポンプですとポンプに燃料が溜まっていると、8個ある吐出口のいずれかから燃料がピュッと飛び出しますが、ターボ用のポンプは何の反応もありません。
配線のルートは車体側からコントロールボックスに信号が行きこのボックスでポンプの吐出量とタイミングをポンプの中のバルブに信号を送って調整しているようです。ですから何も信号が出ていないときは吐出量はゼロに成るようです。ちなみに燃料カットのソレノイドはOKでした。このコントローラーはポンプの横についていますがこれだけ取り替えればいいはずですが手持ちに98年式の走行距離が僅かな噴射ポンプアッセイがあるので、交換のために殆ど同じ手間なので、再度点検してダメだったらポンプごとASSy交換します。
このコントローラーはインターネットの情報によると結構トラブルが多いようです。このコントローラーを保護するオプションを以前6.2/6.5 DISEL HPで見た事があるので、当方もターボ化が終了し、このトラブルは他人事ではないので再度調査します。

2002.2.6.

先日の大阪HUMMERのその後ですが、家に帰ってから回路図を読んだ所風量「Hi」以外はコントローラーの中に切り替えスイッチが付いていてその線がエンジンルームの抵抗器を通ってリレーに行きその後ファンに行きます。外の抵抗器には複数の抵抗が入っていてここの抵抗を通る数によってファンに行く電圧を変化させて風量をコントロールしています。
ところで「Hi」ですが、この配線だけ別配線でオルターネターのB端子から直接ヒューズを通って先ほどのリレーに行きます。
このリレーは電源のON/OFFではなく、「Lo」グループと「Hi」の切り替えのリレーです。先方に電話してここのヒューズ(エンジンルーム内のラインヒューズホルダーに入っている)の確認を依頼した所、中にヒューズが入っていなかったようです。此処のヒューズは30Aで通常の物より大型なので入手しずらいと思います。
ATのディップステイックは当方にあった在庫品はNA用でTURBO用の物より短いので流用不可能でした。先方には当方のディップステックをコンベックスで測りもし移動するのであればそのレベルまでATFを継ぎ足すように依頼しました。
先日付けた当方のカーナビは本体の配線間違いで速度パルスが未配線であったので繋ぎ直しました。その他に走行距離がエンジン交換後500kmになりましたので、各油脂類のレベルチェックをしました。全体的に良好でしたが、Wオイルフイルターの取り付具の付け根から若干のオイル漏れがありましたので、増し締めしました。この部分は直径が大きい割りに細いOリングなので中々締めこむのに力が要りますし少しの緩みで漏れます。今までにも他のHUMMERにも良く見受けます。
もう一箇所AT本体からトランスファーに行く配管も若干にじんでいましたので増し締めしました。この部分は温度も高く、圧力も高いので漏れ易い部分です。今まで此処がにじんでいないHUMMERは見た事がありません。トランスファーのオイルが減っていないか確認した所大丈夫でした。
松原さんの赤HUMMERがエンジンストールすると聞いていたのでランドマップに話を聞いたところ、少し前はエンジンが止まると再始動する時直ぐにかかったそうですが、現在はかからなくなったそうです。噴射ポンプ直前まではシッカリ燃料は来ていますが、噴射ノズル直近の配管を緩めて、スターターを回しても燃料が出ないそうなので恐らく噴射ポンプ回りのトラブルと考えられます。
ポンプユニットを交換するのは作業が大変なのでます簡単に交換できそうな部品の交換からやって見ます。この部分で燃料を停めてしまう要素にはプレッシャーレギュレーター、インジェクションタイミングステッパー、ポンプドライバーがあります。物理的に動作の確認できる物はいいのですが、電気信号を見るにはオシロスコープを使わなければならないと思われますが、それで解ればポンプ交換よりは楽です。

2002.2.4.

大阪の方で毎度お馴染みの97年モデルのエンジンクラックによるエンジン交換中のHUMMERがあり、エンジン入手まで色々遠回りしましたがどうにか新品を入手したそうですが、最初にエンジンを下ろした方がその間退職されてしまい、新しいエンジンを積み込むに当たり手を借りたいと要望がありましたので、オーナーズクラブ専属アルバイトの博君と一緒に「のぞみ」に乗って1泊2日の旅に出ました。
持ち物はパワステのプーリーを抜くためのプーラーとマニュアル、それとどこかへ行ってしまったウォターポンプと、オイルクーラーの接続口、そしてサービスマニュアルを担いで朝8時の新幹線に乗り現地入りしたのは10時半頃で挨拶もそこそこに、現状をまずチェックしました。
作業環境は新車販売ディラーのショールームの中で抜群の環境です。車の横には自動販売機があり、ご自由に飲んでくださいと、そこの社長さんが100円玉を小皿に山のように積んでくれるし、BGMは流れているし、照明は水銀灯、今回のために用意した今まで見た事が無い使い安いエンジンクレーン、トイレもキレイで手洗いはお湯が出ます。床はタイル張りで所々赤いカーペットが敷かれていて寝板なんかいらないほどきれいでした。
肝心のHUMMERの状態はエンジンは下ろされていましたが、なんと!スタビライザーを外してエンジンを下から下ろしたそうです。確かにHUMMERのエンジンは1/3程室内に食い込んでいますし、エンジンとフロントウインドウ下側の隙間は殆ど無いのでまじめな整備士であれば補器類の取り外しを考えなければ、それも一つの方法と思います。また、HUMMERのラジエター類は一見取り外しを拒んでいますので恐らくどちらが得か考えて下から抜いたんだと思います。しかしそのためにアンダープロテクターからウインチまで取り外している内に恐らく途中で上からの方が良かったときがついたのではないかと思うほど沢山のパーツが外されていました。その外した部品は全てきちんとラップされ保管されていました。
ボンネットは赤い毛氈のような物で包まれていたし、ただの鉄パイプのアンダーガードまで、エアパッキンに包まれていたのにはやり過ぎと思いましたが、この会社の社長の方針で、預かり物は自分の物では無いから大切にしているそうです。本来他人がバラした物を組むのは余りやりたくない仕事ですが、おかげさまで沢山のHUMMERをバラしていますので、部品を見れば何だか解るし使っているビス類配線も頭に入っているのでこの辺は全く問題ありませんが、バラし方がチョット違うのが少してこずりました。
出向く前に写真でラジェターは付いたままでしたので、行く前に外してもらったのですが、外すのにバッテリートレイ、と運転席側のサイドパネルは付いたままでした。これが後々に響きました。エンジン積み込みはボディーリフトがしていないためミッションとの勘合に手を焼き、エンジンブロックを入れるときも少し何時もより時間が掛かってしまいました。
先方のメカニックも積極的に手伝ってくれたので大方の補器類も取り付き、今後の作業の見込みが出来、時計も9時近くなったので初日はこれにて終了しホテルで豪華ディナーをご馳走になり大浴場で体を清め、有料テレビを見る事も無く熟睡。
翌朝は9時半から始めましたが昨日のメカニックは子供さんのダンスの発表会で不在、博君と2人での作業、それと昨日もいらしたHPの読者の方が差し入れを持ってきてくださり一部作業に参加していただきました。この方はこの会社の近所に住んでおられ、中々研究熱心でよっぽどオーナーよりHUMMERに詳しいのには驚きました。
作業は、まず新品のバッテリーに交換、このバッテリーは大型で尚且つサイドターミナルとトップターターミナルが付いたタイプで、車体に乗せたところ、ステーが小さくて止まりません、またウインチの配線をしていないので一個だけでスタータを回しましたが結構いいバッテリーらしくクランキングに弱々しさはありませんでした。ステーは多少の加工が必要ですが、それは後日、ここの方にやってもらう事にして固定はしないままにしておきました。
プロペラシャフトの取り付け、室内配線、内装組みつけをし、ラジエーターユニットの取り付けをしようと思ったとき、固定したままのラジエーターサポートにゴムブッシュを入れることが出来ずじたばたしましたが結局手の入りずらいボルトを緩めてサポートを取り外してオーソドックスな方法で組み付けました。これが思ったより時間が掛かりラジエーターが終ったのはもう2時を過ぎたころで、ラジエーター回りの配管をし、油脂類を入れ、慎重にクーラントを入れエンジンスタートした所、多少燃料が回るまで長めのクランキングをしましたが掛かったとは好調で各部の点検をしたところ、エアコンの風向きダイヤルを回した所ウンともスンとも言わず尚且つかなりエンジンが暖まってもヒータが効かないので再度内装を剥がし配線とエアコンユニットを点検した所、風向き変更が出来ないのはサーボモーターのシャフトが緩んでいてレバーが上手く動いていなかった様でこのモーターは一個で2つの扉を動かしているのでそれぞれのタイミングを見ながら調整したところ完治、ヒーターは当初カットオフバルブの不調かと思いましたが室内のヒーター配管を緩めてブリードしたところコアにクーラントが回っておらず途中の詰まりが取れてその後熱湯がきちんと回り完治しました。
この他にはドアロックのアンプが記憶喪失になっていたり、ウインチ、アンダーガードの取り付け等は外した方に付けてもらうことにして終了しました。一つだけ気になるのは風量のMAXだけが効かないので今回持っていった回路図は98の物だったのでこの辺の確認は後日、改めて調査してこちらのメカニックにチェックしてもらうつもりです。
予定ではもう少し早く終るつもりでしたが、工具が揃っている事はもちろん必要ですが、いつも使っている物と違う事は結構イライラするもんです。何もスナップオンがどうのこうのではなく、何処に何があるか探し物をしている時間がバカにならないのです。持主はその辺が解っているので問題無いのでしょうが、客人には中々上手く探せません。うちのガレージに良く来るプロのメカニックもうちに工具があるのに、必ず自分の工具を持って来ます。あの意味が今回良くわかりました。軽い整備だけなら問題ないけど大掛かりな作業にはバカに出来ません。
松原さんのガレージには未だ十分ではありませんが、当方の持ち物に合わせてくれているし、ランドマップは私の工具揃えのお手本ですから、そんな事は今まで全く感じなかったので甘く見ていましたが今後このような機会があったら手持ち工具の準備を考えます。帰りはお土産を頂き新幹線でぐっすり睡眠を取りながら帰って来ました。

2002.1.8.

とりあえずHUMMERは走る状態ではありますが、まだまだ細かい詰めが必要です。
「エンジンチェックのランプが点灯しっぱなし」「CTIS不動」「簡潔ワイパー不動」「メーターパネル照明点かず」「キーレスエントリー不動」「オートクルーズ不動」これらを修理するため業務終了後ガレージに行きチェックしたところ「エンジンチェック」はACのバキュームホースが十分ねじ込んでいなかったため吸引力が低下したためのアラームでした。コンピューターをリセットして完了。
「CTIS」はエンジン交換のとき抜いたコネクターを再接続した時に不十分であったため再度強く締めて終了。「簡潔ワイパー」もコネクター接続不十分。「メーターパネル照明」はヘッドライトスイッチの右横にある明度調整の接続忘れ。
「キーレス」はユニットの記憶喪失で再設定しようとしても上手くいかないのでペンディング以上で時間切れで帰宅しようとしたら、今度はシートベルト警告灯が点灯しっ放しになり、更にタコメーターの照明が点かなくなりました。タコメーターの照明はメータパネルを外してコネクターを確認した所ちゃんと入っていましたが、再度ピンを真っ直ぐにして差し直しした所復帰「シートベルト警告灯」は未解決です。
こう書くと簡単ですが98年のマニュアルと、95年のマニュアルの回路図を追いながらの修理には時間が掛かります。ついでに50kmぐらい走った所ATの繋がりが悪かったので、ATFを見るとかなり不足していました。恐らくオイルクーラーのエアー抜きが完了したと思われるので2Lほど追加して走行した所驚くほどスムーズになりました。ATFはレベル計から入れるので入れてから直ぐにディップスッティツクを入れてもパイプに残っているATFが付いてしまいちゃんと見えませんのでまた明日チェックします。
トランスファーのATFを確認した所、量はOKでしたが劣化していたのでついでに交換しました。冷却水もATと同じようにエアー抜きが完了したらしく2L程入りました。エンジンオイルは送られた時かなり硬めのオイルが入っていたので恐らく保存用みたいなので、オイルヒターで加熱して柔らかくしてから抜いて交換しました。最初なので週末には交換しようと思います。
昨日「遅い」と言いましたが、少し考えて見ました。先ずターボになってエンジン音が低くなっり、アクセルペダルも軽くなったのでアクセルを踏むありがたみが余り無いためと思います。また、マフラーはNA用の大きな物を流用しておりますので、TURBO用の小さいものより排気抵抗が大きくてタービンの回転抵抗が大きいのでブーストが上がりにくい事が考えられます。しかし、低速はこの方が良いような感じはありますし抜けが悪いので触媒の温度が上がり易いので排気はキレイになります。
それと他にもう一つ大きな欠点がありました。使っているコンピュータは98年式なので最終減速比はハイギヤードの設定でミッションとデフはローギヤードのままです。そしてスピードメターはハイギヤードの物と部品がチャンポンなので、実走状態は実際より速度パルスが多めに出るのでメーターは実速より多めに出ます。高速をメーター読み100km/hで走行してタキメーターで速度を計ると実速は92k程でした。したがってコンピュータは少ないアクセル開度で思ったより速度が出ているので燃料は薄めしてしまいこれが遅くなる原因になっている様です。これの良いことは燃料消費が少ない事です。対策はコンピュータを古いものと交換するかデフを交換するといいのですが、今までよりは全然早いしもうこれ以上今はやりたくないので、そのままにしておこうと思います。ただ、ガレージに松原さんのノーマルターボ用マフラーがあるので、しばらく借りようかなと思っています。
インターネットでアメリカのDIESELエンジンの排ガス規制を調べた所、2000年から施行されていてその数値は単位をそろえると驚くほど今回の予想(こうなるであろうと思われる数値)にピッタリではありませんがそっくりでした(間違っていたらすいません)。規制値は全くオリジナリティーの無いいいかげんな物まねで日本の国情に合わせた決め方で無い事が判明しました。アセスメントをきちんとやってこうだからこうなるって考えずにアメリカの真似をしておけばいいだろうと言うだけの事です。実際日本のISUZU自動車はGMのピックアップ用以前ここで紹介したドラマックスって言うこの規制に適合したエンジンを供給しています。早い話がもう国産対応エンジンは出来ていると言う事です。英語力が無いので規制の細則は解りませんが英語力のある方は「EPA」のHPを見て詳しく教えてください。アメリカの規制は2000年以前には1993年に規制がありました。これも何処かの国でやったよね。

2002.1.6.

何ヶ月ぶりか忘れるぐらい久し振りに、HUMMERが復活しました。
今回までの道のりは大変長く途中で入院してしまい途中大きく間を開けましたがどうにか本日終了しました。
もう一度今回の作業内容を振り返りますと、95年式のNADIESELエンジンがデトネーション(異常燃焼)のためシリンダーヘッドとシリンダーの一部が損傷し損傷部分がシリンダーボアより外側に及んだためヘッドガスケットの押さえ込む部分が少なくなりそこから排気が漏れてしまったためヘッドガスケットを交換するつもりで部品を注文しましたがその数時間後にアメリカの同時多発テロが起きて、部品納入が何時になるかわからないとの連絡があり、仕方なく手持ちの98年のTURBOエンジンと交換した方が時間的に早いと判断して積み替えました。
NAからの積み替えには噴射ポンプのコントロールがフルコンピュータ制御になるためエンジン、ミッション関係の配線は全て98に交換してその他のライト回りとか、CTIS、パワーウインドウ系統は全て95のまま使う事になります。また今回はエアコンも壊れてしまっていたので95年式から最新の物にコンバージョンするキットを入手していたので交換しましたが。95年式用にコンバージョン配線を更に98年式にコンバージョンするという訳のわからない作業も同時進行しなければなりません。したがって既存のワイヤーハーネスをバラシて配線の行き先を全て回路図から読み出し、それを一つずつ手作業で配線していくことになります。
その作業をやっていくうちに配線の量がどの年式のオリジナルより膨大になりそれを全て普通の車よりメーターパネルの裏側が狭いHUMMERに全ての配線を入れるのはとても困難で、なおかつHUMMER以外の車であればボンネット内に少し引き回して対応できますがHUMMERはボンネットの後端でもエンジンがあるためそれも出来ません、したがって先ずは誤配線の確認のため運転席一杯になる程の配線を引き回しエンジンを始動することに決めました。
配線の他にもインテークマニホールドが高い位置になるので、1インチのボデーリフトも同時に行いました。また、アクセルワイヤーもTURBOは可変抵抗になりますのでペダルもユニットごと交換しました。パワステポンプ、ACコンプレッサー、オルターネターもTURBO用と交換しました。エンジン後ろにタービンがあるので排気管の取り回しが変わるためボディーの一部をカットしエンジンハッチもTURBO用の大きいものと交換し、それに伴い内装のセンターカバー、メーターパネルも98年のものと交換しました。
この部分の形状が変わったので、リアACのユニットとカバーも交換しました。排気管もタービンから触媒までの部分は交換が必要です。こう考えると1/4ほどの部品が変わったような気がします。
作業の途中先に発注したNA用のガスケットが何時になるか解らないと言っていたのに入荷してしまました。同時に油圧タペットのバルブも頼んでいたのでこれらが無駄になっていまい第一弾目のショックでした。
エンジンが降りている時にやり易い作業なので新しいグロープラグと交換したり綺麗に掃除をしてから載せて全て配線をした後、ワクワクしながらエンジンを掛けたところ何処からともなく大きな異音と大量の冷却水の漏れがあり結局このエンジンはダメでした。これが第二弾のショックでした。
仕方なく松原さんのHUMMERに同乗して第三回のHUMMERミィーテイングに参加しました。一部の方以外に励まされて、新しいエンジンを調達しそのエンジンが到着してから40日間の辛い?闘病生活が終わった12月の初旬から作業を再開しましたが、年末のため忘年会とかクリスマスとか忙しくて結局作業を本格的に再開したのは年末になってからでした。
ぶっ壊れTURBOエンジンを下ろした時は笹本さんが来てくれ中年二人でへたくそな運転のフォークリフトで乱暴に降ろしましたが、積み込みはランドマップから借りたエンジンクレーンで超丁寧に積み込みました。エンジン回りの作業は年を越してから行い、昨日の夕方アルバイトの博君と二人ではボンネットを載せるのが大変なのでランドマップを誘い寄せてボンネットを載せエンジンを掛けたところ無事エンジンが掛かり一安心しました。
ここまで来ると欲が出て結局博君と2人で徹夜して配線、内装組み込みまで行い完璧ではありませんが、乗りまわせることが出来る状態になりました。
試乗した所今までのNAと比べれば確かに軽快にはなりましたが、率直な所「遅い!」普段松原さんのHUMMERに乗りなれているせいかあれだけ苦労した割には「遅い」のです。マフラーはNAのままなので多少抜けは悪くなるのでしょうが、普通でした。やっぱりインタークーラーとマフラーはやらないとダメなんでしょうか?
1インチのボディーリフトの影響でノーマルより少し回頭性は悪くなった気がしますがこれも松原さんのHUMMERに乗りなれているからかもしれません。どうせクロカンは殆どしないのでスパッと回れる方がいいと思います。。。。
今回の作業はドナーのHUMMERがあったからできたことで、これを全て部品発注して作業したら買いなおした方が安いかもしれません。労力も胃潰瘍になる程のストレスが出ます。私のHUMMERも完璧になるまではまだまだ時間が掛かると思います。ですから今回のような事は考えない方が良いでしょう。しかし車好きのオーナーは誰も常にパワーアップは考えているでしょう。だからわけのわからないケミカル品なんかはドンドン売れているんだと思います。優等生的な答えはきちんとした日頃のメンテナンスで性能を維持する事が一番ですと言いたいのですが、チューンするなら、ノズルを大きくしてポンプで燃料増量の調整して後付けのTURBOを付けた方がいいと思います。これであればコントロールはマニュアルなのでドッカンターボになって体感できるでしょう。今回の作業ですっかりHUMMERの配線にも詳しくなったので今後控えているコンバージョンのためにいい勉強になりました。ちなみにエアコンは今は寒いのでもう少し暖かくなったらチェックします。

 

2001.12.23.

昨晩は先日の忘年会でご披露しました特命事項に参加のため作業は全く出来ませんでしたが、ガレージに泊まり本日は大きく進展しました。
年末のためアルバイトの博君は全く来てくれないので、2名のメンバーに声を掛けましたが、1人目は何か予感がしたのか留守電になっていてキャッチ出来ませんでしたが、上手い事だまして笹本さんを捕まえる事が出来たのでエンジンを下ろす作業に参加していただきました。
エンジンを下ろすにはエンジン・クレーンが微妙な動きをさせられるので理想的ですが、ランドマップから未だ借りていないのと、もう使わないエンジンなので力任せにフォークリフトで下ろす事にしました。補器類等は先日 既に取り外しておきましたので先ず、エンジンマウントを固定しているボルトを緩めます。エンジンとATの切り離し前に行うとボルトに荷重がかかりぬけなくなるおされがあるので先に緩める方法を何時もとっています。エンジンとATの切り離しは、前にはずしたスターターの所からリングギアとトルクコンバータを固定しているボルトをリングギアを回転さて一本づつ緩めます。この時、レンチで緩めるとリングギアが回転してしまうのでインパクトレンチが必要です。ボルトを緩めた後は少しトルクコンバーターを後ろにずらしリングギアーとトルクコンバーターが嵌め合いになっているので此処にエンジンの重量が掛からないようにしておきます。
ベルハウジングとエンジンを結合している6本のボルトを緩めてもノックピンがあってそのままの状態です。レバーを使ってこじるとパカンと言う音と共に2つに割れます。
次にジャッキをオイルパンに当てて少しエンジンを持ち上げてジャッキをエンジンごと前に引き出します。エンジンの前と後ろにチェーンを通し、少し吊り上げの支点を前よりにしてエンジンを前方を持ち上げ気味にして干渉物がないか注意しながら吊り上げます。
この作業はどうしても一人では出来ないので本当に笹本さんに居て貰って助かりました。前回下ろした時は角材を沢山使い苦労しましたが積み替えも3度目ともなると経験値が上がって案外スムーズでした。特に以前はあらかじめエンジン内の液体を十分抜いていなかったのであちらこちらからだらだら漏れだし滑り易くて危険でした。今回はフォークリフト操作の達人が居なかったのですが、彼が居たらもっと簡単に降りていたでしょう。下ろしたエンジンはあらかじめ作っておいたエンジンラック(木製キャスター付き)に載せこれから2002年モデルを1998年モデルへとコンバージョンします。今日の作業は此処まで。

2001.12.20.

HUMMERのエンジン交換は亀スピードで進んでいます。今日は今まで気になっていた、ATとトランスファの間のゴム配管の交換をしました。この部分は以前他のHUMMERでゴムがパンクしてATFがダダ漏れになていた事がありましたので、今回は新しいホースバンドが入荷したので交換作業をする事に決めました。
ホースは編み目入りの耐油ゴムホースなんですが交換部品としてホースを持っていなかったのですが解体HUMMERのCTISからエアークリーナに繋がっているホースが同じ物だったのでこれを切って使いました。交換する部はプロペラシャフトを外さないと出来ませんホースは出入の2本でホースバンドで止まっています。配管を抜くと中からATFが出てくるので気を付けなければなりません。部品代は微々たる物ですが機能的には重要な部品です。
未だホースが余っていますので欲しい方はどうぞ連絡を下さい。封筒で送れると思いますので送料は封書代だけで済むと思います。路上で此処から漏れた場合はCTISホースを取って利用すれば良いと言う事です。

2001.12.18.

エンジン積み替え作業を本格的に開始しました。
今日の工程は、エンジンを車体から切り離すための作業でラジエーターの取り外し冷却ホース、燃料ホース、排気管、各種配線の切り離し、スターター、パワステポンプの取り外しを行いました。エンジンオイルとATオイルはあらかじめ抜いておきましたが、毎回エンジンを下ろす時に吊り上げたエンジンからだらだら冷却水が出るのが嫌なので左右のバンクのドレンボルトから冷却水を抜きました。
通常クーラントの交換はロアーホースからの金属配管の途中にあるバルブを緩めて抜きますが、実際は此処からの排出だけではすべてのクーラントは抜けないで左右それぞれ2〜3L位エンジンブロックに残っています。したがってクーラントの交換時にはこのドレンボルトを抜くべきですが、左バンクのドレンボルトはスターターの陰に入っていてこれを抜くには多大な工数が掛かります。したがって先のバルブから抜いてその後新しいクーラントを入れるのは、おでんやの汁やうなぎやの秘伝のタレと同じで古い液に新しいもので希釈しているだけです。
クーラントをできるだけ完全に抜くのは大変なのでクーラントの交換は以下の手順でやると結構綺麗に交換できると思います。先ずドレンボルトで古いクーラントを抜き右バンクのドレンボルトを緩め右バンクを空にします。このドレンボルトは4角穴なで、1/4ドライブが丁度いいのですがハンドルを回す場所がないので私は1/4-3/8の変換コマをエクステンションバーにつけて回しました。ドレンアウト後ドレンボルトを締めて水道水(井戸水はカルシュウムとかマグネシュウムが入っているので使わないほうがいいそうです)でラジエーターを満たし、エンジンを始動して水温計が上がったら、また同じ作業を行ってクーラントを排水します。A型以外の方はこれで十分ですがA型の方は出てきた排液が透明になるまで繰り返せばOKです。
関東地方はクーラント濃度は50%でいいと思いますがその他の地方はクーラントの性能表を見て濃度を決めて下さい。私の場合はクーラントをあらかじめポリタンクで所定の濃度にした後、注入して最後の方で比重計を使って濃度調整をしています。補充も同様に50%のものを入れています。以前にも書きましたがクーラントが濃いとオーバーヒートの原因になりますので注意が必要です。
作業は結構はかどりましたし、アルバイトの博君が来なかった代わりに今日は作業途中から笹本さんが応援にきてくれてズーッとおしゃべりしながら楽しい作業でした。笹本さんの希望で作業をしたがっていたので、ツナギを貸して(先日のツナギはコレクターアイテムになっているのでしょうか?)排気管の取り外し、ウォーターポンプの取り外し等ををやってもらいました。笹本さんは30年ぐらい前に自分の車のクラッチ交換をやっていた位なので結構使えます。作業中当時を思い出したらしく、懐かしんでいました。作業中横目で見た所生意気な言い方ですが、工具の使い方もボルトを回す加減も経験で解ってるようなので「狭山PSガレージ茶帯4級」の認定をしておきます。
今後の作業には工数としてカウントしておきます。そういえば笹本さんにバイト代を払うのを忘れていました。バイト代は年齢、職制、社会的地位は関係なく最初は博君の1/3からです。

2001.9.19

エンジンの積み替え状況です。
メカ的な物資は全て整いました。ミッションの配線は98年式の物が使えましたがエンジンコントロール、AC関係はやっぱり全くやりなおししなければなりませんでした。本日は搭載するエンジンのパーツ交換を行いAC関係の搭載を行いました。内装はエンジンハッチの交換を伴いますのでリアーエアコンも含めた内装交換をこの際やってしまうことにしました。渡辺さんに連絡を取っていましたが連絡が中々つかなかったのですが、本日、渡辺さんから連絡がありました。どうやらテロ事件の最中アメリカでキャンプしていたそうです。そのためか土曜日までテロには気が付かずに旅をしていたそうです。渡米して中々帰って来れない日本人が沢山いる中、予定通り帰ってきたそうです。渡辺さんは何時もアメリカに行くといろいろ事件がある方です。何れにしろ毎回危ない橋を渡っているような気がします。

2001.9.16.

当方の95年式NA DIESEL 入手時より約6年間今までしっかり動いていましたが・・・。火曜日の夜そもそもACのホースがやっときたので新型のACユニットと全て交換するつもりでエンジントラブルが発生していたことは報告しました。この時点でヘッドガスケットが抜けている事が分かり友野さんに部品手配代行を電話でお願いした時は未だ夜の9時でした。それが家に帰ってみるとニューヨークのツイン・タワーにテロで破壊されているのを知り友野さんからの連絡で、テロのせいでいつ来るか解らないとの返事もあり、どうするかしばらく考え異常燃焼でただれたヘッドを見て今のエンジンには見切りを付けてエンジンを積み替えることにしました。
手持ちのエンジンはどちらもTURBOエンジンなので出来るだけ手をかけないためには、HUMMERに乗っていたものを使うことにしました。このエンジンは今まで色々な方に部品を剥ぎ取られているのですが、オルターネータはNAから流用、パワステポンプは河野さんがオイル漏れで捨てたものを多少の漏れは我慢して使うことにしました。NAからTURBOへの積み替えを行うには色々と問題があります。先ず電気配線が全く違う事、ボディーの形状が違うところもあります。内装もエンジンカバーの大きさが違うので変更が必要です。デジカメが無いので写真はCCVの石川さんが撮影してくれたものがありますので参考にして下さい。まだまだ大変です。

2001.9.11.

悲しいお知らせです。
ACの部品が着たので久しぶりに博君を雇ってACの修理の準備をするために、ガレージに行きエンジンをかけ少し場所を移動し、ボネンットを開けてラジエタキャップを開けるとキャップがポン!と大きな音をたてて顔面横をかすめていきました。もし当たっていたら大怪我です。いやな予感がして、エンジンをかけてブリードバルブを開くとなんと勢い良くガスが吹きだし続け収まりません。エンジンクラックであればここまでいっぺんに急変するかは疑問だったのでランドマップさんに相談すると、ヘッドガスケッとではないかといわれたので右バンクを開けると2番シリンダーの壁面がとろけていました。恐らくこのシリンダーに冷却水の進入があったようです。8番のシリンダーもあまり良い状態の燃焼ではないようです。このまま組むにはあまりにも悲しいのでとりあえず反対側のバンクも次回ばらして見ます。これでミーティングに乗っていけないことが確定しました。ど〜しよう!!!

2001.8.30

友野さんから502エンジンの梱包写真が送ってきました。いよいよ現地発送のようです。ワクワクしてきます。

 

.2001.8.6

サスペンションは先日松原さんのHUMMERで交換したものと同じですが、上下のボールジョイントは松原さんは削りだし加工によるレーシング用のものと交換していますが、この写真ではノーマルのものを使用しています。ショックは別室付きの物と交換されています。ドライブシャフトはリビルト品のため塗装をした様です。

 

2001.7.31.

アーリーモデルのHUMMERオナーはHUMMERにさほどパワーを求めておらず、それなりに満足していました。95年にそれまで6.2LのNAから6.5Lに変わったときはATも4速になったことも重なって多少マシになり350エンジンを積んだHUMMERが出たときも静粛性と高回転までの伸びは感心したものです。その後、96年にTURBOモデルが出てからは交通の流れをリードでき高速走行の安易さはかなりエポックメーキングな出来事でした。しかし内外を問わずパワーアップを望むオーナは沢山居るらしく、特にエンジン換装が一般的なアメリカでは多くのHUMMERがパワーアップを行っています。その中でも一番尖がっているのは、502エンジンへの換装で特にフロリダのOFF-ROAD AMERICA は継続的にこの改造をシステマティックに行っています。今回この様子を撮影したCD-ROMを入手しましたので、数回に分けて紹介します。

このCD-ROMに使われているドナーは部品から判断して96年式のワゴンです。かなりオフロードで酷使されたらしくボディーには擦り傷が入りフレームにはサビが発生しています。こんなに程度の悪いHUMMERは日本には無いのではないかと思われますが、この後の写真を見るとボディに関しては案外修正ができますので、中古並行HUMMERの場合は慎重に行いたいと改めて考えさせられます。
先ず、ボディーから屋根とリアーのサイドパネル分をフォークリフトを使い取り外します。この場合はオープンにするのでおそらく廃棄するのでしょう。(勿論いきなり外すのではなくこの工程まで来るのには、内装の分離や配線の処理、ガラスの取り外し等結構手間が掛かります)(写真1,2,3)

屋根が取り外された後、フレームとボディーの機械的な分離、電気配線の分離を行いボディーを取り外します。分離した後の、ボディーは専用のラックに載せられます。このラックの構造を見ると案外キャシャな気がします。この載せられている部分は殆どアルミなのでかなり軽量な様です。これは参考にしたい方法です。これであれば移動も楽で変形をさせることなく保管できます。(写真4,5,6)}

2001.5.17.

以前から部品待ちで休止状態でした、GAS HUMMERのエンジン交換を再開しました。
このHUMMERは以前報告しましたが、高速道路を走行していて、料金所で停止し、再スタートの時に水温が上がりコンロッドを"ポキッ!!"してしまったものです。エンジンは廃棄しどうせならとGMから出ている純正ハイパホーマンスエンジンである「ZZ4」に積み替える事にしたものです。
HUMMER本体は、私のガレージではなく(当時はガレージは未だ無かった)近所の修理屋に預けてありますが、エンジンは今日、アルバイトの博君と一緒に軽トラックで運びました。現在の車環境では、HUMMERが生き延びる為にはGASエンジンにコンバートして行く事はこれから増えて行くと思いますので、搭載可能なエンジンの一つとして今回の作業を紹介していきます。
数ヶ月後には502エンジンコンバートの予定もありますので、その前に小手調べと言う事になりそうです。今行なっている事はベースエンジンに補器類を付けている事と、少しでも違いを出す為に可能な限りARP(Automotive Racing Products)社製のステンレスボルトに交換しています。
このボルトの軸力管理は、専用のルブリカントの使用を前提として、材料引っ張り強度の0.2%耐力の75%値を確保するような締め付けトルクを設定しています。
今回はキットで購入しましたが全てのボルトに「Special Purpose Washer」と呼ばれている平座金が付いていています。この座金はクロモリ鋼を熱処理(焼き入れ・焼き戻し)したうえで、上下の面を完全平行に研削仕上げしてあるという凝ったものです。安物のプレス打ち抜きの柔な座金では、それ自体が挫屈してボルト軸力を低下させてしまいますが、これはそのようなことはまず起こりません。(ARPに関してはすべて広島在住の師匠である森本さんからの受け売りです)
HUMMERのドアヒンジや窓枠のボルトが錆びて見てくれが良くないので、今度、セットで輸入しようと思っています。ただし、高価です。
ZZ4は元々キャブ仕様のエンジンなのでTBIで使用するにはインテークマニホールドの追加工が必要で、その他HUMMERに使うための追加工も必要です。インテークの追加工は以前に紹介しましたのでここでは省略しますが、HUMMERに使用するにはACコンプレッサーのステーを取り付けるタップが足らないので、今日はそのタップ加工を行ないました。 通常エンジンヘッドは鉄製ですが、ZZ4はアルミナので加工は楽ですが、エンジン本体にドリルで穴を開けるのは緊張します。又深さも博打で、貫通しない様に十分な配慮が必要です。今回は助手が良かったので失敗ぜずに上手く行きました。

2000.11.19.

エンジン積み替えプロジェクトは、今、パーツリストとにらめっこして部品の洗い出しをしています。ボルト類はどうも不足していますし、中には今のうちに交換しておいた方が良いと思われるセンサー類と全てのボルトナットは新品にする事にしました。アメリカのシッパーに聞いた所、今回交換するZZ-4エンジンは今、納期が1年以上かかる貴重品に成っているそうです。在庫のある時に決断して購入して良かったと思っています。

2000.11.6.

本日も、業務終了後修理屋に行き、エンジン積み替え作業をする事にしました。
とにかくダンボールに詰め込んだバラバラの部品を組み付けるのですから大変です。部品によっては重量もあるし、そこで今日からエンジン本体をエンジンスタンドに取り付けて一つ一つ解る物から取り付けていく事にしました。
エンジンが送ってこられた状態はパレットの上にボルトで固定されています。このボルトを緩めてエンジン・クレーンでエンジンを吊り上げます。この状態でミッション取り付け用のねじ穴を利用してエンジンを取り付けます。エンジン取り付け用の金具は自由に動くので金具をすべて締め込んだ後、エンジン・クレーンを取り外します。スタンドに取り付けられたエンジンは邪魔物が無くなり整備性がぐんと上がります。
私の担当は全ての部品の確定と仮付け、欠品の調査、発注です。部品の無い物は取りあえずそのままにして、全て完了した時に一度に発注するつもりです。ただ、本日の作業で感じたのですが、細かいボルト類の欠品は一番困ります。ボルトは全てインチサイズで ISOネジになれている私としては当惑しています。また、エンジン関係のボルトは強度的にハイテンションボルトなのでやたらなネジが使えないのも難点です。また、長さも相手が貫通していないので長い物を使うとネジをなめてしまうし、短すぎると特にヘッド周りはアルミなので力が掛かったとき、ネジがネジ山から抜けてしまします。なかなかプラモデルの様な訳には行きません。本締めは、やはりプロにお願いするつもりです。
作業としては、インテーク・マニホールド、TBIユニット、ACコンプレッサー・ブラケット、パワー・ステアリング・ブラケット、オルターネーター、ACコンプレッサーの仮付けをしました。
問題点は、先ずボルトが全て揃って無い、インテークマニホールドの切削が少し足らない、ブラケット取り付け用のネジ穴がエンジンに無い、といった所でだめだという事が解ったので今日は負け犬状態で帰宅しました。
ウォーターポンプはZZ-4に付いていたのですがほんの少し形が違うため、それがオルターネータ・ブラケットに当たってしまい、前のエンジンの物と入れ替えました。ACコンプレッサーのブラケットは3本のボルトで固定されますが、ZZ-4には2個しかなく残念ながらネジを一つ開けなければなりません。これはちゃんとした物を購入したいので、スナップオンのタップセットを購入して来ようと思います。また穴あけは必ず直角に開けなければなりませんので、10ミリぐらいのアルミの板に3ヶ所のブラケットから取った穴を開け、今回追加する部分には下穴と同じ内径の鉄製のスリーブを打ち込みます。この板を既存の2本のボルトで固定して位置決めをしてタップを立てるつもりです。マダマダ、ゴールは見えません。あ〜しんど。



MYエンジンクレーンとエンジンスタンド


エンジンクレーン


ACコンデンサーブラケット


Mvオリジナルウォーターポンプ


MvcZZ-4ウォーターポンプ


合っていない!!

2000.11.5.

本日は、エンジン交換に必要なエンジンクレーンエンジンスタンドの組み立てを行ないました。
エンジンの補器類の取付金具は大体の物は解るのですが、インテーク・マニホールドやエキゾースト・マニホールドと、共締めになっているので取りあえずエンジンスタンドに取り付けてから仮止めをしてからではないとゴチャゴチャしていますので、ちょっとした細かいネジが解りません。やはり原物を見るのが一番と思い、あつかましい様ですが、先日お会いしたGAS‐HUMMERの所へ写真を撮らせてもらいに行きました。
このHUMMERは95年式で白のWAGONです。外観上ではレインガード用のランプステーが就いているのが特長です。フロントのタイヤが坊主なのでそろそろ交換の予定だそうです。エンジンの積み替えが見たいと言うので、お見せした所355馬力のZZ-4を見てお金を貯める決意をした様です。GAS-HUMMERの場合、発進時のトルクがやはり足らないようです。ZZ-4の場合GMの純正エンジンですから通常の使用に十分な耐久性があります。HUMMERの場合は何度も言うようにエンジンルームの高さが低く更にエンジンの中心がフロントウインドウに近く、コルベットとかのようにボンネットに穴を開けてハイトの高いインテークマニホールドの取り付けが出来ませんのできちんと組み込みが出来ないので、GAS-HUMMERのチューンはTBI+GG-4が実用ではベストでしょう。

2000.11.4.

エンジン積み替えプロジェクトは修理屋が本日は休みなので、課題のインテークマニホールドの追加工をするために、友人が勤務する会社へ訪問ました。
社長の了解を頂いているので、じっくり時間を掛けて作業でき、おまけに高価な割り出し盤の上にバイスを載せ加工時間よりも段取りに時間を掛けて、高精度で加工しました。薄謝で工場設備を使わさせて下さった社長と1食分でフライス盤をオペレートしてくれた友人にも感謝します。明日は休みだと思っていた家族から色々リクエストがありましたが、「明日は、休日出勤」と言ってしまったので、朝7時から修理屋に行かなくてはなりませんので結構仕事ははかどると思います。お楽しみにしてください。 

面の振れを測定

穴あけ加工

穴に対して面を直角にする

直角度を測定

出来上がり

2000.11.3.

エンジン積み替えのレポートをお送りします。
今回採用したエンジンは基本的には純正と同一のエンジンブロックに色々とチューンしてテストランされて市販されているGM純正のエンジンです。排気量は350のままです。チューンの度合いは355HPとなっていますが、これは4バレルのキャブレターに、タコアシを取り付けた状態の物です。
ちなみに呼び方はZZ-4(ジージー・フォー)と呼ばれアメリカでは有名なエンジンです。GMのこのエンジンはブロックは鋳鉄ですがヘッドはアルミ製です。付属品はプラグ、ウォータポンプ、ディストリビュター、インテーク・マニホールドにはそれぞれめくらブタは付いています。梱包状態は木製のパレットにボルトで固定され、周りは木枠で囲まれています。価格は購入場所や、購入方法にもよりますが概算で大体$5000程度と思ってください。今回はコンバットバギィーを輸入する際コンテナにて同送しましたので輸入コストは消費税のみでした。
今回は本来国内でチューンしたエンジンを組み込む予定で、壊れたエンジンはそのショップに持ち込んでいましたが、ここの天才チューナーは中々仕上げてくれないので、このまま預けてある修理工場に迷惑を掛けてしまうのが心苦しくて、急遽このZZ-4を購入しました。
積み替えは壊れたエンジンから補器類をそのまま外して移植するだけですから簡単なはずでしたが、ショップに壊れたエンジンを取に行った所、補器類は外されてダンボールに詰められていました。ざっと見た所は部品は揃っているようでしたが、昨日書いたエキゾーストパイプが欠品していました。ショップにメールを打ちその後電話した所、どれだか分からない状態なのでこれと思う物を数種類送るので勘弁して欲しいと言われてしまいました。残念!。超ブルーですが取りあえず一つ一つ問題を解決していかなければ、始まらないし、当然終わりません。
気を取り直して仕事の帰りに修理工場に行きました。修理工場はすっかり本日の業務は終了状態でしたが、私が行くと嫌な顔せずにエンジンの梱包を解き、アメリカから今回の積み替えに関してインテーク・マニホールドに追加工が必要と聞いていましたので先ずこれの調査を開始しました。
HUMMERの場合エンジン上部とボンネットの間が狭いのでキャブレターの取り付けはきついのと、積み替え後、構造変更(記載事項変更)の届を出しますので、ガス検査に影響の無いTBIをそのまま流用する事にしました。ただし、エンジンの特性が違うので現在コンピュータの書き換えのためアメリカにコンピューター本体は送っています。
先ず木枠梱包の天板を外し針金で固定されている外枠を外してビニールカバーを外すと、新品のキレイなエンジンが現れました。はやる気持ちを押さえて、外観を調べた所、特に悪い所はないので安心しました。先ずZZ-4に取り付けられたキャブ用のインテーク・マニホールドの9/16のボルト12本を緩めた所ねじ部にシリコン系のねじロックが付いていました。ほとんどのボルトはすんなり緩みましたが、1本だけ右バンク4番近傍のねじだけ工具が入りづらくメガネを入れても一駒分触れない状態でした。困っているとさすがプロの整備士は、違うメーカーのレンチを持ってきて餅つきのように互い違いに一振づつ工具を交換して緩めてしまいました。二つの工具の微妙なずれを利用した妙技に感心しました。
インテーク・マニホールドはモナカ状で気化器から左右のバンクにそれぞれ出来るだけ等長にななるように道が付けられています。マニホールドは左右のバンクのヘッドにまたがって橋のように付いていますので下側に隙間が出来るのは仕方なく、そこにはシリコンパッキンが厚めに穴埋めされていました。そのせいかボルトを緩めてもピッタリ張り付いて取れませんでした。
ヘッドはアルミなのでブロックの間にレバーを入れ根気よくすこしづつ剥がしました。TBIのインテーク・マニホールドを当ててみるとやはり12本のボルトの内センターの左右2本づつ、計4本の穴がずれていてボルトをまっすぐ締められない状態でした。位置は良いのですがヘッドのねじ穴に対してマニホールドの穴は斜めでしたこの穴だけ真っ直ぐにしてもボルトの首の部分は斜めになってしまうので、このままでは取り付けは出来ません。電気ドリルやボール盤でごりごりやってもよさそうでしたが。基本方針は「じっくりやる」ことですから、金属加工業の友人に明日、フライス盤を借してもらえたので、今日の業務はヘッドに就いているガスケットのカス取りにて終了しました。ちなみにヘッドカバーを外した所ローラーロッカーは入っていませんでしたが、キレイなオイルがまんべんなく染みていて錆等は一切ありませんでした。



木枠に組まれたエンジン

後ろから見たZZ-4

キャブ用のインテークマニホールド付きヘッド

マニホールドを外したエンジン上部

キャブ用インテークマニホールド

こびり付いたガスケットを取っている