2014年6月  HUMMER ESSAY 2014年7月      

2014.7.29.    石飛 毅氏

少し前からローダウンさせたHUMMERがあって、これをノーマルに戻すのをスカイオートから相談されていました。
その時に色々調べて、またHUMMERの細かいノウハウを知る事が出来ました。普通の車の場合はローダウンと言えばサスとショックの交換が相場ですけど、HUMMERはローダウンするのに結構凝った事をしていました。HUMMERのサスペンションの構造はWウイッシュボーンです。利点はタイヤの位置決めの剛性が高くて動作時にキャンバー変化が少なく、ハンドルの切れ角も大きく取れます。ロールセンターを重心より高く出来るので、ロールを小さく出来るもの特徴です。ただ、サスペンションのストロークを取るためにはアームの長さが必要です。HUMMERの横幅が広いからか、出来たのか横幅が広くなっちゃったのかは解りませんけど、サスペンションのストローク確保は課題です。HUMMERは前後のロアアームは対角で共通ですがアッパーアームとコイルスプリングは異なります。リアのコイルスプリングはフロントに比べて結構太く、バネ乗数が大きく固めです。そのため、ワゴンの場合はあまり気になりませんが、オープンや4DRHT等リアの荷重が少ない車体形状の場合、結構突き上げ感があります。恐らく、この突き上げが嫌だったのか舗装路で飛ばしたかったのか?このHUMMERはコイルを柔らかくして、序にローダウンをしたみたいです。その手法は思ったより凝ってて、リアにフロントのコイルを入れるためにアッパーマウントを鋳物からフロント用の溶接タイプに交換しています。更にショックアブソーバーもコイルのバネ乗数にあわせて伸び側の寸法を減らしていました。フロントも短いコイルにしたため脱落しないように短いショックの最大伸び寸法を規制していました。
新しいオーナーはローダウンした姿に不満があったようで、これを元に戻すオーダーをされた様です。一見コイルを交換すれば済む様に思われたかもしれませんが、前記の様に元に戻すにはコイルスプリング4本。リアのコイルブラケット2個、ショックアブソーバー2本、ショック用アダプター4個を交換してコイルスプリングのストロークも伸ばす必要がありました。リアのショックとフロントのショックも違う事がわかり、何度か組んでは戻しを繰り返してやっと完成した模様です。
このローダウンしたHUMMERはHUMMER JAPANがまだ北海道にあったときに輸入された物で、この改造は新車の時から行われてて、作業はAM Gneralの下請けが行ったと思われます。このHUMMER自体は何故か記憶に残ってて、HUMMER JAPANで売られていたときにちゃんと『ローダウン仕様』と書かれていました。そのほかに燃料タンクキャップとか、テールパイプも凝った物が付いていたので良く覚えています。その後、中古でオークションに出てて、知人がこのHUMMERを中古で購入しましたので、乗ったこともあり、ローダウン仕様なのに、乗り心地自体はとて良かったと覚えています。この年式はPCMの設定に不具合が合って、PCMを交換しましたが、不具合が出て当方が面倒を見たこともあります。
HUMMERのコイルは純正、社外品合わせて色々出ています。標準で付いているコイルスプリングは年式と仕様によって色々違います。例えば初期のHUMMERはかなり柔らかいコイルが付いていましたのでフロント下がりでしたけど、高年式は線径の太さや巻き数が変わり自由長も変わってフロントの車高が高めです。柔らかい方がサスペンションの動きが良いので、一概にどれが良いとか悪いとか言い切れず、最終的には見た目の好みになります。色々あるコイルに比べて、純正のショックアブソーバーはフロントが純正ウインチ付き用とノーマル用の2種類、リアは1種類なのでウインチを外したHUMMERは若干固めの乗り心地になり、荷重が抜けた分車高も少し上がります。従ってウインチを外した場合に前後のバランスを取るにはショックの交換をお勧めします。後からウインチを付けた場合は、バネ乗数が変わりますから、フロントのピッチングが増えて収まりが悪くなると思いますので、ショックとスプリングは交換したほうが良いでしょう。ただ、既に走行距離が10万キロを超えて車齢も二桁を迎えるHUMMERが殆どですから、あまり拘る必要もないでしょうね。
友野さんの572や是枝さんのHUMMERは、どちらもワゴンではありませんが、コイルスプリングがオフロードアメリカのスペシャルで、ショックも窒素封入の物を使っています。ショックの突き上げ強さは封入する窒素の圧力である程度調整出来ます。伸び側は中のオリフィスで調整出来ますけど、これは分解しないとならないので大変です。一応、この辺の設定はオフロードアメリカがやってて、最初からその設定のまま使ってますが、どちらも乗り心地に違和感がありません。ただし、友野さんの方がリアにスタビライザーが入っているので、ハンドルの応答がシビアで、それを知らないと、キョロキョロした車だと思ってしまいます。
当方は、社外のコイルスプリングとGTのアジャスタブルショックを使っています。元々、純正のコイルを使っていましたが、コイルがヘタってフロントにウインチ付き用コイルに交換しましたが、その後、スーパーHDのコイルスプリングと交換しました。ショックはランチョの9000と同じ構造のオリジナルストロークと交換して、色々硬さを替えながら試乗して今の数値になっています。どちらかと言うと柔らかめが好きなので、ロールを抑えるためにリアにもスタビライザーを装着しています。このセットは単独で走っている場合はいいのですけど、キャンピングトレーラーを引くときは少しショックが柔らかい感じがするので、タイヤの空気圧をリアだけ高くして誤魔化しています。

2014.7.24.    石飛 毅氏

第8回 関西ミーティング無事終了しました。
琵琶湖のキャンプ場になってから2回目で、今回は勝手が解って来たので、皆さん事前準備を十分整えて来られたみたいです。当方も水着を持って行きましたので、湖に入れました。一応、前回湖に落としてしまい、完全潜水装備の照井さんが探してくれたので助かりましたが、今回は照井さんが来ていないので、防水カメラは使いませんでした。その代わり、スカイオートが空撮用のヘリコプターを持ってきましたので、とても良い写真が取れました。
天候は、土曜日の日中に強風と雷雨の洗礼を受け一旦台無しになってしまいましたが、夕方には雨は上がり、豪華景品盛り沢山のビンゴ大会は景品が150個も集まり、大盛り上がりでした。参加者は、おなじみの方から、本当にお久しぶりの方、関西ミーティングでしかお会い出来ない方とかにもお会いできるので、楽しいです。藤本、福井、片岡夫婦には多大な負担をお掛けしておりますが、参加者はとても満足をしておりますので、是非、来年も宜しくお願いします。桧谷さんがFacebookのクラブのページに写真を沢山掲載してくださっていますので、まだfacebookをやられていない方サイレントでも構いませんので、アカウントを取って見てください。
当方は、昨年に引き続きレンタル孫を連れてキャンピングトレーラーを引いて参加しました。今回は奥村さんも参加されるのですが、3人も子供ちゃんがいるので、早い時間に出発が無理と予想できました。当方はトレーラーを引いていると、高速道路の最高速度は80Km/ hなので、出来るだけ早く行きたいので、奥村さんの長女を預かって、後から追い上げてもらう事にしました。同行するHUMMERは是枝さんで、今回が始めての長距離ドライブなので、不安らしく同行する事にしました。
往路は定番の圏央道から、中央高速経由にしました。友野さんが多賀SAのホテルを取っているので、最初、多賀を目指しましたが、多賀だと北陸道を通り過ぎてしまいますので、友野さんには申し訳無かったのですけど、養老SAでパーキングキャンプにしました。奥村さんは当方の到着後直ぐに追いつきましたが、スカイオートは当方達が寝た後、何時の間にか到着していました。
キャンピングトレーラーの欠点は最高速度が低い事の他に高速道路代がワンランクアップになります。当方は普通車なので中型になります。中型は料金が高いだけではなく、休日割引の対象外になりますので、深夜を使った往路は3割引でしたが帰りは高かったです。この他に燃費は単独だと限りなく7km/Lですけど、今回は6km/Lだったので、14%程ダウンします。地方の場合は殆どバックする事がないのですけど、相変わらずバックはヘタッピです。かと言ってキャンピングカーを買うほど財力もありませんし、あの走行性能の低そうなトラックベースのキャンピングカーは嫌いなので、トレーラーじゃなかったら松原さんのハイエースみたいなのが欲しいです。と、日頃思っていたら、今回、小出さんがNEWアイテムをルーフに乗せてきました。
小出さんは元々当方のトレーラーを買ったのですけど、奥さんからの強烈な反対で泣く泣く購入を断念しました。まぁ、そのお陰で当方が使えるようになったので、奥さんには感謝しています。小出さんのHUMMERはワゴンではありませんから、どうしても車中泊の場合少し大きめな体を横にするスペースが取れません。そこで、ルーフラックテントの登場になりました。これなら邪魔にならないし、奥さんにもバレないと思ったそうですがミーティングから帰ったら直ぐにバレたそうです。
ルーフラックテントは最中の皮がハードボードで、これを開くとテント生地で繋がってて完全に開くと四角い部屋が出来ます。チョッと見せて貰いましたが、生地も確りしてて、小出さん2人は無理ですけど普通の人なら2人が寝れます。バタバタしてて開閉の操作は見れませんでしたが、多分、数分で設置が出来ると思います。
帰りは北陸回りで帰ろうかと思ってお話を聞くと、北陸のうなぎが中々美味しいと聞いたので行く気満々でしたけど、北陸の天候が生憎だったので、仕方なく浜名湖のうなぎを食べるために東名回りで帰宅しました。東名は下道が長くなるので嫌なんですけど、先日、圏央道が東名に繋がったので、厚木から狭山まで高速のまま帰れる様になりました。実際走ってみると東名の渋滞は大抵『横浜町田』までなので、渋滞前半の海老名で圏央道に入ると渋滞と無関係に走れます。信玄餅しか買えない中央道より東名の方を使いそうです。因みに、厚木JCからガレージ迄、50分でした。

2014.7.16.    石飛 毅氏

いよいよ週末は関西ミーティングです。
当方もスッカリ準備が出来てて、後は本日発売の『アナと雪の女王』を観ながら、琵琶湖に行くだけです。そんな準備に忙しいときに、最近復活したスカイオート&桧谷コンビが部品を取りに来ました。部品を取りに来るのは建前で、実は空撮用ヘリコプターを見せに来た感じです。以前からスカイオートとは空撮用のヘリには興味深々でしたが、その頃の空撮用ヘリは室内用で距離が取れなかったり、カメラは別売りだったり、カメラの向きが固定だったり、飛行中の画像が観れなかったりと一長一短でした。所が今回スカイオートが持ってきたヘリは、本体とコントローラーは普通のラジコンの電波ですけど、カメラのコントロールはコントローラーに取り付けたスマートホンで操作出来ます。カメラとスマホはwi-fiでの接続ですが、安定した通信はwi-fiの場合10m程度なので心配ですが、ちゃんとwi-fiのエクステンダーを備えています。
これをガレージの周りを飛ばして色々写真や動画を撮って、隣の狭山ハウジングに見せたら、『現場調査に使える』と言いながらその場で購入していました。琵琶湖に持っていくそうなのでミーティングの空撮をお見せすることが出来そうです。
当方の予定は、仕事が終わった後に、レンタル孫にガレージまで来て貰い、中央高速に乗ります。多分、団子坂で晩御飯を食べた後、レンタルキッズは、寝ちゃうと思うので、その日の最終目的地は、友野さんが宿泊している多賀SAにします。当方はキャンピングトレーラー付きなので、法定最高速度は80kmなので、後から出てくる人に追いつかれて抜かれると思います。翌日は目が覚めたら、琵琶湖に向かいます。どうか良いお天気でありますように。

2014.7.8.    石飛 毅氏

先々週は大忙しでした。
先ずはエアコンが効かないと言って愚息がやって来ましたした。翼のHUMMERはエアコンは中期タイプの物でコントローラーは電気式で室内機のダンパー駆動はサーボモーターです。このタイプのエアコンの最大の弱点はコントローラーです。本当に良く壊れますし、壊れる場所が中々特定できません。今回もダンパーの動作不良とコンプレッサークラッチ不動です。どうせ新しいコントローラーを買っても直ぐに壊れるので、今回はエアコンのスイッチをマニュアルにしました。要するに、クラッチとヒーターコントロールバルブの電源を強制的にオンにしました。兎に角、この夏をこれで乗り切ってもらい、今後の対策はゆっくり考えます。
翼と入れ替えに、鈴木さんがやって来ました。鈴木さんはHUMMERをゲットして3年目に入りますが、まだ若者なのでアレコレやりたいみたいです。まぁ、娘の友人の旦那さんですから可愛がっていますので余程のことではない限り力を貸しています。今回は、何もライトバーに付いていないのはお気の毒と思った福井さんから頂いたライトをLEDライトバーと交換です。最近増えているLEDライトバーです。基本的にはマダマダ高価なんですけど、廉価版も出回って来ています。当方が車に乗り始めた頃から、アフターパーツはまずブランド品が出て、それを手本に廉価版が出てきて、下手をするとその廉価版の方が市場を圧巻して、最終的に廉価版の知名度が上がってしまうと言う珍現象が多々あります。
最近ではHIDが良い例で、メーカーなんか全く解らない中国製の廉価版がドンドン入ってきて市場を圧巻しています。メーカー名すら解らないので壊れたら?と思いますが、何故か物が違う廉価版の殆どのコネクターや構造が同じなので、互換性があって壊れてもメーカーや販売店を気にしないで購入できます。まるで点火コイルやスパークプラグみたいな感じです。こうなるとアフターマーケットのHIDは数の論理に押されてメーカー毎にコネクターや構成が異なる国内メーカーは価格競争だけではなく色々な意味で衰退してしまいました。
LEDライトバーもご多分に漏れず、廉価版が出ています。今回、鈴木さんが購入したのはこの廉価版です。LEDライトバーは以前にもコメントしましたが、元々自動車専用ではなくて、今回も屋外作業灯として販売されているので、防水とまでは行かなくても雨には十分耐えられる構造にはなっている様です。問題なのは照射角が大きくボンネットが暗闇で浮かび上がります。何しろ玉数が多いので、明るさは過分で、対向車に大迷惑ですから走行中には点灯できません。
鈴木さんは、色々手を加えていますけど、オーディオには余り関心がないみたいで、ナビなしでMD+CDチェンジャーと少し時代遅です。若い奥さんとしては、iPhoneにインストールしている音源を聞きたい様なので、先日来た時に、当方がekワゴンに装着したiPhone専用の割り切りステレオを紹介したところ、気に入ってその場で奥さんが注文してました。そのステレオを持ってきたので、それも取り付けました。このステレオは接続が簡単な上、奥行きが短いので配線がゴチャゴチャしているHUMMERにはピッタリのステレオです。
この週末は久々に友野さんが572でやってきました。友野さんは長年PTAの会長を勤めてやっと卒業できました。従って琵琶湖にも行く事が出来ます。所が、愛娘のカレンちゃんは、学校の行事があって来れません。そこで、一人旅は寂しいのでご近所の家族が同行されるそうです。従ってエアコンの効かない状態ではお気の毒なので、エアコンの修理を行いました。元々572のエアコンはインチキ臭くて、フロントはレトロフィットが付いていますけど、リアは社外品というよりも自作品。コンデンサーも小型です。でも、このコンデンサーが中々優れもので、ジョイント部分だけ交換できる高級品です。
エアコンの不具合はコンプレサーが固着してクラッチから火花が出ている状態だったので、これの交換。それとレシーバータンクがかなり古かったので、これも交換しました。コンプレッサーのトラブル原因がエキスパンションバルブの詰まりだとすると面倒なので取り合えず、真空引きの後に液状で400g位入れて高圧側の圧量を確認したら、正常でした。フロントもリアもちゃんと冷風が出ていましたので、このあとガス状で補給したところノーマルの1kg以上に比べて余り入りません。無理してまたロックしても困るので、今回は800g弱でやめておきました。一応、琵琶湖にはガスとゲージを持っていきますので、足らないときは現地でチャージします。
次の作業は、オーディオの交換です。笑っちゃうけど前の週に鈴木さんと同じステレオに交換しました。友野さんは余り572には乗る機会が少ないし、ナビはエアナビなので、音源を持ち歩くのが面倒なので、iPodやiPhoneで簡単に再生できる方が良いみたいです。ただ問題は、オープンのためスピーカーの配置が悪くて、ステレオ効果を得る事が出来ません。どれ位悪いかと言うと、スピーカーはセンターコンソールに左右用が外向きに一つ付いているだけです。それも耳元に。。。。ですから運転席も助手席もスピーカーは一個しか聞こえません。元々572はワゴンの屋根を取っ払ってオープンにしていますので、浅井さんのオープンの様にスピーカーが足元に配置されていません。足元にスピーカーを置く場合は運転席にいると助手席用のスピーカーの音が殆ど聞こえないのでバランス調整が1:9ぐらいになってしまいます。これも困った事なんですけど、572は耳元に一個スピーカーがあるので、足元にスピーカーを置いて、オーバーヘッドコンソールのスピーカーには左右反転したリアースピカーの配線を接続して、前後のフェーダ調整でオーバーヘッドコンソールの音量を絞れば運転席も助手席も今よりは全然良くなると思います。
この後、ハブのオイル、トランスファーオイル、パワステオイル、エンジンオイル交換を行いました。ハブはフロントはほぼ新油でしたがリアは少々濁っていました。普通ならもう少し走れますけど、少量なので点検するためにタイヤも外しますから交換したほうが安心です。トランスファーはオイルクーラーが付いているので少々面倒です。ドレンした後にポンプを回して配管とオイルクーラーに溜まっている分を排出が必要です。その後、一旦トランスファーにATFを満タンにしてから、配管を全て戻してポンプを回して配管を外して、トランスファーの規定量までATFを入れます。パワステオイルは吸出しですと底に溜まったカスが出てきませんので、潔く配管を外します。これもエア抜きを行って補充をしました。最後は、友野さんが持ってきた洋服にプリントをして、カレー屋さんで美味しいカレーを食べて完了。久々に572に触れて幸せでした。
日曜日は天気が良かったので、キャンピングカーの整備と洗車。半年振りに引っ張り出したのですけど、屋根の下に入れているので、高圧洗浄機でじゃバーッと、シャワーするとピカピカになります。この後、満充電したバッテリーを乗せて完了。取り合えず、残りは水と荷物を積んで準備完了。琵琶湖の旅が楽しみです。

 

 2014年6月