2016年4月  HUMMER ESSAY 2016年5月      

2016.5.20.    石飛 毅氏

ハーフシャフトのブーツは当りは外れがあります。
材質は以前はゴムでしたが、95年式からウレタンに変わりました。ウレタンは硬いからどうのこうの言う人がいますけど、今まで当方のウレタンは15万キロ以上走っていますけど割れていませんけど、回りにいる93年式のHUMMERは10年経過時にほぼ全滅なので、ウレタン製は耐久性があると断言します。でも、今回交換したのはウレタン製です。車齢が20年ですから、それだけは持ったという事になります。ただ違うのは、ゴム製は破れると直ぐに傷口が広がりグリスを撒き散らして掃除が大変です。今回も先ずは掃除からだと覚悟をしていたら、1番細い部分にピンホール程度の穴が開いていただけなので、遠心力も掛からないので良く穴を見つけたと逆に感心してしまいました。本当に小さな穴でダクトテープとか接着剤でも止まってしまいそうでしたが、部品もあるので交換作業をしました。
分解方法は簡単ですけどメンドクサイ。理由は汚れるから。ブーツの撤去。カッターで切って中のグリスを出来る限り拭きとって撒き散らさないようにします。先端の方はブーツを破ると拘束されるものがないのでカップから簡単に抜けます。問題なのはデフ側でブーツを外して外輪の抜け止めを外す色々な物がボロボロ落ちるので要注意。ブーツを入れるため、デフ側のジョントはシャフトから内輪を外さなくてはなりません。この内輪を固定しているCクリップがメチャ硬くて、ドライバーでこじると簡単に曲がってしまいます。このリングを外すなんか良い工具があるかとスナップオンに聞いてみましたけど良い返事はありませんでした。
それをどうにか是枝さんと力を合わせて取り外してお掃除、一応ブーツには壊して外して外すのが一般的なのか?交換キットの中には、ちゃんと新品のリングが入っていました。
この後はグリスを詰めてブーツを履かせてバンドで固定します。回転方向には力が掛かりませんけど、引っ張り方向には力が掛かるので、このバンドは確り固定しないと外れてしまいます。スプリングを交換したりしてサスアームに角度を付けると外れやすくなります。今回のコレ用のバンドは締め上げてカシメで縮めるタイプなので、2種類あるうちの大きい方だと締め上げが足らなくて、小さいほうだとカシメる前に届かないという困った事になりました。以前、スカイオートで見たバンドは任意の場所まで締め上げて最後にグンと締めて完了という優れものでした。次回からはコレを使います。

2016.5.16.    石飛 毅氏

報告が遅れましたが、当方にはとても悲しい訃報がありました。
ここにも良く出てくるCCV編集長の石川雄一氏が永眠されました。当クラブの創設時にクラブを長く続ける秘訣とか、存在方法とか、それまでにあっては消えた4輪駆動車のクラブの話を色々聞かせていただき、随分参考にさせて頂き、1998年創立以来、クラブが存続出来ているのは石川さんのお力だと思っています。http://cargab.net/iskw/
ご葬儀に対して、敬意を払いましてクラブから献花しました。お通夜にはクラブからも松原さん、工藤さん、是枝さん、ヒロシ君、竹下さん、給食当番が参列してお送りしました。当方は僭越ながら佐藤先生と一緒に弔辞を述べさせて頂きました。
最近はガレージで作業をしているとヒヨッコリ現れて四方山話をしたり、スッカリ編集長と読者の関係から近所の仲良し状態でした。最後にお会いしたのは松原さんのジムニーを預かっていた時に『ブレーキの感じがおかしい』とfacebookに書き込んだところ、奥様の運転でガレージにお見えになり『ほぼ同時期のジムニーだから、どうぞ乗ってください』と当方の事をとても気に掛けてくださいました。それから2週間でお亡くなりになるとは思いませんでした。お亡くなりになる前日、佐藤先生と一緒に呼吸器を繋がれている状態でしたが少しお会いできましたので、心よりお礼を申し上げました。佐藤先生は必死に手を握り頬をつねっていたのがとても印象に残っています。
ご家族の話では、呼吸器を外した時に、皆さんが『お父さんありがとう!』と言ったら涙を流していたそうです。体は駄目でも頭は最後まで動いていたのかと思うと、とても辛かっただろうと思います。

お久しぶりです。ミーティングの後に友野さんが育ている植物の販売員として、大阪に行ってきました。
友野さんは温室が出来てからブロメリアを拡張し、エアプランツにシフトして、輸入、育成、販売しています。この手の物は以前はレアだったのですけど、どうやら最近人気の植物になっているようです。当方も自宅に少々飾っております。
GWはサラリーマン特権で6日に休みを取って10連休にしました。10連休は6日を除いて毎日ガレージ三昧!先ずは、ミーティングの時に藤本さんがHUMMERを置いていきました。どうやらGW中に東京に仕事をしに来るというので、それまでにFSDのファンを取り付けて乗って帰れば丁度いいと思ったので急に決まりました。GW前は植物販売や、孫がドイツから帰ってきたりで、暫くは放置していたのでGWに入って作業を開始しました。
藤本さんのは前期モデルなので、加工は面倒ですけど一部金具は業者に作って貰っていますのでアクリル加工は単純なので2日で完了。藤本さんが仕事で引き取りに来るまで時間があるので、同じ様に片岡さんがファンの取り付けを希望しているので、藤本さんのHUMMERを当方が片岡さんの所に乗って行って、片岡さんのHUMMERと入れ替えてGW中盤までに取り付けを終わらせて、藤本さんに乗って帰ってもらおうという作戦を立てました。
所が、この計画が鈴木さんからの連絡で早速変更。どうやらハーフシャフトのブーツが破れてグリスが出始めてて2日からの家族旅行までに治したいとの事。取り合えずGW前なのでスカイオートも激混みですから、2日の旅行までには直す計画に変更しました。先ずは藤本さんのHUMMERにファンを付けて、その後、ハーフシャフトのブーツ交換をする事にしました。事前にブーツの在庫は確認し、CVジョイント用のグリスを注文した所、グリスが届くのは4月の31日。そこで、手伝いに来てくれた是枝さんに頼んで、当方が作業している間に、鈴木さんの所にHUMMERを引き取りに行ってもらいました。是枝さんの感想は『鈴木さんのHUMMERのエンジン凄く調子良くてサクサク回って気持ちが良いですね!』でした。それは元オイラが使ってたエンジンですから。。。
CVジョイントのブーツ交換はもの凄く久しぶりですけど、今までに数え切れないほどやりましたが、色々忘れています。最近やらなくなったのは兎に角汚れるのとブーツのカシメがクリチカルで納得行かない所が嫌いです。今回もとても面倒な事になったので、分解までやってブーツのカシメをYs’ガレージの相馬さんにSOSしてやってもらいました。オイラの持っているブーツ固定ベルトは専用工具で締め上げるのですけど、バンドの長さがどう考えても中途半端で強引に締め上げるのが納得出ません。最近はこのバンドも締め上げる方法が簡単な物も出てきているらしく、以前、スカイオートで見た奴はバンドそのものがレバーになっててとても合理的なバンドでした。取り合えず格闘した結果無事旅行に間に合わせる事が出来ホッとしました。晩御飯は鈴木さんの主催で美味しい焼肉を頂きました。
翌日、片岡さんの仕事が終わる時間に合わせて、お昼ごろ藤本さんのHUMMERに乗って栗東に向けて出発しました。GWの日曜日ですけど、方向が逆なので道路はガラガラ。時間的に余裕があるので80-90キロで巡航し休憩も数回取りながら7時間掛けて到着。反対車線は大渋滞でした。到着すると、丁度片岡さんも仕事が終わって帰ってきたところだったので、全てが計画通りに進んで満足。福井さんも来てくれましたが、藤本さんは道路が混んでいるので断念。片岡さんからはまるで『雀のお宿』から帰ってきたみたいなお土産と、美味しいお寿司をご馳走になり、更に気分上々。
藤本さんのHUMMERですが、走行中はFSDは冷え冷えでしたが、アイドリングで停止していると少し温度が上がります。その理由はボディリフトをしているためエンジンルーム内の熱気がフェンダーの中に進入してファンで加温してしまっている様な感じがしました。でも、エンジンルームに手を入れると、もっと温度が高かったので、今までエンジンルームに入っていた事を考えるとゾッとします。もう一つ気になったのはブレーキの効きがおかしいのに気が付きました。初期制動が余りなくて、空走時間が長く完全停止にはかなりの踏み込み量が必要でした。この原因はブレーキローター、パットの焼けによる硬化、ブレーキラインに気泡混入が考えられます。まだ思った所で止まれるからいいですけど、当方のブレーキは一時期『止まれない奴』になっていましたので、コレからそうなる事も予想できますので、早めの整備をお勧めしました。因みに現在、当方のHUMMERはミゾ付きローターでキッチリ止まります。
片岡さんのHUMMERは一言で言うと『素晴らしい!』兎に角振動無し、エンジン快調。HUMMERにしては音も静かでした。このエンジンは鈴木さんのエンジン同様、後期型のエンジンなので短時間の内に乗り換えると違いが良く分かります。それとラップトップコンピューターなのも違いかもしれません。エンジン快調の片岡HUMMERなので、ガレージまでは何と4時間26分で帰って来れました。使用道路は伊勢湾湾岸道路、新東名、圏央道の新規格高速だったからでしょうか?しかし、ナビは伊勢湾から新東名に乗るまでと、圏央道の八王子からしか案内してくれません。全工程の1/3以上はナビに道路が入っていないことになります。

藤本さんのHUMMERの詳細ですが、FSDクーラー用ファンの取り付けの他に『メーターの電球をLEDに交換しろ』と命令されていました。HUMMERのメーターはケースが樹脂なので電球の熱で溶けたり、可塑化して触ると簡単に割れてしまいます。藤本さんのHUMMERも一部焦げていましたけど、どうにか形を保っていました。小メーターの交換はメーターに刺さっているコネクターを捻るとソケットが外れてT10の電球を引っ張ると簡単に外せます。これに面発光型のLEDを差込み元の様にソケットを捻ると完了です。ただ、LEDの殆どは極性がありますので、試点灯させて点灯しない場合は90度回転させて差し込みます。
4個の小メーター同様CTISのゲージも簡単に交換できますが電球が異なります。ゲージ用は押し込んで回す一般的な口金タイプです。ソケットは無理やり押し込んでメーターに取り付ける原始的な構造です。次に面倒なのはタコメーターで、これは一筋縄ではいきません。その理由は電球を使っているのに電球交換不可なためです。以前、電球が切れてタコメーター一式を交換したことがあります。ですから、個人でLED化したい人でもコレだけはやらない人が沢山います。ここ数年多少乱暴ですけど、どうしても色を揃えたい人達の要望で、関西の配線屋?さんがメーターケースを切開して入れ替え始めて今はコレを踏襲しています。
タコメーターと違う意味で大変なのはスピードメーターのLED化です。電球交換自体は実に簡単ですけど、メーターを外すのにとても苦労します。取り外しは、先ず、メーターの横にあるコンビネーションランプユニットを外します。これはパネルに上下2箇所づつ爪で引っかかっているだけなので、ドライバーとかを駆使すれば案外簡単に外せます。当方の場合はアクセスし辛い下側は穴を空けて棒を突っ込んで外しています。古いタイプはスピードメーターはコの字型の金具でメーター裏にあるローレットネジで固定されています。時々このローレットネジが硬い事もありますけど、どうにか手で緩めることが出来ます。ただし完全にナットを抜かないと外せません。
装着はもっと面倒なので、当方はパネルを削ってメーターにコの字型の金具を甘付けしてパネルを通過した後、メーターを捻って金具を本締め済ます。コレであれば取り外しが1/10以下の時間で完了します。今回は社外のブースト計が付いていたので、これも序に交換しました。このメーターは非分解構造なのでメーターのべセルを起こしてバラバラにしました。非分解の癖にガラスの内側はホコリで曇っていたので、ガラスを磨きたいので、余り考えずにサクサク分解してしまいました。
FSDは運転席側フェンダーの仕切り版に固定してありました。スカイオートからの情報では振動にも弱いと言われているのでバッテリーケース側よりはマシですが、水が掛からない方向に付けるので、FSD本体がエンジンルームの熱気を受けます。FSDの配線の序にチョッとゴチャゴチャした配線を綺麗にしました。
作業中、運転席のダッシュボードパッドがグラグラするので外してみたら、パッドの固定金具が付いていません。メーター上のパッドは金具を差し込んでガラス際をネジ止めする単純な構造ですけど、パッドには金具が付いていましたけど、本体側には何もありません。写真の黒い金具は是枝さんのHUMMERの写真です。そこで、寸法取りをしてアルミ板で2個作成しました。でっち上げた金具は偶然にピッタリでネジ止めをするとちゃんと鎮座してました。これ以外にも細々した部分に手を入れて一先ず完了しました。

 2016年4月