Suspension 1    

( Brakes, LSD, Shock Absorber, Coil Spring, Power Steering  etc.)

 

友野さんのHUMMERの足回り変更のためガレージに入庫しています。
変更箇所はキャンバー角変更を簡単にできる最新のモデルと同じブラケットに交換すること、硬さを調整できるショックアブソーバーに交換します。
友野さんのHUMMERは93年式で初期のモデルですが今まで十分なメンテナンスをしていますが、先ずタイヤを外して色々点検しましたところ、一箇所だけハブリダクションのタイヤ側からオイル漏れがありました。その他は全体的に約8年間のホコリと泥が蓄積されていてこれを落とすのが一番大変です。マフラーも穴があくほどではありませんが錆も浮いている所もありましたのでワイヤブラシでこすった後、耐熱のフラットブラック(ストーブ塗装用)塗料を買ってきて塗りなおしをしました。
タイヤで隠れている部分もワイヤブラシとパーツクリーナで汚れを落としシャーシーブラックで塗装しました。
交換の工程は以前に紹介しましたので省きますが、さすがに足回り交換の作業も3回目になるとアルバイトの博君も手際よくばらして行きます。例のショックアブソバーのネジもぴったりの工具がそろっていますので本当に楽です。但し部品の重さは相変わらずなので作業は重労働です。特に今回はすでに自由長の長いスプリングに交換しているのでスプリングコンプレッサーが必要なほどではありませんがちょいとてこずりました。
ハブのオイルシールの交換は未だ紹介していませんので以下に紹介します。
今回はすでにアッパーアームを外していますが外す必要はありません。先ず位置決めをしているタイロッドアームのボールジョイントを外します。次にCTISのホースを外しハブの中からオイルを抜きます。4本のボルトで止まっているタイロッドの付いていたベースがハブの裏側のカバーになっていますのでこれを外します。このカバーの奥には小さいスナップリングで固定されているオイルシールが入っています。どうせ外したのでこれもスナップリングと一緒に交換します。ハブを閉めているクランプナットのロックボルトを6角レンチで緩めて外します。ハブはこのナットを緩めると簡単に抜けます。
外側のシールは10cm以上もあるので、消耗は早い感じがします。シールはハウジングに傷をつけない様にシール抜きを使ってきれいにはがします。シールのハウジングは傷が無いか確認してグリスをたっぷり塗りこみます。次にシールの外側にもグリスを塗りインストーラを使ってシールを打ち込みます。
次にシールの内側にもハブにもグリスを塗りハブを静かに挿入します。クランプナットをハブにガタがなくなるまで締め付けでロックナットを締めます。小さい方のシールはスナップリングを外してシールを取り出します。シールの打ち込みは先のシールと同じでたっぷりとグリスを塗って行います。カバーをして出来上がりです。
HUMMERの場合は普通の車と違ってハブの中はグリスではなくオイルです。中のギア−がオイルをかき揚げて潤滑をしています。グリス潤滑は浸透性流動性で潤滑性能はオイルに劣りますが、オイルのほうが寿命が短いのと管理が大変です。

2001/03/07 Am 3:46   本文
通常の車はブレーキのアシストにエンジンの吸入負圧をインテークマニホールドから引き出しマスターバックのダイヤフラムを引いて行っています。ターボ車の場合はインテークマニホールドは正圧なのでバキュームポンプをオルターネーターの裏側につけていたりします。
HUMMERの場合はバキュームの代わりに油圧を使っています。油圧の発生はパワステのポンプと共有しています。仕組みは複雑で踏み心地は独特なものがあります。私の、他に所有しているブレーザーも全く同じ物を使っていますので、アメリカでは一般的なようです。日本でも大型のトラックでは空気圧を使っています。
油圧のアシストを行っているユニットはハイドロブースターと言います。空気圧ならニューマチックブースターになります。
今回はバルクヘッド(運転室とエンジンルームの壁)に取り付けている根元部分からのオイル漏れがあるHUMMERがガレージに持ち込まれました。このオイル漏れは微量ですがバルクヘッド面を伝わり長時間駐車すると路面にポツポツとシミが付く程度のものですがブレーキ関係なのであまり良い気分ではありませんでした。当然パワステのオイルが無くならなければ問題ありませんので部品が届くまではオイルを継ぎ足しての運用でした。
当初はオイルシールの交換でいいかと思いましたが、パーツリスト、マニュアルにも分解整備では無くユニット交換でしたので部品代は高額になってしましました。
前置きが長くなりますがこのトラブルの原因はあまり乗らずに居たため本来濡れ潤滑で考えられているオイルシールの油切れによる傷だと思われます。新しいうちのオイルシールはロッドとの接触面は細い線でちょっとした傷で、もれる事になります。また、長時間同じ状態で居るとシールに癖が付いてもれの原因になります。今回のHUMMERはそれほど使い込んではいないのにフロントのハブシールからも漏れがありました。乱暴な話ですがそのままオイル管理をして乗りつづけて居る内に止まる事もありますが交換することがベストです。ちなみに私の所有しているシボレーは今まで11年間でオイル漏れはありません。
交換の手順ですが、まず、運転席側のインナーフエンダーを外します。この時フードを支える棒のアンカーも外しますのでこれに代わるつっかえ棒をボンネットに施します。今回は適当な角材にずれないようにロープで縛り付けておきました。インナーフエンダーはすっかり外すのではなく運転席側から近い順で3個のボルトとボンネットを支える部分のアンカーを外すだけで十分な作業スペースが稼げます。インナーフエンダーについている作業灯は配線のコネクターを抜くだけでOKです。
ブレーキのユニットはマスターシリンダー(ブレーキ液を貯めて圧送するピストンが入っている)とハイドロブースターに分かれています。今回はハイドロブースターの交換なのでブレーキ液を抜く必要はありませんので作業は楽です。
マスターシリンダーとハイドロブースターのつなぎは2本のボルトとOリングでシールされています。ハイドロブースターがマスターシリンダーを押す部分は先端が丸いロッドが出入りして押し込む構造で機械的な固定はありません。したがって2個のナットを外すと取れます。しかしこの固定のボルトにはプロポーショニングバルブの固定にも使われているので数本の金属製配管を動かすのは芳しくないので、マスターシリンダを送りながらスパナでナットを緩める必要があります。プロポーショニングバルブの配線もコネクターから抜きます。次にハイドロブースターの配管3本を外します今回は高圧側の一本が錆びていて押し付けナットを回すと配管も供回りしてしまうので潤滑剤とゴムハンマーで軽くショックを与えてどうにか外しました。次回のこの部分を触る時には新しいものを準備した方がいと思います。
3本の配管を外した後は室内の作業に移ります。ドアのストッパー、エンジンチェックのコネクター、足元灯のコネクター、空調用のダクトを抜きダッシュボードのアンダーカバーを外します。ブレーキペダルの根元についているハイドロブースターのプッシュロッドは先端をロッドに通してから割りピンで止まっています。割ピンを抜いてプッシュロッドを外した時にガタ止めのウエーブワッシャの位置は一番奥になりますので注意してください。
ハイドロブースターは4本のナットで固定されていますがバルクヘッドに防水のために粘土状の防水剤が使われていますので、ナットをとっても外れません。ハイドロブースターを外した後のバルクヘッドは古い粘土がたくさんの残るのでパーツクリーナできれいに掃除します。今回の防水は粘土ではなく、ひも状のブチルコムを使いました。
ブチルゴムはフロントガラスの接着にも使われています。これを一筆書きの要領で大穴とネジ穴にブチルゴムが下側で重なる様に貼り付けます。こうするとつなぎ目からの水の浸入が減ります。取り付けはハイドルブースターをバルクヘッドに押し付ける前にパイロットシャフトを少し入れペダルに固定してからバルクヘッドに押し付けると作業が楽ですしブチルゴムをきれいに潰す事が出来ます。
この後の作業は外した手順の逆ですが、マスターシリンダーを差し込むときにOリングに傷をつけないように油分をつけてから装着します。組みあがり後、パワステのオイルの量を確認してエンジンを掛けます。数回ブレーキを踏みながらオイルの中に泡がなくなることを確認します。ついでにハンドルも回して泡が出ない事も確認します。最後にパワステオイルの量を確認して終了です。
作業は最初1人でしたので晩飯休憩を入れて6時間ぐらい掛かってしましましたがオーナーの監視下での手抜きなしでの作業なので仕方がありません。日本国中何処にもオーナー立会いで修理している所は無いと思います。ほとんどが密室の作業ですから。

先日の足回り交換その他の続報です。
先日、書きました様に足回りの交換は左右交互に行なうという合理的な方法を取りましたが、大きな落とし穴がありました。それは右側に移った所で発覚、右側の後ろの足回りをほぼ交換し最後にシュックアブソーバーを取り付けた所どうやってもとりつきません。まさかと思い左側を見るとほんの少し形が違う事が解りどうやら前後同じ物と思われたショックアブソーバーは前後でリザーバータンクの取り出し位置が異なり、後ろ用は少しだけ高い所に付いていて左側のフロントにリヤー用を取り付けてしまったようです。
確かに左側のフロントを見ると未だ固定していないリザーバータンクの取り出し口は固定の時に問題がありそうな位置でした。一瞬ブルーになりましたそれはショックアブソーバーに取り付けたステーは全てFL、FR、RL、RRの位置指定の刻印がありショックアブソーバーにそのステーはプレスで押し込む形で取りつけてからHUMMERに取り付けるようになっており、この圧入したステーを取り外す事は不可能だったからです。
もしかしたら給料1ッヶ月分の高価なショックを弁償しなければならなくなり、手伝い人と呆然としてしまい愕然としてしまい泣き出しそうな手伝い人と、どうにか抜き取る方法を考え最悪ステーの溶接を剥がして取り替える事まで考えましたが、もう一度良く考えるとHUMMERのロアーアームは対角線上で共通なはずでステーも共通なはず、但し取り付けの時に間違えない様に個別に名前を付けているだけではないかと思い、右リヤーのショックを恐る恐る前に持っていくと、ピッタリ!!そのまま取り付きました。
その代わりステーの刻印はRRですがこんな所誰にも見えないので気にしない事にしました。
フロントの右側を組んだ所でまた問題が発生、ショックのステーとショックの下端を止めているボルトを締め込んでいる時なかなか締め込めないので緩めてみるとボルトが一部なめていてナットに入って行かない事が発覚。
原因は先程触れたブッシュはコの字型のステーの両側から圧入して、ショック下端を挟み込みボルトで固定しています。このステーのコの字部分が並行でないとボルトはきちんと入りません。ボルトとブッシュの隙間は殆ど隙間の無い軽圧入なので他の所もボルトはすんなりと入りませんでしたが、インパクトレンチで締め込むと問題なく入ったので、最後の一本も同様に作業しましたが、ボルトを抜いた後のブッシュを見ると平面なはずのブッシュはボルトに依って削られたためネットの様にネジ跡が付いていました。このボルトは特種サイズで同じ物を国内入手をする事は無理、まして土曜日までには絶対に無理。どうにかしなければならないので良くボルトを見るとなめているのは先端のだけで、ナットを締め込んだ際には出っ張る部分で力が掛からないので潰れた部分を丹念にヤスリで目立てを行ない、どうにかボルトを復活させました。更に原因であるステーのそりを万力で挟んだ状態でねじ込む事ですんなりと組めました。
もう一つ、先日はどうしても緩まないショックアブソーバーの上端を止めているナットをサンダーで切り落としましたが、残りの部分もサンダーで切るのは敗北感があるため今回はガスバーナーを買ってきて数分あぶった後で緩めると、魔法のようなうそのように簡単に取る事が出来、また一つ利口になりました。
フロントには標準でスタビライザーが付いていますがスプリングのレートを固くしないでロールを押さえるために強化型の物と交換しました。取り外しはアンダープロテクターが邪魔なため難儀をしましたが何も問題なく取り付き、標準の物より太いので、ハンドリングはオーバーステアーになるはずです。HUMMERは元々ニュートラルステアー近辺なのでこれに依って尻が振り易くなるかもしれません。
ボンネットのボディリフトも特に問題なく作業を進めましたが、フロント左にはボンネットの支えがあるため、締める時にショックのリザーバータンク配管が当たってしまうためタンクの取付け位置には苦労しました(この作業はJEEPレストアラーの白石さんがやってくれました)。
タイヤを全て付けてジャッキを下ろすと車高が10cmぐらい上がっていて中々精悍な車になっています。ダンダン完成に近づくと元気が出てきます。取りあえず足回りに関しては土曜日に間に合いそうです。しかしまだまだやる事は沢山あります。
写真は フロント組み替え後の写真、コイルの比較、ショックの比較、標準のスタビライザー、交換したスタビライザー、ボンネットボディーリフトブロック、車高比較(改造後)、車高比較(遊びに来た浜本さんのHUMMER)置いてある木の高さで違いが分かる。

取材のために松原さんのHUMMERのモディフアイをしていますが、かなり難航しています。
初日は部品の検品を行ない作業の段取りを組みましたが、この中に1インチのボディリフトも組み込まれ、更にスタビライザーの交換、マウラーの交換と項目はかなりあり、とても一人では不可能なので初日と2日目は助っ人1人、3日目は更にもう一人助っ人を追加しました。
初日は検品が終わった後、先ず、運転席側のサスペンションの分解から始めました。同時に両側を行なわないのは、これだけの内容なのに一切の説明所が無く、どうやらこの商品はプロ思考の強いかなり尖がっている物で、この程度の物で取説が必要なら止めてしまえと言う感じで、万が一現状が解らなくなるとお手上げになってしますので、効率が悪いのを承知で片側交互に改装する事にしました。これが後々大正解である事が解りました。
先ずリアーの説明ですが、交換する物は上下のボールジョイント、コイルスプリング、ショックアブソーバーです。手順は先ず上下のボールジョイントのテーパー部分ボルトを緩めテーパーを抜きます。通常はボールジョイントのプラーを使用しますが、こんな巨大なプラーは高価なので、テーパーの噛み合っている部分の横っ腹を2ポンド程度のハンマーでひっぱだきます。これを数回行なうとテーパーを抜く事が出来ます。次にそれぞれのボールジョイントを固定しているボルトを4本ずつ緩め取らずにおきます。ジャッキーをロアーアームに掛けジャッキで少し押し上げます。次にもう一台ジャッキをアッパーアームに掛け徐々に上げますそうしますと先ずアッパージョイントが抜けますので、先程緩めていた4本のボルトを緩めます。更にロアーアームを持ち上げると簡単にボールジョイントは取り外す事が出来ます。
この状態で新しいボールジョイントを付けましたが、取付け穴よりもジョイント本体が大きくてどう考えても入りません、仕方が無く純生と取付けが異なるのでは無いかと思い色々試しましたが、結局ボールジョイントをバラシテ取付けながら組み立てる事で解決しました。ブーツは純正と異なりジャバラ式でこのジャバラを外れない様に止めて居るスプリングバンドが取り付けている内に何度も外れその都度もう一度初めからやり直しを数回繰り返してやっと組み込みました。
アッパーアームのジャッキーを外し今度はハブリダクションの部分に掛け少しづつ持ち上げます。ロアーアームの下に付いているショックアブソーバーの下側のステーを外し上部のボルトを取るとショックアブソーバーが下から抜けます。さらにコイルはフレームとロアーアームに付いていますので、ロアーアームに掛けたジャッキを下ろすとコイルがフリーになります。更にロアーアームを力任せに下げるとコイルが簡単に取り外す事が出来るはずでしたが、ここで又問題。
ショックアブソーバーの下側を固定しているボルトは簡単に取れましたが、上部のボルトは対辺が1.5インチもあり、これ似合う工具は手持ちにありません。バーコのかなり大きいモンキーレンチはありますが、ナットが落とし込まれている様な所なので、ボックスでなければだめです。
ランドマップさんに聞いても手持ちが無く、結局翌日発注する事でにして、日付が変わりそうなのでこの日の作業は終了。私がリアーをやっている間フロントをばらしていた助っ人を食事に誘って帰路に付きました。
翌日は、川越えのスナップオンのディーラーに問い合わせた所、そんな大きなボックスは在庫に無いので、注文になり入荷は金曜日になると言うので、在庫品はあると便利とかいっていつも不要な物を買わせるくせに、困っている時にそんな呑気な事をいう事は間違っていると指示し、日本国内に無くて作るのなら仕方が無いが日本の何処かにある物ならどうにかするのが筋である事を更に要望した所、火曜日に直送して頂けました。今後も川越のスナップオンディラーを贔屓にしようと思います。
月曜日は仕方が無いのでサスペンションはそのままで、ボディーリフトを行なう事にしました。ボディはフレームに6個所で止められていますが、僅か1インチなので片側づつやることにしました。片側3本の内後ろ2本は小学生でも緩められますが、前の1本は左右どちらも難儀します。エンジンルームに一人HUMMERの下に一人とコンビネーション良く行なわないと、いらいらします。
要領は、片側のボディマウントのボルトを緩め、キットの長いボルトに交換しナットを軽く締めておきます。次にボディーをジャッキで並行に持ち上げ追加するスペーサーの厚みより少し大き目の隙間が出来たらソーッとボルトを抜いてスペーサーを入れボルトを再度入れ直し、またナットを仮止めします。片側全て行なった後ボディーを下ろしナットを本締めします。
左側はこれだけですが、右側はボディに固定されている燃料があるため手順が異なります。燃料タンクはプロペラシャフトの下側に回り込んでいるため、先ずタンクを釣り下げているボルトを緩めます。その後運転席側と同じ手順を行ないます。タンクの上には1インチ分のスペーサーが付属していますが、ボルトは1インチ分の余裕が無いので、これは長い物との交換が必要です。ボンネットは締めた状態で先端の蝶番の下にかさあげ分のスペーサーを挿入します。
このボディーリフトは分離タンク付きのショックアブソーバー配管の取り回しのために行なったのですが、以下の事にも良い結果がありました。先ず、窓枠の下側と後づけインタークーラー配管の隙間が増えた事と、多少サージタンクの位置が上がったのでオーバーヒート対策にも効果があります。
あっ!!電動ファンの部品も買ってあったのを今思い出しました・・・・どうしよう時間が無い。今日は工具が揃いリアサスをくみ上げました。フロントはジグソウが無いので未だ組みあがっていません。タイヤを付けてみた所結構車高が上がっています。もう3時なので今日はこの辺で終わりにします。また明日続きを行ないますが、明日は更なる助っ人とユンケルが必要です。 

本日の作業のもう一つは貝瀬さんのパワステギヤボックスが壊れたため事故車からギヤボックスを取り外しました。
本当は新品が良いのでお勧めしましたが出来るだけお安くするためリサイクル部品にしました。と言うのは建前でギャボックスを前に外そうと思いましたが、案外大変で面倒なので以前ジムニーのギヤボックスよりも安かったのでアメリカに見積もりを取った所、前回は間違いだったそうで今回の見積もりは2桁万円を越えていましたし、納期もかかりますので、やはり解体車から取り外す事にしました。
ギャボックスの取り外しは、ブレーキマスターの取り外し、配管を取り外しギヤボックスにたどり着くまでの方が時間がかかります。ギャボックスを止めているボルトは3本で、ステアリングシャフトを止めているボルトを抜きます。その後ステアリングーアム先端をリレーロッドの腹をハンマーで叩いてテーパーを抜きます。
ステアリングシャフトを抜きながら下からギヤボックスを抜いて作業は終了です。外観は錆びていますが動作も問題ありませんでした。走行10000Km以下の部品ですからしばらくは使えるでしょう。

友野さんから、駆動系の部品一式を交換されたレポートが来ましたので、報告します。
そもそも、友野さんのHUMMERは、街乗りではドライブシャフト(ハーフシャフト)のガタがあったぐらいで問題無いのですが、高速で100Km/hを境に振動が発生する様でした。一方私のHUMMERは2年ほど前から90Km/h程度でのボンネットがガタガタゆれる程の振動が発生し、そのスピードを超えると止まると言う状態が続き、停止状態で点検しても原因がわからず、仮想としては一般的な低レベルの発想で「タイヤバランスが悪い」の一言で我々も片付け、一生懸命バランスを取りましたが一向に変わりませんでした。そうこうしているうちに、振動が激しくなり点検すると、アイドラーアームにガタがあるのを発見し、コレダと思い交換しましたが、交換した後は振動の出るスピードが100kn/hに変わっただけで振動が出る事には変わりありませんでした。もともとスピードを出さないので仕方が無いと諦めていたところ、先日のレポートの結果になっていたわけです。これを読んで友野さんが以下のレポートを送ってくださいました。

お早うございます。
ホームページは、毎日欠かさずチェックしています。6月は、やはりジューンブライドで結婚式が毎週かなり有ります。今回は、石飛さんのガレージでステンレス製のCTISの配管を取り付けて頂いた時に、ガレージにハマーを入れるのを石飛さんに運転してもらった際に、ドライブシャフトの不良を指摘されて下に潜ってドライブシャフトを両手で揺すってみたらグラグラしていました。実際の所、色々なハマーを乗り比べた事が無いのでシフトをバックに入れた時にガッンとショックが有るのも気にしていませんでしたが、正常な物は、音は出ない事を知った私は、即、アメリカにドライブシャフトを注文致しました。私のオイルフイルターはデュアルの物に交換してありますが、このパーツを取り付ける場所が丁度ドライブシャフトの上にあり、取り付けボルトが結構作業しにくい所にありそこからのオイルモレが気になっていましたので常にハマーには4リットルのエンジンオイルを積んであります。でも今回ドライブシャフトを外すのできちんと取り付けます。それと前回、タイロッドエンドのボールジョイントのブーツがやぶれて潰れているのを発見して これもアッセンブリーで全て新品に取り替えました。タイヤも新品にして2ピースホイールも奇麗に再塗装したので、これで足周りは全て2000年モデルです。?!?!もちろんショックアブソーバーも新しく今度は、レースシリーズに交換します。(現在製産中)
部品交換前には、時速約100キロでの揺れがかなりひどい状態でしたが、今はばっちり直りましたので満足しています。この揺れは、ほぼボールジョイントの消耗による物ですので揺れを感じたらそろそろ交換する事をお勧め致します。これは日頃のちょい乗りでは感じられないので高速道路を走行の時に調べて下さい。石飛さんのも5万キロですので取り替え時期です。私のは、約4万5千キロで交換しました。これからは、だんだん年式順に皆さんも体験する事ですので覚悟が必要ですが、それほど想像以上にフエラーリやランボルギーニーの様にお金は掛かりませんので安心して下さい。
今回、私のハマーの足周りのパーツ代金は、アメリカから取り寄せで下記の金額か゛かかりましたので参考にして下さい。
ピットマンアーム     $70.62
アイドラーアーム     $83.06
ハーフシャフト リア   $290.45 X 左右2本
ハーフシャフト フロント 右 $281.76
ハーフシャフト フロント 左 $278.47
ボールジョイント アッパー $74.40 X 前後左右 4個 95年以降のタイプは$36.53です。
ボールジョイント リア    $46.86 X 前後左右 4個 グリスニップル付の新型
タイロッド          $150.08 X 左右2本
ドライブシャフト       $311.87
ドライブシャフト フロント $185.68
上記の価格で購入出来ました。これに送料と輸入税金がかかります。

ボールジョイントは、レーシングハマーを製作するアメリカのオフロードアメリカとレーサーのロッドホールさんの所でアップグレードのレーシングタイプの物が発売されています。この製品は、凄く性能が良いらしい。乗り心地も明らかに違うそうですが、価格が全部交換で$4000.00位かかりそれだけで30万も現地価格でしてしまいます。でも松原さんが注文したのは正解です。それは一生保証だからです。4〜5年に一回位づつ消耗品を取り替えていたらと考えると一生保証のレーシングボールジョイントは魅力です。グリスアップもブッシュの所が確か透明でグリスのチェックがしやすい点です。 私が思うに、ほぼ2ヶ月に1回位の回数でハマーにはグリスアップが必要です。
日本のディーラーさんからハマーを購入された方は、保証付でしょうから保証で交換できるので心配はありませんね。 私がハマーを購入した当初は、ディーラーがありませんでしたのでこれらの消耗パーツはアメリカに直接注文するしか方法は無かったのです。 個人輸入は、難しくは無いですよ、でも英語が出来ないとね。 私は、以前輸入の仕事をしていましたので問題ありませんでしたが。それでは又 友野 京

この、内容からすると、友野さんが以前高速を伴走した時100Km/h以上で走らなかったわけが判りました。私のHUMMERのボールジョイントは恐らく30000Km/hの時点で駄目だったのではないかと思います。アイドラーアームはボールジョイント磨耗による2次的な損傷と考えられます。タイロッドエンドのブーツの破れは恐らく経時変化に依るゴムの劣化でしょう。ドライブシャフトのガタは走行距離の割には消耗が早いと思います。4本のうちいちばん短い右前が一番消耗が早いので恐らく交換が必要なのはこのシャフトだけだったと思います。又、友野さんの磨耗したシャフトと現在(94年以降)の物は変更されて太い物になっていますので、最近のHUMMERでは耐久性は上がっていると思います。となるとやはり一番の問題はボールジョイントの磨耗の早さが固有とも言えるぐらい早いですね。そもそもアッパーは重力の対して垂直方向の荷重は掛からず、横方向だけの力を受けてます。これはコーナーで受けるだけではなくWウイッシュボーンのHUMMERの場合足回りが上下するたびにキャンバー変化がありますので加重を受ける事になります。したがってガタが出ると走行中のタイヤの位置決めには影響が出ます。路面の状態に依って回転によるジャイロ状態のタイヤのを押さえこむ荷重は結構大きくこれによって横ぶれを押さえきれないで振動の原因になリます。逆にロア-アームは常に垂直荷重を受けていますので多少のガタが出ても車重で押し付けられているので走行中の横方向のガタはピポットになってセルフロックされますのであまり影響は出ないと思います。松原さんや関根さんの新しいHUMMERでは未だ聞いてないので、3万キロぐらいが寿命なのかな?事故車のHUMMERのサスアームを見ていたら取り付部は長穴になっていました。荷重の掛かるところなのに驚きました。アームの固定は端面にギザギザが付いていて此れでズレを止めています。したがって最初の組み立ての時きっちりしていないとアライメントはかなりズレてしまいます。私のHUMMERは最初のうちタイヤの偏磨耗が激しかったのですが、今はきれいに磨耗しています。此れってボールが緩んでなじんでいるのかと思うと、組立て精度が悪くてタイヤに影響がでているのではないかと思います。今度タイヤを新品にした時測定したいのでできるところを探そうと思いますが、HUMMERができるところなんか無いだろうな。フットプリントでも概ねの調整はできるのでそれでもいいかなとも思っています。

リアーのアッパーボールジョイントやっぱりいっちゃっていました。'95 HUMMERの場合アッパージョイントにはグリスニップルが付いていて、ロアーボールジョイントにはグリスニップルが付いていませんでした。感覚的にはロアーのジョイントはなに考えてんだと言う感じがしましたがロアーのジョイントはアッパーのそれより丈夫だった様です。HUMMERの足回りは荷重が掛かるのはロアーアームでアッパーアームは添えているだけで大きな力は掛からない様に思えるのですが、横Gが掛かったりして結構活躍していたんですね。取りあえず交換するまではおとなしく走るしかありません。ボールジョイントその物の交換は案外簡単で一番大変なのはタイヤの脱着です。2ピースにランフラットが付くと65Kgですから、一人でやるのは大変です。今度ガレージにタイヤを載せる代車を造ろうと思います。構想はタイヤを立てたまま固定して、回転が出来るようなローラーを付けて少し上下できる物が有ればかなり楽にタイヤ交換が出来ると思います。

走行距離が5万キロ近くになりましたので、ハブリダキクションのオイルを交換しようと思いオイルを1ケース購入しました。
ガレージに行き先ずフロントからやるために、お決りのCTISのオペレートバルブ(95年までは手動のバルブです)、CTIS配管、タイヤと外しましたがこの時恐ろしい物を見てしましました。タイヤを外すときホールをハブに当ててしまいましたが、その事自体はどうってこと無いのですがその時にハブが揺れたのです。本来その程度で揺れてはいけないハブが揺れていたのです。タイやを脇において、ハブを揺すってみるとボールジョイントのアッパーに明らかにガタが出ています。あんなにこまめにグリスアップしていたのに、すっかり自己嫌悪に陥ってしまいました。私は高速道路の走行が多いのですが、以前にブレーキキャリパーの固着やタイヤバランスの乱れで車に振動が出たときそのまましばらく走っていた事があるのでそれがもしかしたら原因かも知れません。確かに今も、110Kmを超えると振動が激しくなります。確かに数ヶ月前ピットマンアームのガタを発見して交換したばかりでまさかここまで来ているとは思いませんでした。取りあえず町中走行と100Km/h以下では問題ないのでギャーオイルを交換して、祈る気持ちで反対側を見た所モットひどい状態でした。そのまま反対側のオイルを交換してすっかりしょぼくれてリアの2輪は明日にしました。ひどい方はそうなる原因もありました。またもやグリスニップルが原因です。グリスはグリスガンでニップルから圧入し、ニップルは逆止弁になっているのですが。圧入した後ニップルから入れたばかりのグリスが、むにゅーと出てきてしまうのでボールジョイントはNOグリス状態になってしまうではありませんか。確かに以前見たときニップルにグリスが付いていたような気がします。ニップルを交換して取りあえず再度グリスを差し作業は終了しました。
この所以前に比べ自分のHUMMERはあまりかまわず、他人のばかりやっていて基本的なメンテを怠っていた事を反省し、部品の拾い出しをしましたが結構高価なので、ボーナスが出てからにするか、松原さんが今度、レーシングジョイントに交換するとき、捨てた奴を拾うか検討中です。今度交換したら、注文中である例の水中グリスで完全武装する予定です。ニップルも日本製のいい奴に換えてやるつもりです。
ちなみにジョイントのガタはタイヤの付いている状態では解りません。ジャッキアップしてみないと判明しませんので、取りあえず良いグリスをちゃんと注入しておけば早々いたむもんではありません。恐らく明日、やる後ろは大丈夫なはずです。その辺の所は明日又報告しますので。楽しみにしてください。
気を取り直してハブのオイルに付いて説明します。
通常の車ではホイールを支えているベアリングはグリスで潤滑をしています。このグリス潤滑は機械的な滑り、冷却を行っていますが、耐久性、流動性、冷却能力には劣りますが構造が簡単なので多く用いられています。
HUMMERはハブリダクションのギヤの潤滑と共用で潤滑をオイルで行っています。温度変化は小さいのとあまり激しいせん断も受けませんのでオイルの劣化は遅いのですが、量の確保は重要です。今回ドレンアウトしたオイルの状態は良好で新油ほどではありませんが良い状態でした。ドレンプラグは磁石になっていて金属粉が付くようになっています。今回、多少の粉がほんのり付いていました。後ろをやるときはサイドパネルを外して中の様子を見てみたいと思います。ハブのガタやオイル漏れはなかったので一安心です。ハブに軸方向のガタがある場合はベアリングの締込み調整が必要です。
タイヤを付けCTISの配管をするとき、継ぎ手の隙間にオイルを注した所動きも良くなり漏れも無くなりましたやはり時々ここにも注油が必要です。ぜひ励行してください。

広島からメカに詳しく色々とグリスの研究をされている森本さんにお会いし、HUMMERを前にしてHUMMERに向いているグリスの説明をして頂きましたので紹介します。
なお森本さんは電子顕微鏡当を使って解析したり、メーカーの方ともかなり懇意にされていて、情報収集し、自分の車を実験台にして研究しています。
通常修理工場等で使われているグリスは決していい物ではありません。単にグリスと言ってもあれは耐久性は短く、残存性も低くよくありません。
色々能書きを聞きましたが聞き漏らした事もあって私のボロが出るといけないので結論を申し上げます。
HUMMERの場合ハブはオイルバスなので関係ありませんが、ハブやリンク類には入手性の良さからウレア系のグリスがいいそうです。耐熱も150〜60℃で熱の持つ所に向いています。これだけではここに書いた意味がありません、実は凄いグリスがあるのです。
このグリスはコマツの水中ブルトーザー専用に作られたリチウムコンプレックスのグリスでメーカは住友鉱産(スミコ)HD1号グリスです。これはベース油が合成でまるでミズアメのようにベタベタしていて密着力が並みの物とは大違いです。2.5Kgの缶入りと、カートリッジ式の2種類ありますが、缶入りはグリスガンに詰めるのが大変なので、カートリッジ式の方が良いのでこの方が扱い易いと思います。
グリスはそもそもCVジョイントにはモリブデングリスとかその利用方法に依って色々作られてきました。もちろんまがい物も多く、適した所に、適した物を使うのが耐久性を大きく左右します。また、そのベースオイルの性能が大きく左右しますので、しっかりしたメーカーの物を使わないといけません。一時期ハブにモリブデングリスを使うとベアリングが減ると言う噂がありましたが、これも誰かがいいかげんなモリブデングリスを使ったために起こった事で、決してそんな事はありません。
スミコのHDグリスの1号の1は粘度を現す物で近いからと言って0番とか2番を買うと意味がありませんので注意してください。このグリスの欠点は最小購入サイズと、価格が一番の問題ですが、私や友野さんのようにあんなにこまめにグリスアップしていてもリンケージを交換する事を考えるととても安い物です。
先日ミーテイングのときランドマップさんの使っていたワコーズのグリスもリチウム系の結構いい物でいたのでご安心ください。ただし、使用頻度の高い方、雨天走行、水中走行の多い方は注意してください。購入しましたら購入先、価格等お教えしますのでここを見ている業者の方も採用してください。
貼付の写真は森本さんからサンプルとして頂いた数種類のグリスです。左端からワコーズウレア系1800円、昭和シェル石油モリブデン、ウレア系の各グリスです。ちなみに背景の赤いのは買ったばかりの3tフロアージャッキです。(自慢)これでHUMMERを600mm持ち上げる事が出来ます。価格は5万円もしましたが安心して持ち上げることができます

昨日友野さんが更に車を派手にするためと、CTISの配管を安全なステンレス製の物と交換するためにガレージを訪れました。
当方のガレージには先日から蛍光灯が付きましたので夜間作業も楽になりました。外装はカッテイングシートで当ホームページのアドレスとか、Tomono's HUMMER とか色々彼が考えたステカーを張りめぐりました。CTISの配管はオールステンレスの配管でHUMMERに合うように長さを指定して工場で作ってもらいました。取り付けには3時間ほどで終了しました。

友野さんの93年式HUMMERの足回りのヤレを修正するためと、タイヤを大きくするために足周りの負担を考えて、主要なパーツを交換したレポートが入りましたので、私も現車を見せて頂き多少試乗しましたので彼の報告書を参考にして報告します。
交換したパーツは、アイドラーアーム、ピットマンアーム、左前ハーフシャフト、(右前は以前交換済み)全てのボールジョイント(8ヶ所、ロアアームのボールジョイントはグリースニップル付)、スプリング、CTISホースを交換しました。全てのパーツは互換性の有る物は新しいモデルの物にしています。しかしアッパーボールジョイントは以下の3タイプあるようです。それは94年モデルまでの物、95年式以上の物のが2種類あります。93年以前のスタンダートモデルはボールジョイントを取り付ける時に半円の鉄製のワッシャーやスペーサーの役割を果たす物をアームの下に当ててボルトで取り付けますが、95年モデル以降のアッパーアームは全てアップグレードの仕様になっていてこの半円のパーツがアームに溶接してあります。それとアップグレード仕様はボルトが大きくてスタンダードに取り付けるにはドリルでボルトの穴を大きくする必要が有ります。
同時にスプリングを交換しましたが、標準品そのままでは面白くないので社外品を含めて、色々と検討した結果、AM ジェルラルの純正で、アップグレード仕様の中にスノーピロースプリングと同じような物がありました。このスプリングはノーマルの純正スプリングよりもかなり線径は太いけど巻き数が多いので硬さは極端に硬くなさそうなのと約4.5センチメートルのリフトアップ出来るのが魅力的なので高価ですが採用したようです。
今まで友野さんのHUMMERは、大きなブッシュガードやボディリフトをしているのであまり気が付きませんでしたが、もうすぐ8才を迎えその間の愛用のおかげで良く見るとロアーアームの傾きが平らになっており、特にフロントがひどく、前のめりの姿になっていました。
そして極め付けはスーパースワンパー TSL の39.5 X 15 X 16.5のタイヤに履き替えました。今までは、タイヤ交換2回とも純正のグッドイャー37インチのMT でしたのでこの39.5インチのスワンパーの迫力はビックリです。通常このサイズのタイヤをハマーに取り付けるには2インチのボディリフトが必要となります。しかし友野さんのHUMMERは既に3インチのボディリフトを1年前にしていますので取り付けには問題有りません。3インチのボデイリフトをしていれば42インチサイズのスーパースワンパーを取り付ける事が出来ますが、左後輪前側からのサイド出しのマフラーにタイヤが当たってしまいます。さらにこれ以上大きいサイズは目に見えて燃費が更に悪くなり、減速比がハイギヤードになり、ますますカメさんになってしまいますので、39.5インチのスワンパーを選択したようです。
CTISのバルブは、古くてオーリングの劣化で空気漏れしていたのでこれもステンレス製のゴージャスな物に交換していました。純正よりも工作精度はかなり良いものですので、調子の悪い方はこのステンレス製の物に交換すると気分良いでしょう。ステンレス製の物は色々なメーカーから出ていますが、今回採用した物はディックシーペック製の物でバルブが長い為、お気に入りのハマーオーナーズクラブオリジナルのヘビーディユーティCTISステンレスカバーを取り付けようとしたらステンレスのバルブが当たってしまい、そのままCTISカバーを取り付ける事が出来なかったのでスペーサーを入れて取り付けています。通常、友野さんのホイールはボディと同色に塗装してあり、タイヤ交換の度にボルトの塗装がハゲてしまうので再塗装をしていますが。今回はこの作業でフロントのタイロッド4個とリアのラディウスアームの不具合を発見しましたので後日それらを交換をする為にもう一度タイヤを外さなければいけないので未だ塗装はしません。
今回は一度に沢山のパーツを交換しましたので交換の手順は省略しますが、スプリングの交換は案外簡単なので紹介します。 
  1  ロアーアームに止めているショックのボルトを抜いてからショックの頭のボルトを緩めてショックを取り外します。
  2  1Gでフレームにウマを当てます。
  3  ロアーアームに1Gでジャッキを当てます。
  4  ロアーアームのボールジョイントの4本のボルトを外します。
  5  タイヤを手前に引きロアーアームからロールジョイントを逃がします。
  6  ジャッキを緩めロアーアームを下ろすとコイルが外せます。この時不安であればコイルが飛ばない様に針金で縛っておくと良いでしょう。
  7  取り付けはこれと逆にすればOKです。 
コイル交換にコイルコンプレサー等の特殊工具は必要ありません。

これだけの部品を一度にする事は普通の方はやらないと思いますが、いずれも消耗品である事は確かです。その消耗は徐々にやってきて、症状は少しづつ変化が出てくるものなのでやられてきたなと思ったら部品調達が一度で済むのと、交換のための労力も重複しますので一度に片を付けた彼のやり方は賢い方法と思います。これらの寿命は日頃のグリスアップ等のメンテナンスでかなり違いますので一概に言えません。短い距離でしたが試乗した所、8年落ちとは思えないほど乗り心地、ハンドリングがシャキッとしていました。タイヤが大きい為のパワーロスも我慢できるし、3ATの為従来は高速走行時のエンジン回転が下がったため案外静かでしたが、タイヤのパターンの為の乗りごこちは多少犠牲になりました。高速走行中窓から顔を出してタイヤの振れを見ましたが、標準のMTよりキレイに回っていましたので一見危なそうなスワンパーの出来には驚きました。外した部品はその内見せて頂いて消耗状態等調べて、本当に交換が必要かどうかの調査をしてみたいと思います。案外なかには一生物もあるかも知れません。

以下に友野さんの送ってきた感想を原文のまま記します。

タイヤを取り付けた結果、以前はタイヤが小さくタイヤハウスのスペースがあり過ぎで格好が悪かったけどバッチリ整い大満足です。ただしタイヤが 約7センチメートル程、太くワイドになるので前輪にはホイールスペーサーを取り付けタイヤを少し外に出す事が必要です。理由はハンドルを最大にキルとボデイに当ってしまうからです。それと停止している時は、ハンドルを回してタイヤの向きを変える事が不可能になりました。今回のモディフアイでタイヤで2.5インチ、コイルスプリングで1.75インチ、ボディリフト3インチのトータル約7.25インチ=18.5センチメートルのリフトアップが出来ました。グラウンドクリアランスはフロントバンパー下で以前は37インチのタイヤで51センチメートルでしたが現在64センチメートル。リアバンパー下で以前は、61センチメートルでしたが現在68センチメートルになりました。これで身長180センチメートルの私でも四つん這いのお馬さんごっこの姿勢で楽にハマーの下に潜れますハマーの身長は、現在シュノーケルの高さまでで220センチメートルに成長しました。

 

先日の比留間さんのドライブシャフトの続報です。どうやらハーフシャフトは色々調べると初期の物はCVジョイントメス側の太さが違い、ブーツのヒダヒダも少ない物でした。比留間さんのハーフシャフトは以前に壊した事が有って古い車から移植したものだったので年式で注文した為に違う寸法の物が来たようです。旧型の物は直径が87.2mmで新しい物は91mm程でした。比留間さんは今回のミーィテイングに間に合わせる為に、職人さんに大急ぎでどうにかしててもらう事にしましたが、無理矢理径の合わない物の締め付けてもだめなので、考えた結果、金属でリングを作りそれをはめ込んで径をあげる事が一番と考えました。しかしリングを作には時間がかかり、間に合いそうにも無かったので、私の方で大急ぎでリングを作る事にしました。今日の夕方に図面を書き旋盤をあけてもらい作ることにしました。手持ちの材料の都合でステンレス(SUS304)を使い、内径は87.15mmで仕上げて、装着はヤキバメで 固定する事にしました。材料は95mmの丸棒からの削り出しでしたが大きい旋盤を使用したので粗削りは早いのですが出来上がりの肉厚が薄いので仕上げは少しづつしか削れないので2時間ほどで内径87.12mm外径91mm長さ25mm外側にゴムを固定する4mmの溝付きのリングが完成しました。仕上がりは見えない所に使うには勿体無いぐらいの美しさでした。そのまま職人さんの所に届けた所、あまりにも早い出来上がりに驚いていました。早速当ててみると寸法はピッタリでした。明日には比留間さんのHUMMERも数ヶ月ぶりに復活します。ミィーテイングの時に力作を見て下さい。

95mmの丸棒から削り出しました

美しい完成品

年度末の忙しい時期ですが、慢性的な寝不足と、他人のHUMMERばかりで自分のHUMMERの面倒をしばらく見ていなかったので、本日は休暇を取りやろうやろうと思っていた、ドラッグアームの交換をする事にしました。わたしのHUMMERを保管している車庫は狭い為すえ切りが多いのでどうやらここに負担が掛かったみたいでタイヤをゆするとかなりガタガタになっています。HUMMERのパワステは強力なのですえきりのし過ぎには注意が必要です。これに依る体感できる症状は普段の走行では問題はないので解らないのですが、高速で100Km/hを超えてから振動が凄くなります。交換は先ず、助手席側のタイヤが浮くまでジャッキで持ち上げます。次にテーパーシャフトの割ピンを外しナットを緩め外します。エンジンを掛けハンドルを左一杯に切りエンジンを止めます。テーパーシャフトはしっかり食いついていますので、穴の側面をハンマー等で叩くとテーパーが緩み抜けます。HUMMERのドラッグアーム周辺は込み入ってて叩きずらいのでフロント側から1mほどの鉄棒をリンクの腹に当て棒の端をハンマーで叩きました。テーパーが抜けた後、アーム本体をフレームに固定しているボルトを緩めます。このボルトはフレームを貫通していて長いので緩める時は瞬間に力を入れて緩めないとボルトがトーションバーになってしまいボルトをいためてしますので注意が必要です。又ナットは立て込みでは有りません。2本のボルトを外し新しいアームと交換します。先ずテパーシャフトを入れ仮止めします。フレーム取り付け用のボルトは入れずらいので、タイヤをあおりながら入れると楽です。2本のボルトをしっかり締め込み固定します。HUMMERのフレームは閉角断面(ボックス型)なのでボルトが取る穴にはパイプを通して溶接して有り強く締め込んでもフレームが潰れない様になっています。テパーシャフトのナットをしっかり締め込み、緩み止めに新しい割ピンを入れます。最後に新品の部品にはグリスが入ってい無いので、グリスを挿して完了です。HUMMERは20個所ほどグリスポイントが有ります。グリスの管理は思ったよりインターバルが短いので、(得に足回りとステアリングリンケージ)ぜひマイグリスガンを購入する事をお勧めします。グリスは別に高い物で無くても結構ですがまめに挿す事の方が大切です。直ぐに試走しましたが心なしか良い感じになりました。面倒ですが各ネジには、さび付きに依る固着防止の為、協和興材のMMCを使用しました。これは耐熱が1260℃もありエグゾーストマニホールド、マフラーのネジに使用すると効果が有ります。一缶の量が多いので、仲間内で分ければ安い物でしょう。又、カタログにはシール効果も有ると書いてありますので今度CTISのネジに使って確かめてみます。本当にシール性と固着、結着防止効果が有ればCTISには理想的です。 

94年式のワゴンに乗っている方から連絡が有り、ハーフシャフトのブーツが破れて交換した所、バンドが外れてグリスが飛び散って困っていると連絡が有りました、手持ちが無かったので、良く行くショップの在庫を分けて頂きお持ちして確認した所、ブーツを止めているバンドが外れていてグリスが飛び散っていました。この方は以前にもブーツが破れてそのまま走行し続けてシャフトを壊して交換した前歴が有る為、今回は慎重になり昨年の12月末から乗っていないという事でした。ブーツのバンドは、カシメ式で再利用不可の一発物で、旨くカシメないとブーツが新品で硬いうちはあっけなく外れる事が有ります。(古くなると柔らかい為針金でも外れない)おそらく交換したショップできちんとカシメをしていなかったのが原因だと思います。ショップの言い分はブーツが有っていないので部品が来るまで待ってくれと言ったきりで、それからもう3ヶ月間放置されています。温厚なオーナもそんな対応にいいかげん「キレ」てしまい私に連絡してきました。シャフトを外してリビルトシャフト屋にブーツ交換とグリス交換のOHを依頼する様伝えましたが、ハーフシャフトの外し方を聞かれたので、口頭で説明しましたがそのままの成り行きでなぜか私が外す事になってしまいました、いいかげんな修理屋の尻拭いをするのは腹だたしのですが、困っているオナーの気持ちは痛いほど分かるので引き受け交換する事にしました。交換はそれほど特殊な事では有りませんが、工具はきちんとした物を使う事が重要です。先ずトラブルの有るタイヤと反対側のCTISのバルブをカットします。次にトラブルの有るシャフトのタイヤのCTISホースを根元の6角の所ををスパナで緩め外します。タイヤを止めているナット8個全てを少し緩めてジャッキを掛け、タイヤを浮かせてから全て緩めナットを外しタイヤを外します。ウマが無いので万が一の為にタイヤをHUMMERの下に入れておきます。イグニッションキーをONにしてミッションをニュートラルにします。タイヤの付いていたフランジの裏側のハブリダクションケースに直径5cmほどで四角い穴の空いたキャップを小さいラチェットレンチを直接入れて緩め外します。外した穴の奥にボルトが見えます、このボルトを緩めます。このボルトにはワッシャーが付いていますので、ボルトを抜く時にハブリダクションケースの中にワッシャーを落とさない様に注意してきださい。次にハーフシャフトのブレーキ側のボルト6本を外します。このボルトはブレーキの熱と、錆で固着していますのでメガネレンチを使い助手にブレーキを踏んでもらい緩めます。今回は「ケリ」を入れて緩めました。全ボルトを少しずつ緩めないである程度緩めてしまうとボルトの頭がキヤリパーに当たり回らなくなってしましますので。少し緩めた後は随時ボルトを抜きます。ボルトを外した後、シャフトにショックを与えるとシャフトは外れますのでタイヤ側のスプラインを抜くと、完全にシャフトが外れます。この後のバンドのカシメには自信が有りませんので、専門家にお任せして頂く事にします。シャフトの修理が終わった後又取り付けにお伺いする事にしました。家に帰ったのは12時を回っていましたけど、楽しい1日でした。モリブデングリス高価なCVジョイントには不可欠で。CVジョイントに普通のグリスを使うと直ぐに駄目になってしまう程です。ブーツはこのグリスをしっかり保持する為に重要な役割を果たしていますが、消耗品です。フエンダー内に黒いグリスが飛び散っているのを確認したら直ぐに大事になる前にブーツを確認して下さい。もし少しでも破れていたら遠心力でどんどん放出していますので、ブーツの交換だけではなくハーフシャフトのOHをする事をお勧めします。何処でやるの?と疑問でしょう。実は私も知りませんが、通勤中時々会社の近くでハーフシャフト屋の車(車にハーフシャフトの絵が書いてある)に会いますので今度呼び止めるか、イエローページで直ちに調べてみます。

外したアーム

 

ハブリダクションのキャップと奥のボルトの頭

 

ハーフシャフトのブレーキ側のボルト


奥のボルト


ハーフシャフト