2006年6月  HUMMER ESSAY 2006年7月      

2006.7.31.    石飛 毅氏

天候不良で、暑い日や寒い日が交互に来て体の温調回路が壊れたらしく、風邪を引いたみたいです。鼻水とセキが出て口で息をするので喉が渇くので、水分を取りすぎて、また体調を崩してと悪循環です。こんな時は早めに寝ることが一番と思って、睡眠は沢山とるようにしています。
さて、野澤さんのGAS HUMMERはエンジンルームの風通しを良くするために、ボディリフトをする事になりました。ヒロシは、土曜日は夕方からしか来れないので、是枝さんに手伝いに来てもらいました。作業中に工具の受け渡しをして貰うだけでも体にも楽だし、やる気が失せません。まず作業としては、CTISのエア漏れを止める事から始めました。CTISのエア漏れ箇所を捜索するのは時間が掛かるのですけど、今回は大量に漏れているのとハブの増し締めを行った直後の出来事なので、ハブからと特定出来ていたので、先週どのハブか非分解で右リアハブを特定しましたけど、シールの在庫が無いので、友野さんからの部品待ちでした。
友野さんの所に在庫があったので、直ぐに送って貰えましたので、先ずは左後方のハブを分解しました。万が一、ココからの漏れで無かった時のためにシールを再利用できるように丁寧に分解しましたが、予想通りスピンドルのシールが壊れていました。浜本さんの93年式でスピンドルの増し締めをした時は、ハーフシャフトが細いので、ハブのカップの取り外しは簡単に出来ました。しかし、95年式以降はハーフシャフトの強度アップをしているのでCVジョイントの部分が太くなっています。従って、ハブのカップは無理をすれば取り外しは可能ですが、組み付けの時にシールを傷つけてしまう確立が上がります。シールを傷付けないためには、手間でもタイロッドを外して作業をするべきです。シールはカップに圧入後スナップリングで止まっていますが、キツメに止まっています。硬いので無理に抜くことになりますけど、乱暴に作業をするとデリケートなハウジングに傷が付き、後々スローリークの原因になるので取り扱いは注意が必要です。
シールを組み付け後、ハブのオイルを再注入してからタイヤを数回転させて馴染ませた後、全てのタイヤのCTISバルブを接続したところ、無事エア漏れは止まりました。
ボディリフトの作業を行うには、車体の下に潜る時間が長いので、置いておくだけで漏れているATの補修を先に行うことにしました。ATのオイルパンについていたATFを先週綺麗に拭き取って置いたのですけど、一週間放置しているだけで床に溜まる程漏っているので、オイルパンの合わせ目からの漏れである事が特定できます。この部分は以前に増し締めしていると聞いておりましたので、逆に締めすぎによるガスケットの変形や、熱伝導の大きいアフターマーケットのアルミ製の物と交換されているので、ガスケットの辺り面の仕上げ不良も考えられます。野澤さんのHUMMERには当方の大嫌いなアンダーガードプロテクターが付いているのですけど、これをアンカーにしているステアリングダンパーが装着されているので、取り外したままにする訳にはいかないので困った物です。
ボディリフトをするに当たっても、これは邪魔なので、一旦取り外しました。更にATのオイルパンを固定しているボルトの数本はクロスメンバーの陰になっているので、クロスメンバーも撤去します。オイルパンに溜まっているATFをドレンアウトして、直ぐに外すと、AT内部の複雑な部品にへばりついているATFが後からタラタラ落ちてくるので、ドレンアウトした後1時間ほど放置します。オイルパンを外してガスケットを見ると、数箇所破綻していました。しかし、オイルパンそのものを見ると、当たり面の状態は決して良い状態ではありません。従って、先ずはオイルパンの仕上がりが悪く少し漏れていたので、増し締めしてガスケットを壊してしまい、更に酷く漏れるようになったと思われます。オイルパンの当たり面を詳細に見ると、表面にオイルストーンで磨いた形跡はあるけれど、深い切削後が数箇所あります。その部分だけをオイルストーンで磨くと大きなうねりになってしまうので、結局全体をオイルストーンで磨いて一番深い部分に合わせなければなりません。いい加減にこれで良いだろうとごまかしても、人は騙せても機械は結果が出てしまいますので、腕がパンパンになるほど時間を掛けて磨きました。ガスケットも新品に交換して、全体を均一に締めこんでATFを入れた所、漏れは止まりました。エンジンを掛けてATを回しても漏れないので、この部分は完了。しかしATFの漏れはココからだけではなく、トランスファーからも漏れています。この部分からATFが漏っているケースは結構多く、殆どがホースの締め込み不良なので、ホースバンドを締めこんだところ、締め代があったので、この時点ではこれで良しと判断しました。結局ボディリフトする前に結構色々な不具合を治す羽目になったので、ボディリフトの作業そのものを始めたのはヒロシが来てからになってしまいました。ボディリフトの作業は細かい部分をどの程度追い込むかで作業時間が変わりますし、内容も異なります。ボディリフトの作業を始めたころ、下田健太が野澤さんからスイカの差し入れを持ってきてくれました。先日タイヤが外れて壊れたボディの修復が終わったそうです。
風邪のために、なかなか起きられなかったのですけど、ヒロシガ早くに来て作業を進めてくれていました。もう何度も同じ事をしているので、手順はもう熟知しております。当方は子供の学校の宴会が夕方からあるので、リアゲートの配線と、一人では無理な作業を行い、後はヒロシに任せる事にしました。綺麗に塗装をしたアンダーガードを取り付けた後、トランスファーを見るとプロペラシャフトにATFの漏れを発見。どうやらトランスファーからの漏れはホースからでは無く、プロペラシャフトのオイルシールからの漏れである事が発覚しました。この作業にはせっかく取り付けたアンダガードをまた取り外さなくてはなりません。野澤さんはこのH1にはあまり乗らないので、このまま部品が無いことにして業者がよく言う『ちょっと滲んでいますけど、様子を見てください』という逃げを打つか思案している所です。もちろん自分のでしたら即交換です。
今回はデジカメのバッテリーが無くなってしまったので、あまり写真が撮れませんでした。

2006.7.28.    石飛 毅氏

当HPを含めて、WEBサイトの発展でニュース等は新聞を余り見なくなりました。
WEBサイトの場合は事実が捻じ曲げられている場合が多いので注意が必要ですが、余り影響の無い三面記事のようなものはYahoo!のニュースを良く見ます。今日のYahoo!ニュースに、時計の類似品と、正露丸の類似品が出ていました。知的財産の保護に関しては日本でも非常に厳しくなっているようです。しかし、模造は良くありませんけど類似品と言うのは非常に微妙ですね。例えば最近の車等はエンブレムを見ないと一体何処の車か解らないし、他メーカーが作ったマーケットに興味の無い人が見たら間違えるような物が溢れています。テレビなんて、もっとそっくりですね。
当方は若い時に欲しかった時計をどうにか手に入れてからスッカリ時計に興味はありません。折角欲しかった時計だったのでガレージでの作業の時にも付けていましたけど、OHに出した時に引き取りに行った家族が、乱暴すぎる使い方だと言われて、それ以来は作業の時に外しています。恐らく一生使うつもりです。この模造品のはオリジナルのメーカーが偽造品では無いのに訴えたと言うのは、余程出来がいいのではないかと興味を持ってWEBサイトを探し出しました。そこには確かに色々なブランドメーカーの類似品が販売されていました。色々な部分を小変更していますし、販売価格は大きく離れているので間違えて買う人はいないと思うのですけど、オリジナルのメーカーとしては我慢できないのも判る様な気がします。それだけ精巧に出来る技術と品質なんでしょう。
そこのHPにおや?と思う文字があったのでちょっとビックリ!そこのHPには『HUMMER』と書かれていました。物凄く不思議でクリックすると時計の名前として『HUMMER』を商標登録していてGMのHUMMERとは一切関係なくライセンス生産ではないと明記しています。ちょっと苦しい様な気がしますけど、さすがに色々な所から知的財産で圧力が掛かっているのでHUMMERの命名の理由など書かれていて車のHUMMERを意識したデザインではなくGUN(多分ルガー?)のイメージだと言い切っています。色々な説明を見ていると、ケースは特殊鋼やチタン、SUS316等の難加工性の素材を使っていたり、ベルトは本物のドライカーボンを使っています。オプションのベルトやプロテクターも用意されています。この辺の細工はパネライの模造技術の流用?とは思いますけど、これに関しのコンセプトはオリジナリティーを感じます。もう1つ驚いたのは文字板の発光方法です。3HGASビームって書いているけど一体何の事だか判りません。ただ、物凄くハッキリ暗闇に浮かび上がっています。発光システムの他にも、2色の自発光塗料も塗られています。放射線の問題以来、自発光の部質に制限が掛かってから、蛍光塗料の性能が落ちた気がしていますが何となく強そう。そーか車とは関係ないのかと思って、映像の配信をしているので試しに見たら、思いっきりH1が出ていました。やっぱ意識しているんじゃねーかと思い何気なく見ていると、段々カッコよく見えてきたので、これ以上見るのは辞めておきました。意匠が同じ時は名前を変えてて、形に関係ない時には名前をパクると言うオイオイ的な所はあるけど、カタログ道りであれば、ちゃんとライセンスを取ったら、それなりに売れる様な気がします。
http://www.rockxwatch.com/hummer/index.html
銀座にショールムがあるので、一度見に行ってきます。
いま、再度映像を見たら迷彩に塗られたH1が出ているのですけど、車はハンビー、HUMMERは時計となっています。走っているのはどう見てもHUMMER JAPAN仕様のスラントバックHUMMERなんですけど。。。。まぁいっか。

2006.7.26.    石飛 毅氏

H1用のオーバーフェンダーは、純正の小型な物、大型のアルミ製、樹脂製がありました。
これらはフェンダーアーチの内側に取り付けるタイプなので、大きなタイヤを取り付けてもタイヤが当たったり、一枚物なため強度も弱く雪国などでは直ぐに割れてしまうと聞いております。今回、スカイオートが型を起こして国内で製作した物は、袋状になっているので、オリジナルのフェンダーアーチの大きさを小さくしません。その代りにサイドマーカーやボンネットの形状に合わせるために形状は複雑になっています。仕上がりは国内でこの手の製作を得意とする会社で行っているので問題は無いでしょう。このタイプの場合はボディ表面に穴加工が必要ですが、表面の穴あけは不要だそうです。ちなみに価格は11万円です。

2006.7.25.    石飛 毅氏

高校野球の応援およびサポート品を運搬するために、加藤電気の軽ワンボックスを返却するためにお伺いした所、インターセプターの作業は思ったより進んでいました。
エンジンルームの配線を日本仕様?に殆ど交換されていました。エンジンに付いているファンは撤去されているので重要なはずの電動ファンは、適正な制御で動いていませんでしたが、動作ロジック回路を組みなおして、ちゃんと2個とも動くようになっていました。これでオーバーヒートしなくなるし、エアコンもキッチリ効くと思います。残りは、長さの合っていないハイテンションケーブルの長さ調整と、燃料が濃すぎるので、これの調整を行う予定です。
そんな訳で、久々に早い帰宅をしてテレビを見ていると『世界まる見え!テレビ特捜部』と言う番組で、無人で走る自動車レースの模様を放送していました。このレースは無人で障害物を避けて走るロボットの自動車版のレースです。このレースにオープンとワゴン(両方とも色は赤!)のH1が出ていました。
http://news.com.com/2300-11394_3-5892103-11.html?tag=ne.gall.pg
赤いワゴンは予選では障害物を避けるというよりも乗り越えると言う強引な走法で無理やり1位になりましたけど、本戦はモタモタしている間にブルーのワーゲンに抜かれて最終的に11分の遅れで2位でした。

2006.7.24.    石飛 毅氏

ここの所雨が続いておりますけど、その合間を縫って行われた末息子の高校野球の試合も劣悪なグランドコンディションのお陰で失速してしまい、今までの積み重ねを完全燃焼することなく燻った状態で終わりました。可愛そうですけど、これも人生ですから、いい経験になったと思います。
予定が色々変わったので、先週末は何もしていません。色々作業が溜まって、どうにもならないのですけど、一つ一つ片付けて行くしかありません。星条旗HUMMERは今頃タイヤの空気が抜けているはずです。スピンドルのシールは、友野さんから送ってもらっていますので、まずはそれから処理します。
さて、加藤電機にインターセプターが入庫しました。オーストラリアで作られた車体を見ていると、オドオドしさを感じます。配線の一部が乾燥したオーストラリアの環境と異なるので、今は良くても直ぐに悪くなりそうな部分を手直ししてもらうための入庫です。

2006.7.19.    石飛 毅氏

ホームカミングの報告でまだ言っていない事があります。
それは2002年のミーティングに来たアメリカのHUMMERオーナーであるトラビスに逢ったとこです。トラビスは日本にいた時とは異なり乗りの良い人で、アメリカのHUMMER CLUBでも全てのイベントに参加して盛り上げ隊長として頑張っていました。しかしその盛り上がり方が役員の『カン』に触れたらしく、その後行動を自粛して、仲間内でオフロードトリップを行っています。当時から自分がH1に乗ってて、より走破性を上げるために、自分でオリジナルのパーツを作っていましたけど、3年前から自分のブランドを立ち上げていました。http://www.rubberduck4x4.com/ 友野サンも我々の窓口になって色々輸入していますけど、彼の作ったパーツはユーザーサイドに立った物なので好感が持てます。中にはオリジナルでは無いけど仲間のプロデュースしているパーツも販売していますので、クーリングキットの様に『オイオイ』と言うものもありましたけど、それを自分で品質を上げたものを作り直して送ってくれました。当方の作ったボンネットダンパーも『パクって』販売しています。(モチロン当方の承諾を受けています)これらのお仕事がリンチHUMMERにも認められて、リンチのアドベンチャーアクセサリーでも販売されています。今回はトラビスのショップは色々な大人の事情で参加出来ませんでしたが、リンチHUMMERのブースにはトラビス自身のHUMMERが展示されていました。
トラビスとはイベントが終わってこのHUMMERをピックアップするために一日だけ来ましたので、その時に逢う事が出来ました。牧野さんのコーディネートで同じ宿に泊まってトラビスと久々に色々な話が出来ました。当方のボンネットダンパーも好評で、かなりの数量を販売したらしく大変感謝してくれました。当方としても喜ばしい事です。今回一番のパーツはオープン用のオーバーヘッドコンソールです。窓枠に固定するスピーカーと無線機やナビ等のオーディオ機器を入れるボックスが付いているもので、とても良い出来でした。早速浅井さんはこれを注文!ワゴンには付けられないのが残念です。当方のお気に入りはリアバンパーです。2インチのボディリフトに対応した物で、リアのバンパーとボディの間に出来た隙間を埋めてくれます。これで重ったるい感じのリアがすっきりします。このために当方はマフラーのレイアウトを変更しました。リアバンパーは 当方、工藤さん。浅井さんが注文!皆当方と同じくリアをすっきりしたい様です。当方の一番大きな買い物なので到着が楽しみです。と、思ったところ当方達と同じ考えの人が多いらしく、ミーティングの後に注文が殺到してトラビスは大忙しになってしまって、納期は未定だとの連絡がありました。ちなみにトラビスのパーツは友野サンとスカイオートで購入が可能です。スカイオートはラバーダック4X4の日本代理店になったので、常時在庫を置くそうです。

2006.7.18.    石飛 毅氏

野澤さんのHUMMERをお預かりしておりますが、朝起きるとフロントタイヤの空気が空っぽでした。
昨日点検した時に恐らくCTISのシールを壊した恐れがあります。シールの在庫が無いのですけど、一応破損したハブを特定することにしました。エアが抜けていたのはフロントでしたけど、リアはCTISのバルブが切れていたためで、リアのバルブを入れると、エアクリーナの所にあるブリーダーから気前よくエアーが吹き出しました。先ず、リアー左ハブのブリーダーホースを外して見るとハブからでは無く、ブリーダーホースからエアが来るので、このハブはOK、次にリアー右を外すと、ハブ本体からエアが出ているので、このハブのシールが破損しているようです。昨日作業をした犯人に連絡が取れなかったので、この部分は来週行います。
愚息が高校三年で最後の公式戦を行っていますが、ここの所、天候が不良なため延期が重なっているのでガレージで作業できる予定が立ちません。ガレージにお見えになる場合は事前にご一報下さい。
さて、ここの所続いているGASエンジンの熱害についてですが、近いうち502エンジンコンバートにも影響のある事なので真剣に検討を始めました。エンジンそのものに手を加えるのは至難の業なので、エンジンルームに溜まった熱をどう出すかが手っ取り早い対策で無いかと思います。野澤さんのHUMMERの下に潜ったまま色々考えましたけど、一番参考になるのはオフロード(低速走行)用に作られた572 HUMMERのモデファイが参考になります。572 HUMMERで行っている事はボディリフトを行い、車体とエンジンのギャップを増やしボンネット下からのエア量を上げ、ボンネットスクープの流入口を立てる事で、走行中の気流のラムエアを防いでラジエーターにエアが流れる様にしています。更にラジエーター用電動ファンで更にエアを増量しています。ミッション用電動ファンは増設されたATF温度計の温度が上がったらスイッチを入れてコンバーターの過負荷によるATFクーラーの容量不足を補っています。
バッテリー移設は余り関係ないようですけど、右フェンダーからボンネット内に入るエア流入の邪魔になるので室内に移設しています。これは、バッテリーのオーバーヒート対策にもなっています。エンジンルーム内では温度が上がって電子部品に悪影響を与えるので点火系電装品(MSD)は室内に移設しています。燃料はピストンの冷却に役立つので燃圧が下がらないように増量燃料ポンプと交換し、燃圧計でモニタリングしています。パーコレーションが起きた時にも針の触れに脈動が出るので、燃圧計はエンジンの状態を判り易くモニターできます。この他のメーターには、エンジンオイル温度が追加されています。冷却水温度計よりエンジン本体の温度を知ることが出来ます。572 HUMMERのエクゾーストパイプがどのような熱対策をしているか記憶にありませんけど、排ガス浄化のために取り付けられた触媒の理論は『白金カイロ』『ターボライター』と同じで、未燃焼ガスが燃料になって触媒の温度を上げて排ガスを酸化させるています。従って元々HUMMERのエンジンはベパーリッチなので負荷が大きくなるとエクゾーストマニホールドで排気が燃えてマニホールドは真っ赤になります。太古の排気ガス浄化システムのサーマルリアクターはまるでガソリンストーブの様でこの時苦慮したメーカーはエンジンルームに扇風機をつけていた事もあった位です。
HUMMERに大きなエンジンにコンバートするというのは、物理的に入ったからそれで良しなどという簡単な物ではありません。例えばCJ7にV8エンジンにコンバートした固体のオーナーもオーバーヒートには物凄く神経を使っています。主原因はエアコンなので、夏にエアコンを切って乗っているのが殆どです。これらの事を頭に入れて、出来るだけお金が掛からなく有効な対策を考えたいと思います。DIESELエンジンのクーリングキットもそうですが、自分のは大丈夫と楽観して手を打つのが遅れると、大枚を叩くのはオーナーです。

ここの所、当方にしては映画を見ています。映画といっても『ダビンチコード』の様な名画じゃなくて娯楽的な映画です。子供の頃は当方の『教育ママ』が情操教育とか言って、舞台や映画に連れて行ってくれましたけど、一番記憶に残っているのは顔に似合わず『メリーポピンズ』です。さて、映画も家の近所とガレージの近所に『シネコン』があるので、時間にけちな当方は『レイトショー』を見に行きます。レイトショーの良い所は、仕事が終わった後に行ける事と、空いている事、更に1200円と安価な事が上げられます。混んでても50人ぐらい。空いている時は観客が3人と言う事もあります。A型で神経質さらに大柄な当方としてはゆったり見れるので、レイトショーにハマっています。
今回(といっても2週間前)見たのは『CARS(カーズ)』です。それも字幕と日本語吹き替えの2回。見た理由はH1がでていると言うので、ぜひ見たいと思ったからです。ホームカミングの時に乗った飛行機でやっているかなと期待したのですけど、NW航空はろくな映画をやっていませんでした。HUMMERの登場は2回ですけど、2回目はエンディングなので、映画が終わってもちゃんとエンディングロールまで見ないと駄目です。映画そのものは幼稚な当方には楽しめました。登場する車は身元のハッキリした実在の車と、似たような物があるけどベースが不明な物があります。後者は主人公クラスと悪役なので、色々問題が起きないようにしているみたいです。ちなみに主人公は一番にているのはダッジバイパーだと思うんですけど、HPのスペックを見るとエンジンがV8になっているのでバイパーじゃ無いことになっていますけど、自分の中ではバイパーと言うことにしています。車が擬人化しているのは子供の時に見たディズニー物にもあって、子供の時にそれが好きだったのを思いだして、キャラクター物を大人害してしまいました。モチロンアメリカでも買いましたけど。。。と、そんな話をしていたら、ランドマップも一人でレイトショーに行って、キャラクターを買い集めていたらしく、当方もランドマップ並みかと思ったらちょっと悲しかった。。。画像は壁紙用としてHPで配っている物なので使っても良いとおもいます。

クリックすると拡大画像になります。

2006.7.17.    石飛 毅氏

本日、野澤さんのGAS HUMMERはスピンドルの締め付け確認をランドマップが行い、当方はボンネットダンパーとリアゲートのオートロックの取り付けを行い、残りは配線です。
ヒロシが色々細かい部分の補修をやってくれました。ボンネットのスクープの再固定、メッシュフレームの塗装等ですが、下回りにもぐって色々見たところ、不安な部分は多々あります。まずATFの漏れ、トランスファーの漏れ等です。これらはガスケットの交換等で補修できるでしょう。しばらく下にもぐって色々観測しましたけど、未だ走行距離が短いので熱害によるまずい症状は出ていませんけど、焼けたエクゾーストマニホールドを見ると、かなり熱が出ていることが判ります。ボディリフトで隙間を開けるか、ボンネットにエアスクープを付けるか、一体どれが良いかは分かりませんけど、DIESELには無いエクゾーストの焼けを見ると、どうにかしたいと思いますね。ファンのカップリングもじっくり見ましたけど、ヨレヨレでガタも出ていますので、これは直ちに交換しないと駄目ですね。

2006.7.16.    石飛 毅氏

野澤さんのHUMMERをガレージに移動しました。
今週末に先生と同じくリアーゲートのロックとボンネットダンパーを取り付けます。足回りの点検もランドマップと一緒に作業する予定。帰りの事を考えてアルバイトを雇って当方のワゴンRに乗ってガレージまで一緒に来てもらい、無事ガレージに運びましたが、ワゴンRにまた悲劇が。。。。アルバイトちゃんに晩御飯を奢って帰ろうと思いワゴンRに乗るとスターターが全く回りません。バッテリー上がりです。熱帯夜なので食事中にエンジンが温まったママなので、キーをまわすと電動ファンが回っているので、せめてバッテリーの負荷を落とすために電動ファンのコネクターを抜いてスターターを回しましたけど、焼け石に水でした。悪あがきをしても時間ばっかり掛かるので、申し訳ないのでしたが一番近所に住んでいる工藤さんにSOSした所、快く受けてくれて10分程で来てくれました。
タンドラに繋ぐと即始動、ほんの少し足らなかった様です。症状としてはエンジンさえ掛かっていれば特に不都合はありませんので、おそらくバッテリーが駄目な模様。当方のワゴンRの標準オルタネーターのキャパは60Aなのですけど、一連のオルタネーター騒動のときに最後に付けたオルタネーターは55Aでした。加藤電機に言わせると、この5Aの差が大きいと言ったのですけど、あまりゴネテはいけないと思ったので、そのまま55Aを使っていました。結果として、エアコン、ライトを点けたままアイドリングで放置しているとバッテリーの赤字が積み重なってバッテリーの容量がどんどん下がっていたようです。加藤電機に一応連絡したところ、そのまま持って来いというので、その日は加藤電機に入庫しました。本日夕方、加藤電機にワゴンRの様子を見に行くと、オルタネーターが外されて赤いオルタネーターが付いていました。まだ作業中ですが、このオルターの容量は105Aだそうです。そんなにすごいのが必要かどうか判らないけど、加藤電機のやっていることですから悪いことは無いでしょう。改めて考えると、最初からちゃんとした60Aのオルターがあったらこんな事にはならなかったはずで、あまり良い人になり過ぎたのもイケナカッタのかと振り返っています。
ここの所、大井先生のと野澤さんのGAS HUMMERに乗って、当方のHUMMERとの違いは良くわかりました。まず、室内の騒音は明らかにGASエンジンの方が静かです。これは大きなアドバンテージなのですけど、動力性能は大きな差があります。単純にスペックとしてはガソリンエンジンの方が大きいのですけど、車重が重いHUMMERの場合はエンジン回転が上がらない感じがしてついついアクセルペダルを踏み込む量が大きくなります。同じギア比ですから低回転でのトルクが出るDIESELの方が有利ですね。これって大きなタイヤを付けた場合は更に助長されます。

2006.7.14.    石飛 毅氏

本当は、本日野澤さんのHUMMERを加藤電機から引き上げるつもりでしたけど、試運転中にエキスパンションバルブが不調で清掃でどうにかならないかと聞いたところ、今までの経験上清掃しても再び動作不良になるのは時間の問題と言うことなので、国産の流用品と交換する事になりました。一旦取り付けた室内機を、再度取り外すのは面倒な作業ですが、もう何度もやっているので、手順は体で覚えているようです。加藤電機はエアコンGASの回収装置があるので、この辺の作業で部材の無駄や環境破壊を最小で抑える事が出来ます。
96年式のGUS HUMMERのエアコンが効かない理由が1つ判ったそうです。エンジンの回転が高くなるとヒーターの切り替えバルブが反転動作を行うそうです。これはチェック弁を入れることで解決しまた。大井先生のHUMMERは切り替えバルブが2個付いているので、その必要はありません。
ところで、現在、大井先生のヘッドガスケットを交換しているメカニックとお話しましたが、彼も大井先生のエンジンが焼け気味だと思っているようです。当方も数台のGASエンジンルームを見ていますけど、各ホースが膨らんでいたり、ブレーキホースが腐食したり、色々な悪影響を見ています。従って、ヘッドガスケットの交換をしても、このままではまたヘッドガスケットが抜けてしまうのでは無いかと思ったようです。この意見には当方も賛成です。冷却水の温度はそのままエンジンブロックの温度だと思ったら大間違いです。上手く言えませんけど、真冬と真夏で冷却水温度が同じでもエンジンブロックの温度は違います。従って水温計の温度イコールエンジンブロックの温度とは言えません。従ってエンジンブロックの冷却のためにはエンジンルームの温度を下げる事は有効です。
今までエンジンがお亡くなりになった状態は高速道路で普通に走って料金所で止まって、発進した途端にがツンと足を出したケース。高速道路の上り坂で突然ガツンと一瞬にしてお亡くなりになりました。これは走行している時にエンジンルームを通過する風量が下がったためです。DIESELエンジンの場合は熱効率が良いので単純にラジエーターからの発熱量が少ないので、ファンカップリングがタランタランになっている事は少ないのですが、今まで雪子さん以外のGAS HUMMERのファンカップリングはタランタランです。先日、加藤電機に入庫していたエンジン積替えをしたHUMMERも全く引っかかりが無く、野澤さんのHUMMERもちょっと頼りなくなっています。大井先生のも野澤さんのと同じくちょっと柔らかめでした。これも熱害でファンカップリング内のシリコンの粘度が落ちているからです。色々書きましたが、大井先生のHUMMERの場合、ボンネットの隙間を埋めている事で熱がたまり易いので、撤去した方がいいと思います。572 HUMMERなんてボンネットにエアスクープを付けているのは、カッコだけの問題ではありません。大井先生のHUMMERが壊れると当方の心も大変痛みます。そのまま悪い部分を見逃す事はで来ませんので、どうか今回はメカニックと当方の言う事を聞いて風通しをよくして下さい。

2006.7.12.    石飛 毅氏

沢山の写真をメールで送ると送信されないみたいです。
普通は『容量が多くて駄目よ』と言うメッセージがあるのですけど、何もメッセージが無いので、毎回ちゃんと送れているかちょっと心配です。そうそう、マタマタ当方のメインで使っているノートパソコンのHDがお亡くなりになりました。HOME COMINGの写真は全てCD-ROMに焼いてあったので無事ですが、結構『お宝』が消滅しています。外付けHDにノートのHDを入れてデーターだけどうにか取り出したという話を聞いたので、PCデポに行きましたけど一体何を買ったら良いのか判らなくて、何も買わないで帰ってきました。
野澤さんのH1が加藤電機に入庫してもう1月ほど経過しています。メインはACの修理ですが、ついでにオーバーヒート対策と色々な不具合の修正、それと余り乗らないのでキルスイッチの取り付けも行いました。ただキルスイッチを付けて全ての電源を切ってしまうとECMのメモリが消えてしまうので、エンジンの掛りが悪くなります。一応ECMだけは生かしておきたいところです。不具合としては下らない事ですけど、バッテリーの端子ボルトに折角6角の頭が付いているのに、山は舐めているしフライヤーか何かで締めた後が残っていたので、新品と交換しています。加藤電機は細かいところまで気配りしています。(何時もかどうかは判りませんけど)ACコンプレッサークラッチの配線が信じられない事に直結されていました。これも同じ規格のコネクターを探し出してくれてオリジナルに戻されています。エンジンルームを覗くと、ACの配管もブリジストンに変更されていますので信頼性が高そうです。木曜日に作業は全て終わるので、引き取りに行きます。その後は松原さんのインターセプターが入庫です。

当方のH1でハブの点検を説明しようと思いましたが、海外のWEBでもタイヤが外れた事例の多くが93年式に集中していたので、浜本さんの93年が持ち込まれましたので、浜本さんのH1で試してみました。結果からするとロックボルトは簡単に緩んでしまいました。この程度の事でロックナットが緩んでしまうかどうかは判りませんけど、やって良かったと思うのが素直な気持ちです。
ハブの点検方法を説明します。
タイヤを外してハブのオイルを抜きます。スピンドルの裏側のCTIS配管を外します。スピンドルの裏側のカップを外します。カップを外すとロックナットが出てきます。ロックナットをロックする(ややこしいですけどこう書くしかありません)ボルトを緩めます。浜本さんのHUMMERはこのロックボルトが緩んでて抵抗無く回ってしまいました。ロックナットとテパーベアリングの間にはワッシャーが入っているので、直接回転が伝わる事がありませんので、簡単に緩むとは思えませんけど、ナット自体はタイヤと同じ回転数で回っているのですから、緩んでいるという事は気持ちの良い事ではありませんね。部分的に錆びていましたので、この状態でロックナットを取り外し掃除を行い締め込みに入ります。ロックナットのロックボルトにロックタイトの『赤』を塗り、軽くナットにねじ込みます。ピッチが細かいナットを十分注意をして手で締めこみます。一旦ココでロックナットを回しながらロックボルトを締めこみます。手で簡単に回らなくなって少し絞った状態で一旦強めの規定トルクで締めこみます。スピンドルを手で正逆5回づつ回転させます。その後ロックナットを少し緩めてから規定トルクで締めこみます。その後ロックボルトを規定トルクで締め込んでからロックナットにサインペンで印を付けて緩み方向に規定トルクで回転させ、サインペンで書いた印がずれていなければ、全て良好と言うことになります。カバーとハブケースの当り面を清掃してからシリコンガスケットを塗りこんでカバーを取り付けます、元に戻して完了です。
ココにトルク値を書かないのは、当方の書いた内容で作業を行って、何かあったら責任が発生しますので、この作業を行う上に於いては当方がこの部分の英文マニュアルを差しげますので、そのマニュアルに従って作業してもらうためです。ここで紹介したのはこんな構造になってて、如何にこの部分の点検が大切かと言う提唱です。整備工場に点検を依頼してください。
作業に必用な物。40lbs-ft、90lbs-in、90lbs-ftが設定できるトルクレンチ、スピンドルソケットが特別な工具です。これ以外は一般的な工具があれば点検可能です。当方はトルクレンチは3種類使用し、スピンドルソケットはケントムーアーの物を使っています。ブルーハマーやNPAで販売されているものは歯の組み込みが溝に入るだけなのとソケットが深いので、工具が入らないので、ハーフシャフトを抜かないと締め込みが出来ません。この部分はキチンとトルクの伝わるケントムーアーのスピンドルソケットがお勧めです。現在スカイオートとランドマップは対応出来ます。
さて、浜本さんのH1はこれだけでは終わりませんでした。フロントのハーフシャフト(日本では良くドライブシャフトと言いますが正確にはハーフシャフトです)のブーツが破れていました。94年までのハーフシャフトのブーツは『ゴム』ですけど、95年以降は『ウレタン:』です。この部分は精度の高いCVジョイントが入っていますのでグリス切れは禁物です。浜本さんのブーツは4年ほど前にも破れて交換しています。今までに破れた事例は6件でその内ウレタンは一件です。それ以外は全て『ゴム』タイプです。当方のブーツはウレタンで11年間保っています。数ヶ月前にベアリングメーカーにお勤めの方はご自分で交換をされた様です。以前ゴムのブーツに見切りを付けて、ウレタンに変更した事がありましたけど、シャフトの太さが異なるので、オーバーサイズにするカラーを作ったことがあります。
この辺の説明を浜本さんに一通り説明した所、不安部分を減らす方針を打ち出してHDタイプのハーフシャフトと交換しました。アメリカ本土ではブーツの破れよりもオフロードで破損する事の方が多い用でHDタイプや、破損したハーフシャフトを外しても走行できるようにする『お家に帰れるキット』が販売されています。ハーフシャフトの長さは3種類あって一番短い奴はフロントの運転席側。リアはミドルサイズ。一番長い物はフロントの助手席側です。センターのシャフトの長さが違うだけなので、CVジョイント2個と長さの違うシャフトが3本入ったキットも売っていました。今回外したブーツは綺麗に掃除して破れたブーツはパンク修理で補修しておけば短時間であれば使用可能なので、だれか破損した人がとりあえず走れるようにしたいときに直ぐに送れる様に準備しておきます。
元々、当方のガレージにあったHDタイプは502用の物で2セット在庫してありましたけど、なぜか一本何処にも取り付かない寸法の物がありました。箱にはフロント運転席用と書いてありましたけど、全く寸法が違っていました。どうやら誤納入品だったようです。友野サン手配願います。

2006.7.7.    石飛 毅氏

HUMMERのマニュアルには、GASエンジンのOHの項目がありませんでした。
色々探したのですけど、コレというのが無く、加藤電機に相談した所、お付き合いのあるアメ車屋サンに部品の在庫も、マニュアルもあるそうなので、大井先生の所に直送してもらう事にしました。
タイヤが外れる原因のスピンドル締め付け用トルクレンチを購入しました。コレはスピンドルのロックをするためのトルクレンチで、ある意味、一番重要な部分を掌るための物です。ですから、と言うより、何時ものようにスナップオンです。東日がベストですが、購入先がわからないのと直ぐ欲しいのでやっぱりスナップオンになっちゃいます。
今朝、ミサイルが発射しましたね。実は前回のHOME COMINGの時は工場で作られていたハンビーは殆どサンドベージュでした。その時の生産台数はラインが一本で24台/日で、こんなに沢山なんでいるのかと思って、その後イラクへの侵攻が始まりました。イラクでは沢山のハンビーを消耗したため、間に合わない部分は緑色のハンビーが使われていましたけど、それを補充するためか、現在工場のラインは2本に増やされて、今回はフル稼働で60台/日以上のハンビーを作っていました。現在作っているハンビーの色は全てODで砂漠用じゃ無いことは明確です。更に工場の外にも物凄い台数のハンビーがストックされていました。何か米軍にはコレだけの台数のハンビーを使う予定でもあるのかと思っちゃいます。現実問題として、一番イラク需要のあった03、04年は殆どH1の生産は行なわれていませんから、その時期は忙しくてH1の生産に手が回っていなかったのでしょうか?
現在作られているハンビーは、スラントバックで装甲はありません。屋根にはターレットが付くので、アルミの板圧はH1よりはるかに厚いので、一見装甲?と誤解してしまいますが、アーマードモデルではありません。今回はアーマード仕様を作っている元H1工場には行ってませんが、外にはライトアーマードのハンビーを見ることが出来ました。工場ではありませんが、次期ハンビー候補とライトアーマド使用のハンビーが展示されていました。次期ハンビー候補は、基本的にハンビーベースですが、スラントされたラジエーターを起して、エンジンの位置を前に移動しているようです。その為ボンネットの高さが高くなり、荷台の方には『刺し枠?』の様に20cm位の嵩上げがされています。恐らく積載量の拡大と、エンジンのメンテナンス性を向上させたようです。もう一つのライトアーマード仕様は自衛隊が使っているコマツ製軽装甲車とそっくりです。自衛隊の高機動車はハンビーのパクリでしたが、コレに関してはハンビーのフレームをそのままに作られたコマツのパクリです。恐らくイラクで米兵はエアコンの効くコマツを見て羨ましかったんでしょうね。出来は小松の方が全然良いです。やっぱりパクリは駄目ですね。ちなみに当方が『エアコンは効くのか?』と聞いたら『勿論!』と偉そうでした。

2006.7.4.    石飛 毅氏

タイヤが取れた写真を入手しました。
タイヤがあたったのでフェンダーが折れ曲がっています。被害がこの程度で済んだのが不幸中の幸いでした。

2006.7.3.-2    石飛 毅氏

先生のクーラント漏れはヘッドガスケットだったんですね。
漏れ箇所の部位が8番シリンダー近傍と言う事なので、やはりエンジンルームの熱気が一番溜りやい部分です。今、サービスマニュアルを調べて今すけど、HUMMERのマニュアルにはGASエンジンのOH解説が出ていません。この部分に関しては同じTBIのエンジンを搭載しているK、Cシリーズのマニュアルを探さないと駄目ですね。一応ランドマップには聞きましたけど、今、他も当たっています。
狭山ハウジングが色々お世話になっているので88ハウスのメカニックにホームカミングのお土産として、ピンバッチとリストバンドを置いてきました。丁度H2 OCの田村さんもいまして、リストバンドをもぎ取られました。このリストバンドは既にオークションに出ています。今回行った誰かが出品です。ココではあえて追及しませんが、旅費の足しにするんでしょう。当方も配りすぎて手持ちが少ないので、どうしても欲しい人はオークションで買ってください。
昨日のタイヤ脱落事故は改めて考えると、他人事ではありません。とにかく今マニュアルと海外のWEBサイトを色々見て調べています。当方も502 HUMMERの作成に当たりハブのOHをしてて、この部分の締め付けに関してはかなり神経質になってて、マニュアルに従って作業するにはどうしても必要な専用の工具は既に入手しておりました。今回AM Generalのメンテナンス講習会でも、他のメンバーと別行動にして、この部分の手ほどきを受けたのは先日報告したとおりです。この部分の講習を終わった後には使っている工具や固定トルクレンチを実際に使って実地もしてきました。それぐらいこの部分は『肝』だと思っていたからです。現在わかっていることは、スピンドルと固定ナットには2種類あるみたいです。バージョンアップのタイミングは93年と94年の間で、強度が上げられているようです。この部分に関しては現物を見ていませんので何とも言えませんが、フラッシュHUMMERのチャックさんはこの部分は安全のために投資をするべきと提言しています。この部分に関しては当方も同感です。ただ、この部分が弱いのかと言うと他車に比べて決して弱くはありません、ハブは普通グリスにより潤滑ですが、オイルの潤滑の方がメンテナンスさえしていれば高級です。普通は車検時にハブベアリンググリスの交換とかをやりますが、恐らくケンちゃんのHUMMERは14年近く全くこの部分に触れていなかったと思われます。対策としてはハブの締め付け状態を一度緩めてキチンと調整して置けば安心です。当然、先ず自分の95年式(走行8万Km)で一通り確認してから作業手順を再確認して報告します。

2006.7.3.    石飛 毅氏

加藤電機と当方で何度かお電話しましたけど、なかなか通じませんでした。出来ましたら修理屋さんに、漏れている箇所を見て頂き、対応を考えたいと思います。
昨日もスカイオートとも話しましたが、どうもGAS HUMMERのクーラントは過剰圧力になるのでは無いかと意見が一致しております。理由はDIESELエンジンでは未だ一度もヒーターコアが破裂した事がありません。また、ラジエーター屋さんの意見も異常圧力による破裂と言っています。当方もGAS HUMMERを見る機会が少ないので、ジックリ検討した事が無いのでなんとも言えませんけど、症状から考えると構造的な欠陥と思われます。また、以前当方が辞めた方がいいのでは無いかと言いましたボンネットの隙間をマスキングするのはエンジンルームの熱を逃がす事が出来ないので辞めた方がいいと思います。GASエンジンの場合はDIESELに比べて総発熱量が多いので出来るだけエンジンルームに熱がこもらない様にした方が良いと思います。これはGAS HUMERの多くがファンのカップリングがヘロヘロに成ってロックできない物があるからです。現在野澤さんのGAS HUMMERが加藤電機に入庫しておりますので、この辺をよく見て考察してみます。
本日、野澤さんと下田ケンちゃんがガレージに来ました。以前、当HPで紹介した93年式を現在レストア中で塗装と内装が終わったので見せに来てくれました。外装はちょっと濃い目の黄色で内装は真っ白です。まだ完成していませんが地道に作業をしているようです。ところが、このHUMMERが遂にやってしまいました。自動車の車軸は2個のテーパーローラーベアリングの狭いほうを向かい合わせてハウジングに対して軸方向に締め上げて固定されています。この締め込むナットは、意外に小さな物です。このベアリングを締めこむときにはガタが出ないように締めこみすぎるとベアリングの抵抗が大きくなったりロックしたりします。以前はこのネジの締め込みの手加減が修理屋さんの腕の見せ所でした。しかし最近ではこれらは一定の手順を踏んで、できるだけバラツキの無いように整備できる様に整備書で指示されている事が多いようです。このネジが緩むとスピンドルごとタイヤが外れてしまします。
そのタイヤごと外れてしまう事件をケンちゃんのHUMMERがやってしまいました。連絡を貰って、先ずタイヤがどの部分から外れたのか聞いたところ、スピンドルごとだというので、直ぐ気が付いたのは5年程前にLAに行ったときHUMMERのスペシャルパーツを作っている方から初期のHUMMERのナットは弱くて割れてしまうことが多く、これを防ぐためにスペシャルナットを作ったと言って見せてくれた事でした。とりあえず、HUMMERは自宅に持ち帰ったと言うのでハブの裏側をばらして原因を調べてもらいました。ケンちゃんからの返事はナットには異常は無く破損ではなく、ナットの緩みでした。とりあえず外れてしまったからには、何処か破損しているのでは無いかと思い、各部品の状態を見てもらいましたけど、スピンドルのネジが痛んでいるとの事でした。この事故は我々にとっても大変重要な事ですから、この部品を見てみたいので群馬まで行こうと思いましたが、持って来るというのでガレージで待っていました。
ケンちゃんがガレージに来て、先ず、状況を色々聞きました。それによると、自宅の近所に来たときに大きな音がして、タイヤがHUMMERを抜いていって度肝をぬかれた様です。外れたタイヤは助手席側の後輪で、タイヤが外れてもHUMMERは3輪でちゃんと立っていた?そうです。幸いな事に外れたタイヤは何にも当たらないで田んぼに落ちてくれたそうです。タイヤが外れる前に何か変化はなかったのか聞いた所、タイヤの音とはちょっと異なる異音がしていた様です。被害としてはボディがかなり大きくへ込んだようです。外れた部品を見ると、ベアリングナットのネジには全く損傷が無く、一方のスピンドルシャフトのネジは先端部分は潰れたように舐めて折、ネジのピッチとは無関係に螺旋状に深い傷が入っていました。この部品を見て当方の勝手な解析をしますと、主原因はナットの緩みに間違いはありません。ナットが緩むとテーパーベアリング開いてスピンドルの中心線は荷重の関係でハブの小さい歯車に押し付けられます。そうなると歯車のバックラッシュが無くなり異音が出るはずです。しかし、ナットは回転方向から考えても一気に緩む事は考えられませんので、かなり大きな音が出たまま暫くは走れたと思います。それでもナットが半分位まで緩んだ状態ではインナーベアリングに支えられて、その内シャフトのネジ部分がインナーベアリングに押し付けられてネジ部分が押しつぶされ、完全にナットが取れた時点で回転しながら抜けたので深い螺旋状の傷が付いたと思います。
さて問題は、ベアリングナットが緩んだ理由です。走行距離は約6万マイルで、ハブのオイルは交換したばかりだそうです。交換する前にもちゃんとオイルは入っていたようです。今までこの手のトラブルを聞いた事が無いのですけど、もしかすると、アウトプットシールの交換をした時にちゃんとマニュアルに従って締め込んでいなかったことも考える事ができます。この部分は専用のソケットが無いと規定道りに整備をする事は不可能です(モチロン当方は持っています)。この工具が無い場合に良くやるのはタガネでコンコンして締めこむのでナットの溝に打跡があると判ります。しかし、ナットにはストッパーがありますので、これがキチンと締めこまれていればガタはあっても緩む事は無いと思います。
さて、修復ですが、当方としてはこの部分の修復だけで終わらせるのは余りお勧めしません。ギヤも強い力で押し付けられている訳ですから、そのまま使うわけにはいきません。オイルシールにも変な力が掛かっているでしょう。ベアリングも同様でしょう。先般この部分の正しい組み方をスカイオートと一緒にAM Gneralのメカニックから教わったばかりですし、連鎖的に発生する事が良くある話しなので、当方のHUMMERも来週確認してみます。

 

 2006年6月