HUMMER ESSAY 2000年6月     

 石飛毅氏よりの E-mail より抜粋    to  大井康之

 
2000年5月  

2000.6.28.    石飛毅氏

ミラーの速報です。
ミラーは切るのに通常ダイヤモンドカッターですじを入れてパキッと折るときれいに割れます。ガラスが圧縮に強く引っ張りに弱いため簡単に切れます。
ところがミラーは凸型になっているため、すじをつけるのは問題いはありませんが折る時に、出っ張っているところは引っ張りで両脇は圧縮が掛かるので応力集中のためきれいに割れません。また、きれいに割れたとしても角のRを作るのは至難です。通常はこのようなRや飾り模様は砥石で加工するのが一般的です。所がこれはなかなかやってもらえるところがないのと、手作業なので破損や寸法のバラツキが出るし価格的にも高くなるので、もう一つの可能性としてウォータジェット(アクアジェット)での加工を模索していました。
先日、仕事でレンズを加工している方に相談したところ、近所にあるので紹介していただきました。ウォータジェットでの加工での欠点はレーザー加工同様仕上げ面のザラツキが出る事ですが、使用する上では全く問題無い程度です。
今月も、月刊誌にHUMMERが沢山でています。
内容に関してはありきたりで面白くありませんが、記事以外ではおもしろい事を発見しました。
HUMMERがロックにフロントを乗り上げている広告の写真を良く見ると、運転席側のウインカー横のボンネットのへこみ(ブラックライトの付く所)に誰かがブリーフケースのようなBAGをおき忘れている様です。最初見た時アレ?と思い枯葉かなと思って再度めがねを掛けて良く見ましたがやはりカバンです。ただ、このカバンの置きかたが不自然でまるで合成の様です。一体何の目的でここにカバンがあるのか気になって色々考えてしましました。この写真は明らかに海外で撮った物なので、生写真であれば現地と、国内で一応写真のチェックをしているはずです。また、このカバンの種類からこの様な撮影をする製作会社の人間でもホワイトカラーが持ちそうなものです。しかし本当にこの写真が現地で撮ったものならばこんなカバン持ってくるでしょうか?まして撮影中に盗難もありそうも無い砂漠の真中で・・。
結論、この写真は合成です。それも製作担当者が車のスタジオ撮りの時うっかりボンネットに乗せたまま撮ってしまった物を、CG担当の洒落っ気のあるやつか馬鹿なやつがそのまま合成したものと思います。あんな現場に車もタイヤも汚さずに持っていくのは大変ですからね。それをなにも調べずにそのまま、日本で使うなんて○○みたいですね。せっかくかっこいい広告な

2000.6.21.    石飛毅氏

友野さんから、駆動系の部品一式を交換されたレポートが来ましたので、報告します。
そもそも、友野さんのHUMMERは、街乗りではドライブシャフト(ハーフシャフト)のガタがあったぐらいで問題無いのですが、高速で100Km/hを境に振動が発生する様でした。一方私のHUMMERは2年ほど前から90Km/h程度でのボンネットがガタガタゆれる程の振動が発生し、そのスピードを超えると止まると言う状態が続き、停止状態で点検しても原因がわからず、仮想としては一般的な低レベルの発想で「タイヤバランスが悪い」の一言で我々も片付け、一生懸命バランスを取りましたが一向に変わりませんでした。そうこうしているうちに、振動が激しくなり点検すると、アイドラーアームにガタがあるのを発見し、コレダと思い交換しましたが、交換した後は振動の出るスピードが100kn/hに変わっただけで振動が出る事には変わりありませんでした。もともとスピードを出さないので仕方が無いと諦めていたところ、先日のレポートの結果になっていたわけです。これを読んで友野さんが以下のレポートを送ってくださいました。

お早うございます。
ホームページは、毎日欠かさずチェックしています。6月は、やはりジューンブライドで結婚式が毎週かなり有ります。今回は、石飛さんのガレージでステンレス製のCTISの配管を取り付けて頂いた時に、ガレージにハマーを入れるのを石飛さんに運転してもらった際に、ドライブシャフトの不良を指摘されて下に潜ってドライブシャフトを両手で揺すってみたらグラグラしていました。実際の所、色々なハマーを乗り比べた事が無いのでシフトをバックに入れた時にガッンとショックが有るのも気にしていませんでしたが、正常な物は、音は出ない事を知った私は、即、アメリカにドライブシャフトを注文致しました。私のオイルフイルターはデュアルの物に交換してありますが、このパーツを取り付ける場所が丁度ドライブシャフトの上にあり、取り付けボルトが結構作業しにくい所にありそこからのオイルモレが気になっていましたので常にハマーには4リットルのエンジンオイルを積んであります。でも今回ドライブシャフトを外すのできちんと取り付けます。それと前回、タイロッドエンドのボールジョイントのブーツがやぶれて潰れているのを発見して これもアッセンブリーで全て新品に取り替えました。タイヤも新品にして2ピースホイールも奇麗に再塗装したので、これで足周りは全て2000年モデルです。?!?!もちろんショックアブソーバーも新しく今度は、レースシリーズに交換します。(現在製産中)
部品交換前には、時速約100キロでの揺れがかなりひどい状態でしたが、今はばっちり直りましたので満足しています。この揺れは、ほぼボールジョイントの消耗による物ですので揺れを感じたらそろそろ交換する事をお勧め致します。これは日頃のちょい乗りでは感じられないので高速道路を走行の時に調べて下さい。石飛さんのも5万キロですので取り替え時期です。私のは、約4万5千キロで交換しました。これからは、だんだん年式順に皆さんも体験する事ですので覚悟が必要ですが、それほど想像以上にフエラーリやランボルギーニーの様にお金は掛かりませんので安心して下さい。
今回、私のハマーの足周りのパーツ代金は、アメリカから取り寄せで下記の金額か゛かかりましたので参考にして下さい。
ピットマンアーム     $70.62
アイドラーアーム     $83.06
ハーフシャフト リア   $290.45 X 左右2本
ハーフシャフト フロント 右 $281.76
ハーフシャフト フロント 左 $278.47
ボールジョイント アッパー $74.40 X 前後左右 4個 95年以降のタイプは$36.53です。
ボールジョイント リア    $46.86 X 前後左右 4個 グリスニップル付の新型
タイロッド          $150.08 X 左右2本
ドライブシャフト       $311.87
ドライブシャフト フロント $185.68
上記の価格で購入出来ました。これに送料と輸入税金がかかります。

ボールジョイントは、レーシングハマーを製作するアメリカのオフロードアメリカとレーサーのロッドホールさんの所でアップグレードのレーシングタイプの物が発売されています。この製品は、凄く性能が良いらしい。乗り心地も明らかに違うそうですが、価格が全部交換で$4000.00位かかりそれだけで30万も現地価格でしてしまいます。でも松原さんが注文したのは正解です。それは一生保証だからです。4〜5年に一回位づつ消耗品を取り替えていたらと考えると一生保証のレーシングボールジョイントは魅力です。グリスアップもブッシュの所が確か透明でグリスのチェックがしやすい点です。 私が思うに、ほぼ2ヶ月に1回位の回数でハマーにはグリスアップが必要です。
日本のディーラーさんからハマーを購入された方は、保証付でしょうから保証で交換できるので心配はありませんね。 私がハマーを購入した当初は、ディーラーがありませんでしたのでこれらの消耗パーツはアメリカに直接注文するしか方法は無かったのです。 個人輸入は、難しくは無いですよ、でも英語が出来ないとね。 私は、以前輸入の仕事をしていましたので問題ありませんでしたが。それでは又 友野 京

この、内容からすると、友野さんが以前高速を伴走した時100Km/h以上で走らなかったわけが判りました。私のHUMMERのボールジョイントは恐らく30000Km/hの時点で駄目だったのではないかと思います。アイドラーアームはボールジョイント磨耗による2次的な損傷と考えられます。タイロッドエンドのブーツの破れは恐らく経時変化に依るゴムの劣化でしょう。ドライブシャフトのガタは走行距離の割には消耗が早いと思います。4本のうちいちばん短い右前が一番消耗が早いので恐らく交換が必要なのはこのシャフトだけだったと思います。又、友野さんの磨耗したシャフトと現在(94年以降)の物は変更されて太い物になっていますので、最近のHUMMERでは耐久性は上がっていると思います。となるとやはり一番の問題はボールジョイントの磨耗の早さが固有とも言えるぐらい早いですね。そもそもアッパーは重力の対して垂直方向の荷重は掛からず、横方向だけの力を受けてます。これはコーナーで受けるだけではなくWウイッシュボーンのHUMMERの場合足回りが上下するたびにキャンバー変化がありますので加重を受ける事になります。したがってガタが出ると走行中のタイヤの位置決めには影響が出ます。路面の状態に依って回転によるジャイロ状態のタイヤのを押さえこむ荷重は結構大きくこれによって横ぶれを押さえきれないで振動の原因になリます。逆にロア-アームは常に垂直荷重を受けていますので多少のガタが出ても車重で押し付けられているので走行中の横方向のガタはピポットになってセルフロックされますのであまり影響は出ないと思います。松原さんや関根さんの新しいHUMMERでは未だ聞いてないので、3万キロぐらいが寿命なのかな?事故車のHUMMERのサスアームを見ていたら取り付部は長穴になっていました。荷重の掛かるところなのに驚きました。アームの固定は端面にギザギザが付いていて此れでズレを止めています。したがって最初の組み立ての時きっちりしていないとアライメントはかなりズレてしまいます。私のHUMMERは最初のうちタイヤの偏磨耗が激しかったのですが、今はきれいに磨耗しています。此れってボールが緩んでなじんでいるのかと思うと、組立て精度が悪くてタイヤに影響がでているのではないかと思います。今度タイヤを新品にした時測定したいのでできるところを探そうと思いますが、HUMMERができるところなんか無いだろうな。フットプリントでも概ねの調整はできるのでそれでもいいかなとも思っています。

2000.6.20.    石飛毅氏

猛反省中です。
リアーのアッパーボールジョイントやっぱりいっちゃっていました。'95 HUMMERの場合アッパージョイントにはグリスニップルが付いていて、ロアーボールジョイントにはグリスニップルが付いていませんでした。感覚的にはロアーのジョイントはなに考えてんだと言う感じがしましたがロアーのジョイントはアッパーのそれより丈夫だった様です。HUMMERの足回りは荷重が掛かるのはロアーアームでアッパーアームは添えているだけで大きな力は掛からない様に思えるのですが、横Gが掛かったりして結構活躍していたんですね。取りあえず交換するまではおとなしく走るしかありません。ボールジョイントその物の交換は案外簡単で一番大変なのはタイヤの脱着です。2ピースにランフラットが付くと65Kgですから、一人でやるのは大変です。今度ガレージにタイヤを載せる代車を造ろうと思います。構想はタイヤを立てたまま固定して、回転が出来るようなローラーを付けて少し上下できる物が有ればかなり楽にタイヤ交換が出来ると思います。
クラブ員やそれ以外から最近ミラーの問い合わせが多いので、少し補足します。以前、お金の問題ではありませんので安全上の問題からミラーを交換する事をお勧めしました。私が交換したときは未だ市販されていませんでしたので、雑誌でもこれは便利と紹介され何時も顔を合わせている連中は色々工夫してHUMMERにとり付けています。しかし市販されて大井さんからサンプルを見せて頂いた所そのまま取り付けられる便利さから、これが良いと推薦しました。所がそう思った方のお一人から連絡が有り、購入しようとした所販売拒否にあったのでどうにかならないかと相談がありました。その場に居た訳ではないので、事情は分かりませんが買えなかったのは残念です。どんな事情があっても安全には代えられません。またここで価格、販売先を書くのも身に覚えの無い批判を受けてしましますので、欲しい方は直接メールを頂ければ今一番簡単な入手先をお知らせいたしますのでご遠慮なくメールを頂きたいと思います。
販売先には了解を取っていますので、どなたでも購入できます。従来、トヨタのダイナの物は他のモデルと統合してしまい廃止品になったそうです。無理を言って色々調べてくださいました中村オートパーツ様には感謝します。私のミラーも古い物なので端の方が少しくたびれています。また破損する可能性も有ります。
将来の安定供給の手がかりが少しあります。それは先日協力会社の機械加工会社に行った所大手工作機械メーカーのマシニングセンターを見せて頂きました。そのマシニングセンターはスピンドルの回転が5万回転もあり、切削抵抗のものすごく小さいそうです。丁度削っていたのはガラスのパイプで、表目に溝を入れていました。驚いた事はパイプの固定をセロテープでしていることです。通常切削加工される物はバイスでしかり固定するものですが、切削抵抗があまりにも少ないので固定はセロテープで十分だそうです。その内このマシニングセンターでミラーを丁度良い大きさに切ってもらおうと思っています。
ちなみに文字も書けますし、仕上がりはサンドブラストより鮮明なフッ酸を使ったシルク印刷並みの美しさだそうです。出来上がりましたらお知らせします

2000.6.17.    石飛毅氏

走行距離が5万キロ近くになりましたので、ハブリダキクションのオイルを交換しようと思いオイルを1ケース購入しました。
ガレージに行き先ずフロントからやるために、お決りのCTISのオペレートバルブ(95年までは手動のバルブです)、CTIS配管、タイヤと外しましたがこの時恐ろしい物を見てしましました。タイヤを外すときホールをハブに当ててしまいましたが、その事自体はどうってこと無いのですがその時にハブが揺れたのです。本来その程度で揺れてはいけないハブが揺れていたのです。タイやを脇において、ハブを揺すってみるとボールジョイントのアッパーに明らかにガタが出ています。あんなにこまめにグリスアップしていたのに、すっかり自己嫌悪に陥ってしまいました。私は高速道路の走行が多いのですが、以前にブレーキキャリパーの固着やタイヤバランスの乱れで車に振動が出たときそのまましばらく走っていた事があるのでそれがもしかしたら原因かも知れません。確かに今も、110Kmを超えると振動が激しくなります。確かに数ヶ月前ピットマンアームのガタを発見して交換したばかりでまさかここまで来ているとは思いませんでした。取りあえず町中走行と100Km/h以下では問題ないのでギャーオイルを交換して、祈る気持ちで反対側を見た所モットひどい状態でした。そのまま反対側のオイルを交換してすっかりしょぼくれてリアの2輪は明日にしました。ひどい方はそうなる原因もありました。またもやグリスニップルが原因です。グリスはグリスガンでニップルから圧入し、ニップルは逆止弁になっているのですが。圧入した後ニップルから入れたばかりのグリスが、むにゅーと出てきてしまうのでボールジョイントはNOグリス状態になってしまうではありませんか。確かに以前見たときニップルにグリスが付いていたような気がします。ニップルを交換して取りあえず再度グリスを差し作業は終了しました。
この所以前に比べ自分のHUMMERはあまりかまわず、他人のばかりやっていて基本的なメンテを怠っていた事を反省し、部品の拾い出しをしましたが結構高価なので、ボーナスが出てからにするか、松原さんが今度、レーシングジョイントに交換するとき、捨てた奴を拾うか検討中です。今度交換したら、注文中である例の水中グリスで完全武装する予定です。ニップルも日本製のいい奴に換えてやるつもりです。
ちなみにジョイントのガタはタイヤの付いている状態では解りません。ジャッキアップしてみないと判明しませんので、取りあえず良いグリスをちゃんと注入しておけば早々いたむもんではありません。恐らく明日、やる後ろは大丈夫なはずです。その辺の所は明日又報告しますので。楽しみにしてください。
気を取り直してハブのオイルに付いて説明します。
通常の車ではホイールを支えているベアリングはグリスで潤滑をしています。このグリス潤滑は機械的な滑り、冷却を行っていますが、耐久性、流動性、冷却能力には劣りますが構造が簡単なので多く用いられています。
HUMMERはハブリダクションのギヤの潤滑と共用で潤滑をオイルで行っています。温度変化は小さいのとあまり激しいせん断も受けませんのでオイルの劣化は遅いのですが、量の確保は重要です。今回ドレンアウトしたオイルの状態は良好で新油ほどではありませんが良い状態でした。ドレンプラグは磁石になっていて金属粉が付くようになっています。今回、多少の粉がほんのり付いていました。後ろをやるときはサイドパネルを外して中の様子を見てみたいと思います。ハブのガタやオイル漏れはなかったので一安心です。ハブに軸方向のガタがある場合はベアリングの締込み調整が必要です。
タイヤを付けCTISの配管をするとき、継ぎ手の隙間にオイルを注した所動きも良くなり漏れも無くなりましたやはり時々ここにも注油が必要です。ぜひ励行してください。

2000.6.14.    石飛毅氏

私はHUMMERに使われているGM製エンジンのクラブに入っていますが(日本人は私と友野さんの2人だけ)。そこからのNEWSに大変興味深い物がありました。
それはGMの参加に入っているISUZUがGMに新しいエンジンを供給する事になったようです。排気量の”各”はHUMMER用と同じなので大変興味があります。このエンジンはCHEVROLETのトラック用に2001年から使われる様です。基本的には最近のISUZUのコモンレール方式インタークーラー付きターボDIESEL エンジン4バルブです。馬力は300HPトルクは520lb-ftです。HUMMERのターボエンジンも霞む物です。
米軍のHUMVEEの採用も終わり、今後のHUMMERクラスはダッジと、フオードのトラックをテスト中と言う具体的な話も入ってきています。また、ブランドもGMに買い取られた現状ではシビリアンのH1の生産継続もおぼつかない今となっては欲しいエンジンですが恐らくHUMMERの搭載はそういった環境から無理でしょう。それとエンジンの写真を見た所エンジン高さがかなり高い為、友野さん並みにボディリフトをしないとHUMMERの搭載は物理的にも不可能でしょう。米国ではHUMVEEの生産が減ったために(未だ米国軍以外の需要もちょっとある様です)生産ロット数が少なくなったためか、装備が良くなったせいか、新車の価格も上がりそのため程度のいい中古車の価格は高騰している様です。アメリカでのHUMMERの販売が好調なのが唯一の明るい話ですが、この購買層がH2が発売されてそちらに流れるとH1の将来は悲しい事になってしましそうです。2002年と言うとH1HUMMER生産10周年なんですけど・・・・。恐らく我々の愛用しているHUMMERは近い将来貴重品になるかもしれません。

エンジン名          Duramax6600 
形式         OHV 32バルブ 90°V8
4ストローク     圧縮点火 DIESEL
排気量        6.6L
ボア・ストローク   103×99(mm)
圧縮比       17.5:1
点火順             1-2-7-8-4-5-6-3
重量                 379Kg
最大馬力          300@3250rpm
最大トルク         520@1800rpm
燃料供給          BOSCH Common rail 高圧直噴
過給圧              18psi@最大トルク時

2000.6.12.    石飛毅氏

冷却用クーラントの交換しました。
以前にラジエターのリザーバータンクを見たところ、クーラントが減っていたので水だけを注水しましたところ、4Lも入ってしまい前回交換よりもう2年以上経過しているので、交換を決めていました。クーラント液は基本的にどこも同じなので特に銘柄はこだわっていません。どうやらクーラントにはJIS規格があってこれに適合している表示のある出来るだけ安い物を購入しました。価格は2Lで通常750円ぐらいなのでHUMMERの場合約22Lほど入りますので50%希釈だとして3250円ほどになると思います。ただし注意したいのは、コンクの物ではなく既に希釈したものが売られていることがありますので購入の際は注意してください。私は18L缶を購入しましたが上記の半分ほどで購入できました。
まず、エンジンが火傷しない程度にさめた後、ボンネットを開けリザーバータンクのキャップを緩めます。この時あったまっていると冷却水が噴出しますので油断は禁物です。注意してください。キャップは2段階で緩むようになっています。緩まないときは下方向に押し付けて左回りに緩めます。ラジエーターのロア−ホース(下から出ているホース)をたどっていくと、ゴムの部分から金属に変わりその金属パイプの途中にドラえもんのタケコプターのようなT型のバルブがあります。これを緩めるとクーラントがトボトボと出てきます。これを受け皿で受けます。これが出てこなくなるまで待ちます。(20分ぐらい掛かります)
通常の車はラジエターリザーバータンクはラジエーターからの膨張した余剰クーラントをためたり不足分を供給するようですがHUMMERはリサーバータンクはラジエーターの一部になっています。したがって透明なやすっぽい樹脂ではなく丈夫な耐熱性樹脂タンクが装備されています。冷却水のドレンアウトは時間が掛かりいらいらしますが、パイプを緩めてドバーット抜いても良いのですが、素人が脱着を安易に行ってしめつけ不良のため液漏れを起こす可能性を減らす意味もこめてゆっくりドレンさせてた方がいいと思います。すっかりバルブから冷却水が出なくなったら、バルブをしっかり止めます。あまり強く締めすぎると壊れますから注意してください。
次にクーラントの希釈をします。私の場合−30℃程度で良いので50%にしました20Lのポリタンクに10Lのクーラントを入れ10Lの水を入れて希釈しました。これをタンクに少しずつ入れます。本当は20L以上入るはずなのですが20L少し下回るぐらいしか入りませんでした。恐らくどこかの部分が出ていないとは思いましたが古い冷却水もあまりひどくなかったので多少は良いと判断しました。キャップをしてエンジンをかけて十分あったまった所でラジエターのアッパーホースをたどっていたところにあるマイナスとローレットねじを切ってあるねじを緩めますと液封になっている部分の空気が出てきます。クーラントが出て来たらしめ込みます。
この後しばらく走りクーラントの量を再度確認して終わりです。冷却水が少しショートしていたのはヒーターの部分であったと思います。交換の時ヒーターをHOTにして交換すれば所定の量がは入ります。冬よりも夏こそ冷却水の管理は注意しましょう。オーバーヒートは高くつきます。次回のクーラント交換の時はついでにサーモスタットを交換しようと思います。

2000.6.10.    石飛毅氏

本日、広島からメカに詳しく色々とグリスの研究をされている森本さんにお会いし、HUMMERを前にしてHUMMERに向いているグリスの説明をして頂きましたので紹介します。
なお森本さんは電子顕微鏡当を使って解析したり、メーカーの方ともかなり懇意にされていて、情報収集し、自分の車を実験台にして研究しています。
通常修理工場等で使われているグリスは決していい物ではありません。単にグリスと言ってもあれは耐久性は短く、残存性も低くよくありません。
色々能書きを聞きましたが聞き漏らした事もあって私のボロが出るといけないので結論を申し上げます。
HUMMERの場合ハブはオイルバスなので関係ありませんが、ハブやリンク類には入手性の良さからウレア系のグリスがいいそうです。耐熱も150〜60℃で熱の持つ所に向いています。これだけではここに書いた意味がありません、実は凄いグリスがあるのです。
このグリスはコマツの水中ブルトーザー専用に作られたリチウムコンプレックスのグリスでメーカは住友鉱産(スミコ)HD1号グリスです。これはベース油が合成でまるでミズアメのようにベタベタしていて密着力が並みの物とは大違いです。2.5Kgの缶入りと、カートリッジ式の2種類ありますが、缶入りはグリスガンに詰めるのが大変なので、カートリッジ式の方が良いのでこの方が扱い易いと思います。
グリスはそもそもCVジョイントにはモリブデングリスとかその利用方法に依って色々作られてきました。もちろんまがい物も多く、適した所に、適した物を使うのが耐久性を大きく左右します。また、そのベースオイルの性能が大きく左右しますので、しっかりしたメーカーの物を使わないといけません。一時期ハブにモリブデングリスを使うとベアリングが減ると言う噂がありましたが、これも誰かがいいかげんなモリブデングリスを使ったために起こった事で、決してそんな事はありません。
スミコのHDグリスの1号の1は粘度を現す物で近いからと言って0番とか2番を買うと意味がありませんので注意してください。このグリスの欠点は最小購入サイズと、価格が一番の問題ですが、私や友野さんのようにあんなにこまめにグリスアップしていてもリンケージを交換する事を考えるととても安い物です。
先日ミーテイングのときランドマップさんの使っていたワコーズのグリスもリチウム系の結構いい物でいたのでご安心ください。ただし、使用頻度の高い方、雨天走行、水中走行の多い方は注意してください。購入しましたら購入先、価格等お教えしますのでここを見ている業者の方も採用してください。
貼付の写真は森本さんからサンプルとして頂いた数種類のグリスです。左端からワコーズウレア系1800円、昭和シェル石油モリブデン、ウレア系の各グリスです。ちなみに背景の赤いのは買ったばかりの3tフロアージャッキです。(自慢)これでHUMMERを600mm持ち上げる事が出来ます。価格は5万円もしましたが安心して持ち上げることができます

2000.6.5.    石飛毅氏

昨日は、先日のミィーティングの時途中で引き返してしまった浅井さんが、HUMMERを車検に出した後に狭山のガレージに遊びに来ました。ちょうど、アメリカから日本に観光できていた方が、やはりガレージに遊びに来ていたリ、隣のガレージのオナーの引越しだったりと、ざわざわしていてあまりおかまい出来ませんでしたが、私の普段を見て頂けたと思います。
そんなざわざわしている中、人手が多かったので前から気になっていたりアースペア−タイヤキャリアの動きがかなり厳しくなっていたのでグリスニップルにグリスを注しても一向に良くならないので、一度はずして見たかったので良いチャンスでした。タイヤをはずし抜け止めのボルトをはずしましたが、固着して抜けないので下端に棒を入れてジャッキで持ち上げて強引に抜きました。
抜いた後を見るとシャフトも穴も錆びだらけでした。両方をワイヤーブラシで清掃して装着前にグリスニップルにガンをつけてグリスを入れて見たところ、ニップルが詰まっていて接合部にグリスがいき渡っていないことが判明しました。日ごろ一応グリスアップしていたのですが実はまったく入っていなかった事になります。ニップルを変えてキャリアーを注しこみタイヤをつけたところ片手で動くほど軽くなりました。ここに使うグリスは何でもかまわないと思います。
来週、グリスの研究をしている方がこちらに来ますので、以前お約束していたグリスについての報告が出来ると思います。

2000.6.4.    石飛毅氏

以前書いた事のある海兵隊から放出されたHUMVEEを松原さんが購入して、アメリカでレストアしていましたが、6ヶ月掛かってやっと完成しました。
出来るだけオリジナルの部品を使い、仕上げました。シビリアンに比べて軽量でかなりキビキビ走りました。外見もリアーバンパーが無いので、ハイレグの水着のように、小股が切れ上がっていて、中々精悍な感じがします。
ハンビーは本来、アメリカの1973年に成立した連邦交通法で公道を走る事を禁止されています。軍から払い下げられる時は、再使用の出来ない様に破壊する事が義務づけられています。本来この法律はM151の転倒問題が元になっていましたが、そのままHUMVEEにも適用されていました。
良く映画で使われていますが、前回の渡米の際、映画用車輌置き場に行きましたが、そこにあったHUMVEEはシビリアンモデルを改造した物で、良く見るとフロント、リヤの例の3個づつある電球が付いている物も有ります。また、ピックアップのフレームにハンビーの車体を載せたものの有ります。映画に出ているHUMVEE全てが偽物ではなく、軍が撮影に協力(日本では考えられない)している映画は本物が゙出ています。
今回は、なぜか破壊の程度が低い状態のHUMVEEが払下げられたのは本当に不思議です。ただ、残念なのは、放出されたHUMVEEのスタイルは2又は4パセンジャーのトップ無し(幌も付いていません)、シート無し、グロープラグ無しのそのままでは使えない状態でした。しかしその辺のパーツはHUMVEE本体の放出は有りませんでしたが、部品単位での放出が沢山あったため再生するには問題はありません。ただし、価格は放出前の5倍になってしましました。ベースのHUMVEEは米国以外からの物と違い程度が良く、走行距離も1〜2万マイルの極上品です。お値段は払下げられた状態に、走行するための必要部品を付けた状態で28000ドル程度で購入可能です。今回のレストアした状態は本人から聞いていませんが恐らくその倍以上の請求書が来ていると思います。今回のスラントバック、ハッチ、軍用ウインチ、無線機、ハードドア、ミリタリーブッシュガード、タイヤなどはどれも新品を使い本国でも貴重なHUMVEEです。早く日本に到着するのが楽しみです。



HUMMERと直接関係ありませんが、皆さんは現在販売されているHUMMER以外の車に魅力を感じないからこそHUMMERを買ったのだと思います。どの方もHUMMER以前は車のマニアとして周りから認めれていた方々だと思います。しかしHUMMERは今までのどの車より不思議な車で奥の深さを感じている毎日と思います。俗に言う4輪駆動車も20数年前までは今のHUMMERと同じで、その中で4X4MAGAZINは我々の先生としてユーザーを牽引していったすばらしい物でした。
しかし同人誌で始まった4X4 MAGAZINEも段々ユーザーが成長して来ると内容に不満を感じ、段々離れ一時期はちまたの4輪駆動車の殆どがOFF ROAD EXPRESSのステカーを誇らしげに貼って走っていたのは今はもう夢の話です。私も、創刊後1年ぐらいから昨年の4月まで全て購入し本棚に並べていましたが、もう我慢できなくなり泣く泣く購読を打ち切りました。内容的には全ての車を追うがために薄くなり、ランドクルーザーマガジンやスパースジーやアメリカン4WDとかの専門紙の活躍で、スッカリ本屋での売れ残りが目立っている今日この頃です。 
所が今月号の巻頭での発行人の矢島氏のエッセイを立ち読みして思わず購入してしましました。その内容はこの号を含めての内容はだめだという物で来月号からは、すっかり変える、と言い切っています。よく編集の方々に本誌には出ない深い内容の話をしても、全く誌面に反映されなく、その割にやたらニコニコしたこ汚いおいらの写真が出ていたりして、少々不満がありました。恐らく先日のミーィティングの取材で皆さんもあの内容のためにしては大騒ぎだったな〜 と感じたと思います。やはり4X4 MAGAZINEは我々のやっている文化が世間に認められるための役割は大きいと思います。約20年間約20万円の購読費を払っていたのは無駄ではなかったと思えるような変身を期待しています。
編集者が忙しすぎるような気がします。いい取材をするにはCCVの石川さんの様に3ヶ月に1回が限界かもしれません。先日深夜CCV編集部を通りかかった所、車の下に入って何かやっていました。私もここの所書き込みが少ないのは、HUMMERに触っている時間が少ないからでした。やはり現物に触って問題を解決したり、発見があると思います。想像で書いた物はついつい断定できないため、言葉を濁してしまうので迫力が無くなると思います。
私もこれから皆さんが成長してちっとも参考にならないと思われない様に、もっと深くHUMMERに携わっていきたいと思いますのでよろしくお願いします。ここの所メールも少なくなっていますので遠慮なく質問等してください。でも相変わらずバタバタしていますので緊急性の無い物は後回しになる可能性はあります。なにぶん仕事ではありませんのであしからず。

2000.6.2.    石飛毅氏

この所色々忙しくてHUMMERに乗る機会が少なくて、書き込みが無くて申し訳ありません。先日、いつものCCV誌からCCVビデオが発売されました。ビデオの内容は今まで誌面で取り扱った車輌の取材風景を編集した物です。その中に先日行われた我々のミィーティングの様子も少しだけですが紹介されています。また、このビデオに登場している青のLM002は当クラブメンバーの松原さんの所有車です。興味のある方は書店に申し込まれると送料はかかりませんのでお得だと思います。 

■発行・発売
 株式会社 大日本絵画
 〒101−0054 東京都千代田区神田錦町1−7 
 Phone 03-3294-7861 
■企画・著作
 株式会社アイティーエフ/CCV編集部 (C)I.T.F 
■制作協力
 株式会社エディ 
■収録時間60分 商品番号DK00054
 価格(本体2,900円+税) 

 

  2000年5月