HUMMER ESSAY 2001年8月     

 石飛毅氏よりの E-mail より抜粋    to  大井康之

 
2001年7月  

2001.8.30.   石飛毅氏

松原さんの那須PSガレージが本日プレオープンしました。
スタッフのなれのため本ちゃんのオープンの前に来客の少ない平日にプレオープンしました。松原さんに電話したところ、平日なのに結構お客さんがいらしたそうで一安心しました。
以前にも書きましたがHUMMERの売り物の情報です。今 YAHOO! オークションに出ている94年式は比留間さんの所有しいるHUMMERです。もう一台は誰のだかは知りません。両方とも円高の現在ではアメリカかから持ってくるより安価であることは間違いありません。また、この年式ではアメリカで使われていたものは走行距離が長くやれている物が多いでしょう。比留間さんは以前バイクレースに携わっていたので、オイル管理等のメカに関してはかなりしっかりやっていましたし、大切にしていました。価格的にはかなりこなれているのでどなたか大切にしてくださる方のところにお嫁にいけるといいですね。特にこのワゴンは94年式にしかない上下開きのリアー扉は本当に珍しい物です。エンジンも6.5Lで、ATも4速ですから動力性能もましな方です。
友野さんから502エンジンの梱包写真が送ってきました。いよいよ現地発送のようです。ワクワクしてきます。

2001.8.22.   石飛毅氏

近況ですが日曜日までCCV主催のJeep展が行われて、松原さんの貸し出しをしたM151とM422をアルバイトの博君と同行して引き取り、同じく車両貸し出しをしていた白石さんと一緒にそのまま那須に完成しました松原さんの「那須PSガレージ」に向かいました。
完成してからお伺いするのは2回目ですが、とても立派な建物で本当に驚きました。建物の形も、まわりの証明装置、ライティング全て隙が無く、ご本人は謙遜していますがなかなか凄い物を作ってしまったと言う感じです。普通軍用車を収める建物というとそれらしくしてしまうのが一般的ですが、全くアンバランスで展示されている軍用車を見るとワクワクしてしまします。
展示スペースは大きく分けてスーパーカー(死語?)スポーツカーと軍用車に分けていますが、当初スーパーカー達が優勢でしたが、今回 白石さんのGPWとM422、M151、メカニカルミュールを持ち込みましたので軍用車が一歩リードしています。更にハンビー、XRを入れると軍用車中心になりそうですが、華のあるカウンタックが入る予定なのでどうなるかは9月末のミィーテイングを楽しみにして下さい。御影石の床に置かれた車達はどれも輝いています。あまり詳細に書きますと当日の楽しみがなくなりますが、展示スペースは車を置くためのリフト付き搬入口、排煙装置、4tリフト付き整備ピットを設計時より組み込み車両展示用の建造物なので合理的に作られています。お楽しみに。

Jeep展にメンバーが数人来館しましたが、93年式のフロント回りがグリスだらけでしたのでもしやハーフシャフトのブーツ破損ではと思い、パーツクリーナーで清掃してみるとやはりブーツが破れていました。このブーツの中はCVジョイントと言われているシャフトが折れ曲がっても回転力を等速で伝えることが出来るジョイントが入っています。このジョイントのおかげでサスペンションが上下しても、ハンドルを切ってもスムーズに回転する事が出来ます。
このジョイントが出来る前まではタイアの回転角速度が一回転あたりジョイントのピンの数の正弦波で変化していましたので前輪駆動の車では不都合が出ていました。その代わり高精度の工業製品であるためブーツの中にモリブデングリスを封入しています。国内にこのジョイントが日産の車に採用された時無知な修理屋さんが普通のグリス等を入れてよく壊れたそうです。それほど管理の必要なものです。
93年式まではこのブーツのヒダの数が少なく材質もゴム系でした。従って松原さん、貝瀬さん、比留間さんのHUMMER(2回)、松原さんのハンビーで経験しています。これ以降のHUMMERは材質はウレタンになり径も大きくなりヒダの数も増えました。友野さんは怪しいので早めに最近の物と変えています。心当たりの方はハーフシャフトをチェックして下さい。回転方向にグリスが飛び散っていたらもうだめです。新しいものとの交換する場合はセットで交換になります。新しいタイプのブーツとの交換には径を変更するためのリングを入れなければなりません。ちなみにリアーは今まで切れた例はありません。 

2001.8.16. 2   石飛毅氏

先日お知らせしましたが、2001年8月15日より19日の日曜日まで7回目となった「Jeepの機能美展」を埼玉県入間市博物館にて開催しています。
何時もお世話になっているCCV誌の石川さんが近隣のマニアの方々とオーナー各位のご協力で行われています。車両のご紹介ですが、まずは定番であると共に最も美しいオリジナルですがGPWとMBが各一台です。更に我々がお世話になっている白石さんのFord GPA は 水陸両用のジープで非常に高度に復元したもので、今回は付属装備や予備部品一式も展示しています。M151はA1より古いものでマクネシュームホイルをつけた極く初期のものです。これは当クラブメンバーの松原さんの所有車です。松原さんの所有しているもう一台は異彩を放ってるM422A1は美しい車体です。この他にも多数の展示があります。ご都合がつくようでしたら是非ご来展下さい。7回目になると来場者も増え初日は200人を超えています。最終日にはCGクラブのミィーティングも行われますし、パリダカに以前出場した日野レンジャーも屋外展示されます。また、有志によるフリーマケットもありますので楽しい一日が過ごせます。
場所は埼玉県入間市入間博物館です。国道16号を八王子方面に向かい、入間インターをすぎたらしばらく走り左側に「吉野家」右側にオートバックスというオレンジ色たっぷりの交差点を右折し、最初の信号を左折(右角にセブンイレブン)して500Mぐらい走った左側にたっぷりの駐車場を備えた所です。会場は冷房完備で食事も取れます。ちなみに最終日は終日現地に私が居ますので私に逢いに来ても結構です。本当に来たときはスタッフに「石飛に逢いたい」と言ってくださればすぐに参上します。

2001.8.16.   石飛毅氏

お久しぶりです。夏休みに入って毎日ガレージで作業が続き書き込む時間がありませんでした。
先生のお作りになったBug Deflectorスクリーン凄いですね。先日酒田にお伺いした時、虫が沢山いて確かに欲しいパーツだと確信していました。
夏休みに入り、先ず行ったのは松原さんのHUMMERにHIDヘッドライト、ヘラーのHIDランプの取り付け電動フアンの取り付けを行い、全てのオイル交換を行いました。ヘラーのライトは以前友野さんが付けていた物で、ヘッドライトをHIDにするとハイビームがないのでこれをハイビームにする事にしました。松原さんのHUMMERはランプステーがないので、取引先の加工屋さんに行きその場で図面を書いて作って貰いました。費用は材料別で今後の事もあるので1個3000円払ってきました。本当は5ミリのアルミは此処のシャーリングで切れないそうですが材料は5mm以上は絶対欲しいので無理にやって貰ったのと、角度も直角曲げではなく、現場あわせで何度かやり直しさせたので安いと思います。これのおかげでランプは微動もせずしっかり照射しています。ヘッドライトは以前紹介したスタンレーの規格丸型マルチリフレクターで、今回は透明ではなくブルーにしました。本当は助手席の足元を広げるパーツは時間切れで未装着です。


昨日と本日は河野さんのHUMMERにインタークーラーの取り付けその他を行いました。先ず、インタークラ−の取り付けはボディーリフトは必須で先ずこれを行いました。以前松原さんのHUMMERのボディーリフトを行いましたが今回の物は少し異なっていて既存の0.5インチブロックは撤去してアップするものです。
ボディーリフトで一番面倒なのはタンク回りの改造で、今回もこの部分には最後までネックになります。燃料タンクは形状が複雑で、プロペラシャフトをタンクが包み込む形でボディーを上げた分タンクを下げてフレームに対しては同じ位置でなければなりません。そのためにはタンクを固定している金具を長いものに交換してタンクとボディーの間にブロックを入れて金具で固定しますがブロックの置き方で高さが異なり抜いておいたプロペラシャフトがまっすぐ入らなくて何度かやり直してやっと位置出しをしましたが、試運転で少し干渉しましたのでまたやり直しをしてどうにか十分なクリアランスを確保しました。
インタークーラーは毎回配管には悩まされます。今回はプレスで一箇所潰しただけで装着出来ましたのでまあまあの出来でした。今回以前と異なる使用はインテークマニホールドの同調を取るために細い配管が増設されていました。これで左右に分配した吸入空気の脈動による減速を取る事が出来るので吸入がスムーズに成るので中々有効なものだと思います。これは簡単な加工で取り付けが出来るので既に取り付けた2台にも採用した方がいいと思います。今回は塗りに手がかかりましたが配管をキャンディーレッドに塗りましたので黒いボディーに中々良く栄えています。


次の作業は内装ですが以前から気になっていて私も部品は取り寄せていた、足元を少し広げるパーツを初めて取り付けました。工程は先ず添付されている型紙に交わせてセンターコンソールを切り取りパーツを付けるだけのことですが、センターコンソールに穴あけをするのには勇気が必要です。この手のパーツは粗悪品も多く指示の通りやっても「ゲッ!!」という事もあります。型紙の寸法もインチ表示なので注意も必要です。今回は予備のコンソールもあるテイッシュの箱とノギスで慎重に計測して、エアーソウでくりぬきました。切り取った部分にパーツを付けた所一発できっちり開ける事が出来ました。取り付けの穴を空けクリップナットを挟みネジ止めして完成です。座ってみたところなんで最初から付けていないのかが不思議なぐらい快適でお勧めのパーツです。


この他に座席を全て取り外し敷き詰める防音カーペットを敷きましたが、現物と合わないので部分的に内装パネルをカットして敷き詰めました、これで多少の防音効果が上がるそうです。取り付けは簡単そうですが思ったより面倒で作業中”こんなもの”と思いました所、セットした後に色が黒なためボディー色と他の内装とマッチしていい感じになっていました。これで本当に防音効果が上がればいいと思います。
この他にも各部の点検等を行いました所程度は上々です。このコンディションを今後ともキープして頂きたいと思います。作業はアルバイトの博君と臨時大型助っ人の3人で行い夜はスーパー銭湯でマッサージをしたので体力十分で効率は良かったと思います。しかし飲み物の消費はかなり激しく、そのおかげで汗も沢山出て臭いTシャツも沢山出ました。
浅井さんが新柄のシャツを作ってくださいました。写真をとり忘れたのですが、今回は大きいサイズもありますので私でも着れます。次回写真送ります。

2001.8.11.   石飛毅氏

今日から夏休みです。木曜日にコンテナが到着して、やっと私のHUMMERも復活すると思っていたのですが、なんと一部のパーツが違っていて作業が出来なくなってしまい、急遽部品の揃っている松原さんのHUMMERから取り掛かることにしました。
作業内容は、ヘッドライトとFOGをHIDにする事。電動ファンの取り付け、助手席の足元を広くするパーツの取り付け、ハンドル交換、全てのオイル交換、各種点検等盛り沢山です。
手始めに今日はヘッドライトの交換、FOGの追加、ハンドル交換、電動ファンの取り付けの一部を行いました。これだけの事をやるとさすがに帰りは朝方です。ヘッドライトの交換は以前にも紹介しましたが、今回は少し成長してヘッドライトには追加工なしで本体側のライトベゼルを思い切って大幅に削る加工での取り付けが上手く行きました。
ヘッドライトをHIDにするとハイビームがないのでこれを補足するためにヘラーのヨーロピアンビームを取り付けこれをハイビームの代用とします。補助等の取り付けで一番大事なのはステーの強度が大切でこれをしっかりしないと走行中ユラユラして挙句の果てに向きが変わってしまいます。
今回はフロントのパイプバンバーにパイプを挟み込んで固定するステーを使おうと思ってカーショップやホームセンターを探しましたが適当なものがなく、結局、図面を書いて仕事で取引のある加工やさんで作って貰いました。板厚は5mmのアルミで考えていましたが、加工屋に材料がないので、材料はホームセンターで買い、これをZ型に曲げてもらいワンオフだけあってキチンと取り付くものが出来て満足です。写真はカメラをガレージに忘れてきたので次回送ります。明日はアルバイトを一人準備していますので残りをやります。

Bug Deflector by Yasuyuki Oi

2001.8.6.   石飛毅氏

サスペンションは先日松原さんのHUMMERで交換したものと同じですが、上下のボールジョイントは松原さんは削りだし加工によるレーシング用のものと交換していますが、この写真ではノーマルのものを使用しています。ショックは別室付きの物と交換されています。ドライブシャフトはリビルト品のため塗装をした様です。

2001.8.5.   石飛毅氏

九州から土曜日の夜中に帰ってきました。試合の結果は・・・。今日は朝一番からガレージに行き溜まっていたストレスを発散してきました。
ガレージメイトのパッカードがもう少しで完成なので作業をしていると、貝瀬さんがシュシューと空気が漏れている音を出しながら入ってきました。原因はCTISからのエアー漏れで、エンジンを切った後に下回りをのぞくとリアタイヤのCTIS配管を左右につないでいる部分から三又に分かれているポンプに行く配管が熱で溶けて穴があき、そこから微量のエアーが出ていました。
通常は熱を持たない部分ですがリアー右のサイドブレーキのもどりが悪く、多少ブレーキが引きずっていたためにローターの発熱で配管が破損しました。ジャッキアップしてタイヤを回してみましたが通常この程度ではブレーキには問題は無いかもしれませんが修理が必要です。恐らく私でしたら即修理をすると思います。
ご本人も引きずりはご存知でしたが地元に帰ってから修理をする予定であったそうです。このまま高速に乗っていたら恐らく危険な状態になっていたと思います。特に、ランフラットも入っていないしスペアーも無いのでどうにもならなくなってしまったでしょう。引きずりの原因はサイドブレーキが固着しておりフットブレーキを離してもパッドの戻りが悪く常にパッドがローターに触れていてかなりの高温になっていました。
時間が無かったので、応急処置としてブレーキ キャりパーにあるサイドブレーキのレバーをバールで押し戻し、完全に修理するまでサイドブレーキを使わない様に指示しました。もちろんCTISの配管はタイヤのところでラインを切り離しステンレスワイヤーで結束してOFFラインで空気を入れるだけにして置きました。
貝瀬さんのHUMMERは93年式ですからCTIS配管には全く熱対策は施されていませんので同年式のオナーの方は十分な注意が必要でしょう。これを見て私の95年も樹脂ホースに銀色の保温材が巻かれているだけなので、高年式のものに交換したくなりました。また、93年式のボールジョイントはあまり良くないようです。貝瀬さんのものは割れてしまったそうです。94年以降多少かわり、それでも不十分で96年式からは更なる進化をしています。この辺も新しいものに換えることをお勧めします。
先日作業した友野さんのHUMMERはこの辺のところは既に変更済みでした。何処でもそうですが修理屋さんは、これらの予想修理改造はお金が掛かる事なので、お客さんの理解を得るのは中々大変なようです。また、壊れて居ないのに点検するのも非常に時間がかかるのですが請求は難しいようです。何かあった時に頼られる事は光栄ですが、この辺のところを理解してきちんとしているHUMMERであれば、そうそう路上での立ち往生は免れると思います。
本日作業後ランドマップさんを呼んでこの辺の事をどうにかならないかと相談したところ、確かに点検してくれと言われても何処までやったいいか不明瞭な事は事実で、かといって時間(費用)も掛けられないと言っておりました。
そこで先日のオフロードアメリカではお客さんのHUMMERを修理点検する時は1月ほど預かってテストをしてチェックする話を思い出しました。今までの色々なトラブルをチェックリストにして、暖気走行後、直ぐに決められたチェックを行えば正常かそろそろ何かあるかが解ると思います。
今回も走行後直ぐに下に潜るとリアーの右のローターは明らかに加熱していましたのでブレーキの異常は直ぐ発見できました。今度、ランドマップさんと話し合って今まで出てきたトラブルを参考にして定量的に測定して異常が解るチェックリストを作成したいと思います。勤務先では開発の途中で装置のコンデションは各種センサーを取り付け試験を行っています。ですから私の持っている技術的な知識で、複数の温度センサーと、マイクロホンを所定の場所に取り付けてマルチレコーダーに記録する事でHUMMERのコンデションを測定する事は可能です。その結果を解析する事によってかなりの高いレベルでの故障予測は可能です。今出来ない理由はもちろん時間が無い事と、それを作っても自己満足でしかないからということです。

 

  2001年7月