HUMMER ESSAY 2002年2月     

 石飛毅氏よりの E-mail より抜粋    to  大井康之

 
2002年1月  

2002.2.26.  石飛毅氏

春の第4回ミィーティングの日程が決まりました。
4月の13、14日です。場所は例によって「那須PSガレージ」です。毎回ワンパターンで集まるだけですが、小春日和(予定)にHUMMERを並べてグダグダするだけですが、違法行為や常識を著しく超えない範囲で何かされても結構です。「那須PSガレージ」はカフェですから喫茶、お食事をされるメンバー以外の方に来て頂いて下さってもOKです。手前味噌ですが、ここに展示されている車両は中々お目にかかれない物が沢山ありますからどうせ行くなら、馬鹿な奴等が沢山来ている時に見に行こうと言う方も歓迎です。
場所は当HPにリンクが有りますのでご覧ください。http://www.ps-car.com/ 今回も何時ものように、松原さんと、友野さんは参加者を驚かす準備を今から企てています。2人とも今回の出し物は凄い物で私がこれに対抗するには、裸で行くしかないでしょう。
関根さんのHUMMERについては未だ問い合わせはありません。誰か居ないですかねぇ。その代わりと言っては何ですが、今ネットオークションに出ているHUMMERについてメールがありましたので、そう言われてみるとちょいとおかしいので書きますが、この売り物はおそらく95年式ですね。外観はヘリコプターフックの出っ張り方が大きいのと、内装が95年の物です。96年(95年の10月より)の時点では灰皿は平面に付いているし、運転席のエアコンの吹き出し口は縦2個ではなく、横2個並びに成っています。おそらく輸入されて初年度登録が97年だったのでそう書いているのかもしれません。
外車を多く扱っている所は本当の意味での年式を重んじますが、国産車の場合はメーカーが製造年日に関しては曖昧にしているので、車検証が全てと言う部分もあります。
HUMMERはドアを開けた所に製造年月が記述されていますし、VINチャートでも解ります。VIN(Vihicle Identification Number)はドアを開けた所にも書いてありますが、一番解りやすいのは運転席側窓ガラスの下側に書いてあります。これの10桁目がモデルYEARです。93年がP、で94年がR、95年がS、96年がT、97年がV、98年がW、99年はXです。これを確認すれば、正しいモデルイヤーが解ります。中古HUMMERを購入の際は購入後のトラブルが無い様に確認しましょう。また、違っていたら指摘して安く買いましょう。

2002.2.25.  石飛毅氏

大変残念なのですが、関根さんが一旦HUMMERを手放す事になりました。
関根さんは他にも沢山の車を持っていますが、どれも再入手が難しいので、冷静に判断しての決断です。今回の事情は短期的な事で取りあえず手放し状況が回復次第またHUMMERを入手する予定です。
関根さんのHUMMERは大変程度が良く、オークションに出す前にぜひ当HPを見ている方に先ずインフォメーションを出す事にしました。
このHUMMER97年モデルで平成11年にハンティントン・ビーチHUMMERの社長婦人がセガンドカーで乗っていた物でしたが未登録で購入時は2000マイル程度の走行距離でした。販売されていた時は4DrHTでしたが現地のバイヤーにアルミ製スラントバックの装着とボディーと同色のペイントをしてもらいました。このスラントバックはその後の純正スラントバックとメーカーは同じです。したがって運転席から後方の荷台には壁があります。窓の部分はスライドガラスになっていますので、多少の荷物の出し入れは可能です。
現地での改造はデザインのご本人の好みで標準のワンピースホイールから2ピースホイールにスワンパーとランフラットも入れて組んで輸入されました。車両本体の保管は完全屋内保管で、さらに2桁万円掛けた焼き付けポリマー加工をされています。マフラーは現在軍用のホールディングマフラーが付いていますがもちろん標準の物と交換可能です。また写真では付いていませんがリアーの背面タイヤキャリアーと履いているものと同じスペア−タイヤもあります。また、フロントグリルガードは意匠は似ていますがオリジナルより太い物が付いています。シュノケルはショートタイプの大型の物が付いています。
内部は大変キレイでパイオニアDVDカーナビ、フロントにレカロシート、ターボタイマー等が後付けされています。エンジン関係はインタークーラー、アルミラジエタ−を装着しなんと今まで、DIESELなのにエンジンオイルが黒くなる前にBPの高級オイルを毎回デリアルフィルター(後付け)と一緒に交換しています。この廃油を私は貰って使いたい位です。その他の駆動系のオイルグリスも同じくかなり短いインターバルで交換されていますのでもちろん機関は上々です。
販売価格は、ご本人は850万円程度を希望していますが、お買いになる方が今後ともお付き合いできそうな方は多少相談に乗ります。我々は最終ユーザーにできるだけ安く買って頂きたいので、申し訳ありませんが業者の方は前回右から左で100万円ほど上乗せして殆ど何もしないで、購入後当方を知ったユーザーが駆け込んで来られた事がありましたのでお断りします。
メンテナンスは引き続きランドマップで行います。現車をご覧になりたい方は当方にメールを下されば誠意を持ってご案内します。関根さんは当クラブ設立メンバーの1人で、フオールディング・マフラーは今月付けたばかりでしたが、不慮の事情で手放す事は誠に残念です。また、このHUMMER購入時は、当方も現地まで行って確認したので思い入れのあるHUMMERです。3年前の購入価格は色々現地でやりましたので総額1200万円でした。これに後から装着したパーツ代のおおよその個人輸入価格を載せますので、いかにこの車がお買得かはご理解願いただけると思います。
PS、いい忘れましたがPW、キーレスエントリー、CTIS等のオプションは全て付いております。

オプション以外の装備品、インストール費は含みません。単位は万円です。

シュノーケル(7.0)
ブラッシュガード(15)
スーパースワンパーTSL(38×14.5−16.5)5本(25)
ツーピースホイール5本(25)
レカロシート2脚(40)
インタークーラキット(60)
1インチボディーリフト(12)
アルミスラントバック(80)
ミリタリーウインカー前後(6)
ミリタリーマフラー(15)
ターボタイマー(2.)
パイオニアDVDナビ(25)
マルチリフレクターランプ(1.5)
デュアルフィルターキット(1.5)
焼き付けポリマーシーク加工(12)

特記:車庫保管、1997年式シルバーメタリック、車検15年10月、距離13553マイル。

友野さん ・・ いい方に買って頂けるようにお祓いお願いします。
登録等はランドマップにて実費で行いますのでご相談ください。一応1週間後にYahoo!オークションに最低落札価格を上げて出す予定です。

2002.2.23.  石飛毅氏

友野さんのHUMMERはリアデフにバッククラシュが大きく停止状態からギアを入れるとかなり大きいショックがあります。
今は止まっていますが以前サイドシールからオイル漏れがありましたのでもしかするとギアが磨耗している事も考えられます。走行距離は少ないのですが大きなタイヤを付けているためかは不明ですが、最初の組み立て時の不都合かも知れないと思います。
友野さんは通常のメンテは古い付き合いの近所の修理屋さんにお任せしていますが、懇意にしているおかげで大概の無理が聞いてくれたそうですが初めて断られたそうです。実はこの修理やさんは腕が無いのではなく断った事は大変賢い選択です。HUMMERのデフはバッククラッシュ調整はネジ式の物ではなく色々な厚さのシムをいれて調整します。このシムを入れるためにはデフのケースをほんの少しだけ広げてきっちり中に入れ込まなければ成りません。
酷い修理やさんは抜く事は出きるのでデフのユニットを引っ張り出しシムを入れて調整する時隙間がその厚み分あっても入れることは殆ど不可能になります。このデフケースを広げる為には専用のスプレッターが必要です。幾ら腕があってもこのスプレッターがなければご本人が納得できる修理ができないから断ったんだと思います。
先日私のブレーザーがデフを壊した時にこの辺の修理に手馴れている所に頼んだ所、ミッションが悪いと思っていたのですがすっかりいい感じに成りました。この手のデフの調整は先にも書いたようにシムを入れて調整するためギヤの当たり面に光明炭を塗りその当たり具合を見て不具合な場合は、またシムを入れ替えして適切な歯当たりをします。したがって工賃はふくらみますがやり直すことを考えるとこの技術の確かなところで交換することが早道と考えます。この修理の時はついでにサイドベアリングやシールの交換もついでにやることをお勧めします。ギヤが逝ってなければシム調整だけでOKでしょう。

2002.2.20.  石飛毅氏

前回はDIESELエンジン排気ガス規制についてHUMMERの低硫黄(50ppm以下)の軽油と触媒によって新たな規制に対応できるのでは無いかと言う、どちらかと言うと自分たちだけの事を報告しましたが、もう少しHUMMERに限った事ではなく全体を見渡した報告をします。
PM低減には低硫黄化だけではなく、更なる燃料の改良によって既存のDIESELエンジン車のPM低減の可能性を報告された文献がありましたので、紹介します。以前報告した触媒等のレトリフィット装着の連続再生DPFの場合は排気温度が低くなる都市部の渋滞ではその再生条件である温度が十分に上がらない技術的な課題があります。
今回紹介する軽質化軽油は後処理装置での対応を前提としないでPMを低減するものです。この軽質化軽油は石油精製の全体のバランスを多少崩すが少量であれば現行装置でのトッパーでのカット温度を下げたり、灯油分の混合量増量等によって軽油の軽質化は可能である。これを都市部の限定した地域での使用をする事によってその効果の恩恵を大きく受ける事が出来ます。
石油製品はその混合されている色々な蒸留温度のもので構成されています。石油製品品質を定めるために製品を低い温度から上げていくと先ず軽い分から蒸発します。更に温度を上げていくとやがて全ての製品が蒸発します。この温度別の蒸発する量で成分がどのような物で構成されているかが解ります。簡単にいうと100℃で沸騰する水と50度で沸騰する水があるとします。これをそれぞれ同量で混ぜて、水温を0℃から徐々に上げていくと50度で半分の水が蒸発しますが100度で沸騰する水はそのまま液体で残ります。この状態を50%留出温度が50℃と言う事な成ります。この混合比を100℃を80%、50℃を20%にすると20%留出温度が50度ということになります。
今回の軽質化軽油は通常90%留出温度(T90と言います)が350℃近辺ですがこれを240℃近辺に落とし、平成元年度規制適合DIESELエンジンで試験するとD13モードで0.8g/kwhtのPMが0.3g/kwhr程度に低減できます。同時に本来トレードオフの関係にあるNOxも7g/kwhrから5g/kwhrにまで落ちます。これは長期規制適合エンジンのPM0.2 NOx0.3には届きませんが、短期規制適合エンジンと同等にまで落ちます。しかし、短期、長期規制適合のエンジンには軽質化による低減の恩恵は余りありません。
T90を300℃より低くした軽質化軽油は既に海外ではシティ軽油として導入されています。スエーデンでで導入されているCLASS1軽油は税制優遇のもとで、低硫黄、低芳香族(ベンゼン、トルエン、キシレン)分でほぼ灯油に近い物です。カリフオルニアの認証軽油はCARB軽油はT50は国産軽油より高いがT90は低く、更に全部が蒸発してしまう終点(EP)は340度程度です。現在国内で試験的に作られている軽質化軽油は既に川崎市ではクリーン軽油として2001年4月より市バスやごみ収集車の約500台に採用してPMの濃度を29〜35%の低減を確認しています。東京都の都知事のパフォーマンスで表沙汰になったPM規制ですが、騒ぐだけ騒いで結局負担を市民に押し付けている行政に比べ川崎市の取り込みは本当にどうしたら減らせるか考えて対策をしている事はすばらしい自治体だと感じます。
このような取り込みは個人では無理(個人が灯油を混ぜたらいけません)ですが最低でも自治体レベルでしかやれないことですが直ぐ出来ます。今の魔女狩りに近い行動はこうして段々解ってくるとバカさ加減があらわになって、権力をバカに持たせると結局その付けは市民や民間企業に回ってきます。もう少しブレーンを揃えて解析してから騒げば良いのにあれは不良の喧嘩の常套手段と同じでレベルの低さに段々腹も立たなくなりました。
今回の規制の延長も時間的問題だけではなく頭のいい奴がこの辺の事が解ってきたからかもしれませんね。軽質化によるメリットはこのように明らかですが、今までのエンジン改善サイドでの対応はあくまでも現行軽油をベースに考えた物ですから噴射ポンプ等に影響が無いとはいえないかも知れません。粘度低下によるポンプの潤滑不足セタン価低下によるエンジン不調に関しては未知です。
そこでまたHUMMERですが、既に軽質化燃料に対応しています。どの年式からかは解りませんが何時ものDIESEL HPにポンププランジャーのセラミック化とか、日頃HUMMERはローテクとか言われていますが、行政の横のつながりがしっかりしている分ユーザー負担が少ないようです。縦割り日本ではそれぞれが同じ目的を手柄欲しさに勝手にやっているから何処かに歪や不都合が出てきていいます。
8ナンバーもそうです。保険会社が保険に入れてくれないという話を聞きます。その際8ナンバーは脱税だと言われたそうです。それってやっぱり法制化の歪で頭のいい奴が上手く抜けただけの事で既に税制メリットも少なくなくなっていることを知らないバカが今まで知らなかったのを昨日今日やり始めたみたいに言うから腹が立ちます。これも行政が放置していて、気が付いたら沢山いたからどうにかしなくちゃと言う事でしょうか?
本来保険なんかは車で判断するんじゃなくて、生命保険と同じようにその運転手の技量とか性格で決めるなら納得するけど今回のことは納得できません。行政指導でもあったのかなぁ。酒飲んで運転しても保険が下りる方が当方には「変」です。

2002.2.13.  石飛毅氏

友野さんからの情報で、足回りで良く壊れる物にアイドラーアームがあります。
これはステアリング駆動するリンクの支点になる部分です。当方を含め走行条件にもよりますが2年ぐらいで交換しました。
今回の変更は太さが一回り大きくなって取り付けのステーも従来品は大きく曲げられてオフセットしていましたが、今回の物は真っ直ぐです。そのため従来の物と交換するためには、取り付けフレームとの間にカラーを入れ長いボルトで止める必要があります。価格も多少上がりましたが、寿命が長くなるので歓迎される変更です。
DIESELエンジンの噴射ポンプに関してこの所色々触れていますが、アメリカのDIESELエンジンHPによりますと、やはり噴射ポンプドライバー(FDS)のトラブルは多いようです。その後色々対策されていますがこれと言う物は未だしていない様で、専用のクーラーがありました。
これはポンプ本体からFDSを取りはすして別の場所にヒートシンクを取り付ける物です。取り付け例は、インテークマニホールドを外すのが面倒なので新しい物を追加して古い物はそのままにしてありました。これによって最高約110℃まで上がっていた温度が50℃程度に収まりトラブルは回避されるそうです。

For Chevy 6.5L diesels equipped with the Stanadyne DS4 type electronic fuel injection pump, stalling, hard starting, and hesitation are symptoms of a failing FSD.

FSD (or PMD) mounted to a DS4 fuel injection pump.
The FSD (fuel solenoid driver) or PMD (pump mounted driver as Stanadyne refers to it), has been a major problem for Chevy / GMC 6.5L diesel owners since the introduction of the 6.5L electronically controlled DS4 fuel injection pump. It has been determined that heat is the primary cause of FSD failures. The FSD is mounted to the fuel injection pump from the factory. But as it turns out, the injection pump does not provide adequate cooling to keep the FSD functional. Once the engine begins showing symptoms of hesitating, stalling and hard starting, the problem will only worsen with time. The problem only becomes more serious when considering the potential danger of your engine stalling in a situation such as pulling into heavy traffic or descending a steep hill and losing the use of power brakes and steering. It is recomended that the FSD Cooler and FSD are replaced as a set for best results.

Here is the solution!

The FSD Cooler kit. Tests show that when using the FSD Cooler, FSD temperatures will drop anywhere from 32ー to 81ー F* depending on driving conditions. These temperature drops will seriously increase the life of the FSD and can save you money from towing and costly repairs. The FSD Cooler easily mounts to the intake manifold of your engine within reach of the wiring harness plug for the FSD. Installation is quick, simple and does not require any modifications or special tools. The FSD Cooler kit comes with everything needed to mount the FSD to the intake manifold.
PMD, or FSD

 

2002.2.11.  石飛毅氏

松原さんの噴射ポンプ交換が終わり、ランドマップさんがデートらしいので私が変わって引き渡しました。
松原さんが仕事を追えた後ガレージに来て、食事に行った時ヒーターの風量が少ないけどあんなもんだったような気もすると言うので確かめたところ、噴出し口の切り替えが先日の大阪のHUMMERと同じく切り替えのアクチュエーターが上手く動いていませんでした。再度ガレージに戻り調整しなおして直ぐに良好になりましたが、このタイプのエアコンユニットには良く有るトラブルの様なので、修正方法を詳しく紹介します。症状はダッシュボードの噴出し口からの風量が少ない時アクチュエーターの点検が必要です。
足元のダクトを動かすアクチエータはどの車もまじめに働いています。しかしダッシュの噴出しとデフロストの切り替えを一個でやっているサーボモーターのアクチュエータのレバーが緩んでいると上手く動かなくなります。助手席のダッシュカバーを外すと(サイドのダクトに注意)問題のサーボが正面に見えます。イグニッションをオンにして、風向きを切り替えるとこのサーボが動きダクトを動かします。この動作をしている時シャフトが滑っている場合は先ずコントロールパネルの噴出し口切り替えスイッチレバーを右側一杯(ダッシュのみ)に回して、扇型のプレートとモーターを挟んで反対側のモーターに近い方の1/2のナットを緩めて扇型の溝に入っているレバーが円周方向から中心に向かっている溝の上に来る位置(扇型プレートを手前にする)に動かしてこのナットをシッカリ締めます。
コントロールパネルの噴出し口切り替えスイッチレバーを色々動かしモーターの回転角度が内で扇型の溝に入っているレバーが端から端まで動いている事を確認します。途中で止まっている場合は再度やり直します。このとき噴出し口から沢山風が出ないことがありますがそのままで次のステップに行きます。先ほど締めたナットの右側のナットを扇型のプレートをシッカリ掴んで緩めます。2個のナット間の黒いレバーを動かすとデフロストから風が出たり止まったりします。コントロールパネルの風向き切り替えスイッチレバーを右一杯に回しその時にデフロストから風が出るようにレバー位置を調整しナットを締めこみます。この時このレバーと扇型のレバーの相対的な位置がずれないように注意して締めこんでください。コントロールパネルの切り替えスイッチを色々と動かして各動作を確認して終了です。
このタイプのエアコンは94年式から97年式まで使われています。HUMMERのエアコンの歴史は、93年式は動作は全てワイヤーレバー式です。欠点はワイヤ−のサビで固着して無理やり動かすとレバーが折れる。94年からはヒーターのバルブ(温水のON/OFF)、風向きの切り替えはサーボモーターに変わりました。欠点は温水切り替えのバルブが真鍮製なので腐食して固着しクーラーの効きが悪くなる。96年からはこの固着するバルブが樹脂製になり更に駆動はバキュームで駆動するようになった。このバキュームのON/OFFはクーラントタンクの後ろにある電磁弁が行っている。これが壊れてクーラーが効かなくなった例は今までに2件あります。98年からは全ての駆動をバキュームで行う様になり動作の確実性は大幅に向上した。また、基本的な室内機の構造も配管が横のタイプから、エアークリーナーの下側に出るタイプに変わりました。これのメリットは狭い所でクーラーホースを分岐しているのでホースの引き回しに無理が出てカシメ部分やホースに亀裂が入りガス漏れの原因になりますが。前出し型はこの辺がすっきりしていて配管に優しいレイアウトになっています。この後の年式については見た事が無いので知りません。
以前にも書きましたが現在、95年までのエアコンの室内機はユニットで部品が出ません。エバポレータ−は部品で出るようですが、私のHUMMERを含めて室内機のユニットが接着とリベットで出来ているのと、材質がカイダックなので分解しても組み立てが面倒ですし、カイダック版が簡単に割れてとても手がかかるので98年モデルとのコンバージョンキットを購入して修理しています。このユニットはコンプレッサーとコンデンサー、メインの配管、リヤユニットは既存の物を使い、それ以外は全て盛り込まれています。バキュームの取れないNA-DIESELの場合はバキュームポンプも付いています。取り付けにはボディーカット等もありますが、素人の私がアルバイトの博君と一緒に1日で終る程度です。これがエバポレータ−の交換ですともっと時間が掛かるので、ユニット交換がお勧めです。コンバージョンユニットの価格は修理依頼先に聞いて下さい。また、中古で購入されたHUMMERで既にコンバージョンされている物は、コントロールパネルの噴出し口切り替えのスイッチとACスイッチが共用の物であれば、コンバージョンされている物です。未だ冬ですけどACのトラブルは暑くなってからで、トラブルに気が付いてから、部品が届いたら夏が終っていたと言うパターンが良くあることです。かといって悪くない物を交換するほど先物買いする人も居ないでしょうけど・・・。
松原さんのGAS-HUMMERエンジン積み替え作戦が再開されました。現在、エンジンの外されたHUMMERは未だその時は今のガレージが無かったので修理屋さんで降ろしてもらったのですが何時までもそこにあると、中々終らないのでガレージに運ぶ事にしました。そもそも当時は積み替えの能力も無かったのですが、その間の修行でかなり腕を上げたので、全て自力でやる事にしました。
取り合えず運ぶに当たって、ミッションがぶらぶらでは仕方が無いので先日降ろしたDIESELエンジンをヘッドを外したショートエンジンの状態にして仮にそいつを乗せて運ぶ事にします。そのために今日はエンジンバラシと色々な準備をアルバイトの博君と一緒にやりました。そもそもこのバラしたエンジンは6000マイルしか使って居ないので、噴射ノズルとか各センサーは大切に在庫として保管しておきます。

2002.2.7.   石飛毅氏

天気予報を見ると結構酒田方面は雪マークが多いのでラムも外に中々出れなくてつまらないのではないかと想像しています。
本当はリンチHUMMERとかORAに出ている3ピースアルミホイールが欲しいのですが、テッチン2ピースも捨てがたくアルミは贅沢品と認定し、減っているタイヤ2本を交換するために手配しましたが値上がりしています。当HPにリンクしているパーツ屋さんを見ていると従来の価格と変わりませんが、いざ入手しようと発注した所2割ほど上がっています。嘘か本当かは解りませんが、以前ハンビーはバイアスタイヤでしたが、軍用もエンジンが変わり高速走行も可能になり一部ではGOODYEAR MTを使用している場合も出てきました。
今回アフガニスタンの地上活動が活発になるためかアメリカ政府が買いあさっているから値上がりしているとの事です。案外先行投資型の国家ですし、一山当てるのを狙っている人間が多い国なので実態は掴めませんが、もしかすると風評に過ぎないかも知れません。
最近はパーネリージョーンズタイヤも売れているようです。このタイヤは価格的にも手ごろで、HUMMERに適合するサイズもあります。タイヤの出来そのものはメジャーメーカーではありませんが中々良いそうです。タイヤの設計は案外面倒で国内では型一つで1500万円から3000万円と聞いた事があります。パターンもサイズによって一周の間でエンドレスにそれぞれしなければならないし太さによっても変えなければなりません。ですから初期投資は大変です。このパーネリージョーンズタイヤはこれだけのサイズを揃えているところからするとかなり初期投資をしていると考えられます。しかし良いと言っているのはアメリカ人ですし、一体どのような環境での話かは解りません。保守的な私としては、当分(たぶんこれからもズーッと)オリジナルサイズ、オリジナルタイヤのままだと思います。
今月に入りアメリカのHUMMERディラーの殆どが1500ドルほどのディスカウントキャンペーンをやっているそうです。H2が具体的に発表になり売れ行きが落ちたのでしょうか?しかしアメリカ国内には効果がありますが、為替がこんなに悪い条件では我々には殆ど影響無しに等しいですね。
昨日97年式のHUMMERを関越で乗る機会があり、その前に95年式GAS HUMMERにも乗る機会がありそれらと、当方のいんちき95年式との比較が出来ましたので少し報告します。
先ず、室内の騒音ははるかにGASが良くて97の方が低い、これはGASは別として97はメターパネル裏側やサイドに防音材が入れられている事と、当方のHUMMERは元アクセルペダルがあった穴を横着してそのままにしているのでかなり高周波音が進入してきています。また、低周波も当方のHUMMERは酷く、こもり音がします。これは明らかにマフラーのマッチングが良くないからで、良く社外品マフラーを付けたRX-7(FC)にある奴です。
平坦路100Km(当方のスピードメータはいんちきなのでカーナビのメターを使いました)のエンジン回転は97が2200rpm95が2400rpm程です。これは単純にフアイナルが違うためでこの状態でもエンジン音がかなり変わります。しかし遅いと思っていた発進加速は当方の方がほんの少し気持ちよく加速します。(ローギヤドなのであたりまえだし、音もうるさいので感覚的にそう感じる要素も十分あり)低燃費と低騒音、最高速アップを望むのであれば手持ちのハイギヤードを組込んだデフと交換すればいいのですが、スピードは今のままで十分なので、このままでいいかなと思っています。
ちなみにGAS HUMMERの加速ですが低速は誰がなんと言っても全くダメ回転は上がるけどトルコンスリップが膨大で車速が付いて行かない感じ、しかし中速からの伸びはさすがに良くてそのあたりから回転とスピードが乗って行きます。上はもっといい感じでドンドン加速します。許容回転数が多い分最高速も出ますので高速での疲労は最小。しかし市街地では信号から出るたびにアクセルをグット踏みスピードに乗ったころ信号というパターンでジェントルに走るのは自制心が無いと無理。関西の方がリッター2kしか走らない!というのもうなずけます。ZZ4を組んだらどれぐらい違うか楽しみです。更に502そして・・・・・その先は・・・・。我慢!
松原さんのエンジン始動せずはやはり噴射ポンプのコントロール不良の模様です。以前落合さんの噴射ポンプはコントローラーではなくポンプ本体のトラブルでしたが、今回はスキャナーを当てても特に駄目な所や、チェックランプはつきませんでした。という事はコントロールコンピュータは正常と思われます。
このHUMMERはインタークーラーの配管があるため噴射ポンプの美味しい所が良く見えないので、インタークーラーの配管を一度取り除き、ガレージ在庫のノーマルインテーク分岐マニホールドと交換して一度ノーマル状態に戻してポンプが良く見える状態にしてから、再度配線関係をチェックします。以前落合さんのHUMMERから外したポンプは、リビルトコアとして未だ手持ちにあったので、試しにこのポンプのドライブシャフトを手で回した所、NA用のポンプですとポンプに燃料が溜まっていると、8個ある吐出口のいずれかから燃料がピュッと飛び出しますが、ターボ用のポンプは何の反応もありません。
配線のルートは車体側からコントロールボックスに信号が行きこのボックスでポンプの吐出量とタイミングをポンプの中のバルブに信号を送って調整しているようです。ですから何も信号が出ていないときは吐出量はゼロに成るようです。ちなみに燃料カットのソレノイドはOKでした。このコントローラーはポンプの横についていますがこれだけ取り替えればいいはずですが手持ちに98年式の走行距離が僅かな噴射ポンプアッセイがあるので、交換のために殆ど同じ手間なので、再度点検してダメだったらポンプごとASSy交換します。
このコントローラーはインターネットの情報によると結構トラブルが多いようです。このコントローラーを保護するオプションを以前6.2/6.5 DISEL HPで見た事があるので、当方もターボ化が終了し、このトラブルは他人事ではないので再度調査します。

2002.2.6.   石飛毅氏

先日の大阪HUMMERのその後ですが、家に帰ってから回路図を読んだ所風量「Hi」以外はコントローラーの中に切り替えスイッチが付いていてその線がエンジンルームの抵抗器を通ってリレーに行きその後ファンに行きます。外の抵抗器には複数の抵抗が入っていてここの抵抗を通る数によってファンに行く電圧を変化させて風量をコントロールしています。
ところで「Hi」ですが、この配線だけ別配線でオルターネターのB端子から直接ヒューズを通って先ほどのリレーに行きます。
このリレーは電源のON/OFFではなく、「Lo」グループと「Hi」の切り替えのリレーです。先方に電話してここのヒューズ(エンジンルーム内のラインヒューズホルダーに入っている)の確認を依頼した所、中にヒューズが入っていなかったようです。此処のヒューズは30Aで通常の物より大型なので入手しずらいと思います。
ATのディップステイックは当方にあった在庫品はNA用でTURBO用の物より短いので流用不可能でした。先方には当方のディップステックをコンベックスで測りもし移動するのであればそのレベルまでATFを継ぎ足すように依頼しました。
先日付けた当方のカーナビは本体の配線間違いで速度パルスが未配線であったので繋ぎ直しました。その他に走行距離がエンジン交換後500kmになりましたので、各油脂類のレベルチェックをしました。全体的に良好でしたが、Wオイルフイルターの取り付具の付け根から若干のオイル漏れがありましたので、増し締めしました。この部分は直径が大きい割りに細いOリングなので中々締めこむのに力が要りますし少しの緩みで漏れます。今までにも他のHUMMERにも良く見受けます。
もう一箇所AT本体からトランスファーに行く配管も若干にじんでいましたので増し締めしました。この部分は温度も高く、圧力も高いので漏れ易い部分です。今まで此処がにじんでいないHUMMERは見た事がありません。トランスファーのオイルが減っていないか確認した所大丈夫でした。
松原さんの赤HUMMERがエンジンストールすると聞いていたのでランドマップに話を聞いたところ、少し前はエンジンが止まると再始動する時直ぐにかかったそうですが、現在はかからなくなったそうです。噴射ポンプ直前まではシッカリ燃料は来ていますが、噴射ノズル直近の配管を緩めて、スターターを回しても燃料が出ないそうなので恐らく噴射ポンプ回りのトラブルと考えられます。
ポンプユニットを交換するのは作業が大変なのでます簡単に交換できそうな部品の交換からやって見ます。この部分で燃料を停めてしまう要素にはプレッシャーレギュレーター、インジェクションタイミングステッパー、ポンプドライバーがあります。物理的に動作の確認できる物はいいのですが、電気信号を見るにはオシロスコープを使わなければならないと思われますが、それで解ればポンプ交換よりは楽です。

2002.2.4.   石飛毅氏

大阪の方で毎度お馴染みの97年モデルのエンジンクラックによるエンジン交換中のHUMMERがあり、エンジン入手まで色々遠回りしましたがどうにか新品を入手したそうですが、最初にエンジンを下ろした方がその間退職されてしまい、新しいエンジンを積み込むに当たり手を借りたいと要望がありましたので、オーナーズクラブ専属アルバイトの博君と一緒に「のぞみ」に乗って1泊2日の旅に出ました。
持ち物はパワステのプーリーを抜くためのプーラーとマニュアル、それとどこかへ行ってしまったウォターポンプと、オイルクーラーの接続口、そしてサービスマニュアルを担いで朝8時の新幹線に乗り現地入りしたのは10時半頃で挨拶もそこそこに、現状をまずチェックしました。
作業環境は新車販売ディラーのショールームの中で抜群の環境です。車の横には自動販売機があり、ご自由に飲んでくださいと、そこの社長さんが100円玉を小皿に山のように積んでくれるし、BGMは流れているし、照明は水銀灯、今回のために用意した今まで見た事が無い使い安いエンジンクレーン、トイレもキレイで手洗いはお湯が出ます。床はタイル張りで所々赤いカーペットが敷かれていて寝板なんかいらないほどきれいでした。
肝心のHUMMERの状態はエンジンは下ろされていましたが、なんと!スタビライザーを外してエンジンを下から下ろしたそうです。確かにHUMMERのエンジンは1/3程室内に食い込んでいますし、エンジンとフロントウインドウ下側の隙間は殆ど無いのでまじめな整備士であれば補器類の取り外しを考えなければ、それも一つの方法と思います。また、HUMMERのラジエター類は一見取り外しを拒んでいますので恐らくどちらが得か考えて下から抜いたんだと思います。しかしそのためにアンダープロテクターからウインチまで取り外している内に恐らく途中で上からの方が良かったときがついたのではないかと思うほど沢山のパーツが外されていました。その外した部品は全てきちんとラップされ保管されていました。
ボンネットは赤い毛氈のような物で包まれていたし、ただの鉄パイプのアンダーガードまで、エアパッキンに包まれていたのにはやり過ぎと思いましたが、この会社の社長の方針で、預かり物は自分の物では無いから大切にしているそうです。本来他人がバラした物を組むのは余りやりたくない仕事ですが、おかげさまで沢山のHUMMERをバラしていますので、部品を見れば何だか解るし使っているビス類配線も頭に入っているのでこの辺は全く問題ありませんが、バラし方がチョット違うのが少してこずりました。
出向く前に写真でラジェターは付いたままでしたので、行く前に外してもらったのですが、外すのにバッテリートレイ、と運転席側のサイドパネルは付いたままでした。これが後々に響きました。エンジン積み込みはボディーリフトがしていないためミッションとの勘合に手を焼き、エンジンブロックを入れるときも少し何時もより時間が掛かってしまいました。
先方のメカニックも積極的に手伝ってくれたので大方の補器類も取り付き、今後の作業の見込みが出来、時計も9時近くなったので初日はこれにて終了しホテルで豪華ディナーをご馳走になり大浴場で体を清め、有料テレビを見る事も無く熟睡。
翌朝は9時半から始めましたが昨日のメカニックは子供さんのダンスの発表会で不在、博君と2人での作業、それと昨日もいらしたHPの読者の方が差し入れを持ってきてくださり一部作業に参加していただきました。この方はこの会社の近所に住んでおられ、中々研究熱心でよっぽどオーナーよりHUMMERに詳しいのには驚きました。
作業は、まず新品のバッテリーに交換、このバッテリーは大型で尚且つサイドターミナルとトップターターミナルが付いたタイプで、車体に乗せたところ、ステーが小さくて止まりません、またウインチの配線をしていないので一個だけでスタータを回しましたが結構いいバッテリーらしくクランキングに弱々しさはありませんでした。ステーは多少の加工が必要ですが、それは後日、ここの方にやってもらう事にして固定はしないままにしておきました。
プロペラシャフトの取り付け、室内配線、内装組みつけをし、ラジエーターユニットの取り付けをしようと思ったとき、固定したままのラジエーターサポートにゴムブッシュを入れることが出来ずじたばたしましたが結局手の入りずらいボルトを緩めてサポートを取り外してオーソドックスな方法で組み付けました。これが思ったより時間が掛かりラジエーターが終ったのはもう2時を過ぎたころで、ラジエーター回りの配管をし、油脂類を入れ、慎重にクーラントを入れエンジンスタートした所、多少燃料が回るまで長めのクランキングをしましたが掛かったとは好調で各部の点検をしたところ、エアコンの風向きダイヤルを回した所ウンともスンとも言わず尚且つかなりエンジンが暖まってもヒータが効かないので再度内装を剥がし配線とエアコンユニットを点検した所、風向き変更が出来ないのはサーボモーターのシャフトが緩んでいてレバーが上手く動いていなかった様でこのモーターは一個で2つの扉を動かしているのでそれぞれのタイミングを見ながら調整したところ完治、ヒーターは当初カットオフバルブの不調かと思いましたが室内のヒーター配管を緩めてブリードしたところコアにクーラントが回っておらず途中の詰まりが取れてその後熱湯がきちんと回り完治しました。
この他にはドアロックのアンプが記憶喪失になっていたり、ウインチ、アンダーガードの取り付け等は外した方に付けてもらうことにして終了しました。一つだけ気になるのは風量のMAXだけが効かないので今回持っていった回路図は98の物だったのでこの辺の確認は後日、改めて調査してこちらのメカニックにチェックしてもらうつもりです。
予定ではもう少し早く終るつもりでしたが、工具が揃っている事はもちろん必要ですが、いつも使っている物と違う事は結構イライラするもんです。何もスナップオンがどうのこうのではなく、何処に何があるか探し物をしている時間がバカにならないのです。持主はその辺が解っているので問題無いのでしょうが、客人には中々上手く探せません。うちのガレージに良く来るプロのメカニックもうちに工具があるのに、必ず自分の工具を持って来ます。あの意味が今回良くわかりました。軽い整備だけなら問題ないけど大掛かりな作業にはバカに出来ません。
松原さんのガレージには未だ十分ではありませんが、当方の持ち物に合わせてくれているし、ランドマップは私の工具揃えのお手本ですから、そんな事は今まで全く感じなかったので甘く見ていましたが今後このような機会があったら手持ち工具の準備を考えます。帰りはお土産を頂き新幹線でぐっすり睡眠を取りながら帰って来ました。

  2002年1月