2004年1月  HUMMER ESSAY 2004年2月          

2004.2.24.    石飛 毅氏

502HUMMER作業は地道ですが進んでいます。
サンドブラストをかけてはすぐに錆止めを塗ると言う繰り返しですが、スプレーの錆止めよりラッカー系の錆止めの方が良いと白石先生から指導されたのですが、少だけでは毎回スプレーガンを持ち出してそのつど塗料を作っていたのではガンの清掃とかが面倒なので、今週は天候が良いという事前の天気予報を見込んで一気に残りのサスアーム、フレーム、バンパーに錆止めを塗りました。来週天気がよければ外に出して組み上げます。

車のメンテナンスをしていると、液体ガスケット、接着剤等のケミカル品を使用します。当方が良く使うのは、シール材としてはロックタイトのウルトラブルー、ウルトラカッパー、ネジロック剤は同じくロックタイトの268(中強度)248(強強度)を使用しています。ロックタイトは仕事でも使用しております。先日、新しい製品の接着剤選定のために旧日本ロックタイトの方とお会いして色々興味深いお話を伺えました。ここで旧ロックタイトと書いたのは、ロックタイト社は昨年ヘンケルグループの傘下に入りヘンケルジャパン・ロックタイト事業部 http://www.loctite.co.jp/ となったためです。外資系の会社では会社売却による経営者の変更は良くある話しですが、ロックタイトのような優秀な会社は良い値段が付いて売れちゃうんですねきっと。
当方がロックタイトを使う理由は、やはり性能面での優秀さと品質が整っているからです。特にネジロック剤はその昔は単にベトベトしているだけの物を使っていましたが、1/8エンジンバギーでレースをしていた時に走行中ネジが外れてリタイヤしたり、不本意な成績でゴールして車体を見るとネジのゆるみが原因で完調でない事が多々ありました。もちろん当時も緩み止としてナイロンナットとかがありましたけど、数回取り外しをすると、甘くなって機能が確実ではありませんでした。その時に日本ロックタイトの方と仕事でお会いして、ネジロック剤一つでも色々な種類があって、特に嫌気性のネジロック剤は粘度が低いため締込みの時にはねじの締め込み抵抗が低くなって締め込みが楽な事があります。硬化は名前の通り締込みをした後に空気が遮断されてた時からから始まります。逆に空気が遮断されないといつまでもシャバシャバしていますけどボトルの中に空気を入れておかないと中で固まってしまいます。塗布方法はボルトの先端に少し付けるだけで全体に塗る必要はありません。この低粘度が低い事が逆に欠点でもあって、使用中ボトルを倒すとドバドバ何時の間にか大量にこぼれてしまう事です。だらしの無い当方はいつも半分以上は本来の用途に使わないでこぼしていると思います。そんな当方の悩みを解決する商品を今回、紹介しても頂きました。
新製品は形状がステック糊と同じで、内容物もスティック糊と同じぐらいの粘度です。これであれば転倒してもこぼれないし、必要な量だけきちんと塗る事が可能です。もう一つのメリットは上向きの作業にも使用出来ます。持ち運びの時もこぼれる心配が無いので安心して工具箱に放り込めます。現在、当方の手元には248(中強度《赤》)と268(高強度《青》)がありますが、この他にテーパーネジの通常シールテープの変わりに使える561、高温度のシールや排気管のスタッドとかに使う銀ベースと銅ベースのシール剤があります。錆による固着防止剤にもこんな形の物があったらすぐに欲しいです。この他に今回入手した物は鉄製の鋳物やパイプを補修するためのエポキシパテ(接着剤)です。ロックタイトの「メタルマジックスチール」はその名前の通りスチールを含有しているので、硬化時の強度が他の物に比較して堅いようです。更に特徴として水中や湿気の多い所でも10分で硬化しますので便利です。硬化後の硬度は緩くなったネジ穴の補修の為に再度タップ加工する事が可能な程です。使用方法は接着部の温度を66℃以下にして、使う分をカッターで切って色が均一になるまで3分以内に手でこねて接着する部分に塗布し、ぬれたウエスで押し広げます。この後10分で硬化します。硬化後の耐熱温度は-29〜121℃ですからエンジンにも使えます。
もう一つ4850瞬間接着剤もゲットしました。この瞬間接着剤の特徴は硬化後に柔軟性が有るためゴム製品に使用できます。当方は瞬間接着時はガスケットを付ける時に脱落防止のために仮止する時使っています。ウルトラブルーは以前販売されていませんでしたが現在は国内にでもヘンケルジャパンからパーマテックス名ではなくてロックタイトブランドで発売されています。使用方法は耐水性、耐油性が高いので通常の液体パッキンとして冷却水周り、デフカバーのシール、インテークマニホールドのシールに使っています。最初はガスケットの入手が困難な時に使おうと思っていましたが、接触面が多少荒れている時にも高いシール性を持っています。使う場所によっては寸法的にガスケットスペーサーに成っている時にも柔軟性のあるウルトラブルーを薄く塗っています。シール性は硬いガスケットだけより信頼性が期待できます。ちなみに分解時の剥離製もペロペロ剥がれて良好です。匂いも無少なく、鉄、アルミの母材を傷めないし、揮発物質も少ないのでセンサー類にいたずらをしません。もうひとつの機能としてウルトラブルーはシリコンラバーを含む全ての部材に接着剤としても使用できます。ウルトラブルーの耐熱は260℃ですから排気管以外の殆どの部分に使えますが、スペックシート上ではガソリンなどの燃料の接する部分では膨張するので使用を避けた方が良いようです。使用方法は接着面をキレイにして連続ビード状にし、5分以内に張り合わせスライドしない様に加圧しておくと一時間以内にタックフリー状態に硬化します。
更にもう一つ今回入手したシール剤(510)はガソリンにも使えるシール剤ですが、ウルトラブルーとは異なり嫌気性のシール剤で接合面の面精度が0.25mm以下の時に使用します。もう一つの特性は即シール性です。今回は製品その物の他にスペックシートも入手していますので、これからは使用目的に合った正しい知識を持って使用したいと思います。欲しい方で近所で手に入らない場合は購入先の紹介は出来ます。価格は流通によって異なるので明記しませんが、当方の感触としては、シール剤はたまに使う時に硬化している事があるので量的にはこのチューブでOKですが価格をもう少し落として欲しいです。(CCVで1000円で売られているとロックタイトの方に伝えたところ安くて驚いていました、通常は1500円です。)ねじロックは今回のリップは嫌気性ですし、使用量は少ない上に開封後の棚寿命が長そうなのでステックタイプは価格的にはフェアだと思います。内容量も我々ノンプロには多いぐらいですから小さくして価格を下げるのもロックタイトユーザーを増やす戦略になると思いますので、今後のヘンケルジャパンの企業努力に期待したいです。

田辺さんから連絡があってオーシャンブルーのHUMMERを銀座で見かけたそうです。乗っていたのは20代で男前の青年でオーラが出ていたそうです。HUMMERの話しをした後「また会えるといいね」と気軽に挨拶し別れた後ヨーク考えたら、大河ドラマで主役だった人だったようなきがすると言うメールがきました。田辺さんの「森の石松」見たいな様子を思い浮かべると結構笑えます。HUMMERにばっかり気が行ってて恐らくこの方も少しぐらい「俺知らないの?」と思ったかもしれません。たぶん当方もきっと田辺さんと同じかそれ以上の事をしちゃったと思います。でもああいう方々は俺ら大衆が居るから成り立つものですよね。

女房の怪我もほぼ治り元気を取り戻し、当方にあれやれこれやれとうるさいです。ガレージ生活も今週から復帰です。しかし4日間のお泊りに払った費用は100万円を超えていました。自由診療ってすごい値段ですね。一応それなりに用意していた現金では足らないので一旦引き返し、子供の来年度の授業料を繰り回して支払いましたので暫くは貧困生活に突入です。以前笹本さんがアメリカでバイクで転んだ時に病院へ70万円位払ったと聞いて「アメリカは高いなぁ」とみんなで話してましたが、日本も負けず劣らず高いです。皆さん注意しましょう。


2004.2.7.    石飛 毅氏

沢野さんのHUMMERが典型的なトラブルだったので紹介します。
症状はエンジンの始動が悪くなりエンジンチェックランプが時々点灯していたので、グロープラグを8本交換しました。始動性は若干良くなったのですが未だランプが点灯していました。この時点で当方に連絡があり当方のジャッジはグローコントロールリレーでした。しかし、リレーが壊れていると単純にグローランプに電気がいかなのでエンジンが始動しないのではないかと思ったらしく、当方もそれではと色々調べ始めましたがたどり着くのはグローリレー。
HUMMERのグローリレーは太いターミナル2個とソケットが付いています。内部の構造は見たことが無いのではっきり解りませんが単純なON/OFFではないような感じです。マニュアルを色々読みましたがなかなか他の原因はわからないので、なかなか沢野さんにアドバイスが出来ませんでした。数日たって沢野さんから「エンジンが掛からなくなった」という連絡が入りリレーを送ったところ感知したようです。
友野さんのHUMMERはミーティングのときエンジンのかかりが悪かったのすが、プライマリーポンプを直結したところすぐにエンジンが掛かるようになりました。プライマリーポンプに電気が流れていないようでした。原因はいろいろ考えることができます。オイルプレッシャーゲージが動いていないのでセンサーが不良でプライマリーポンプの電源が入らないのかも・・・というのが今のところ一番疑っているポイントです。

2004.2.4.    石飛 毅氏

本日いきなり当方の受信トレーにあなたのPCから発信されたメールはウイルスを含んでいるというメールがおくられてきました。
その時間は当方のPCは動いていないので恐らく以下のメールアドレス宛に送っているので、当方のメールアドレスがアドレス帳に入っている方のパソコンが感染して当方のアドレスで送られているようです。したがってファイヤーウォールで引っかかって、当方のアドレス(クラブアドレス)に「受信できません」というメッセージが送られてきます。ご自身のアドレス帳を調べて以下のメールアドレスに心当たりのある方は、ぜひウイルスの駆除をお願いします。( claudia@・・・・・・ leo@・・・・・ james@・・・・・ serg@・・・・・・ michael@・・・・・・ )
本日、田中貴金属の方とお会いしました。
別に金塊を買うわけではありせんのでご安心ください。仕事で分析計に使う触媒の打ち合わせで仕事の話の後にDIESELエンジンのDPFについてお聞きしました。田中貴金属は投資目的の貴金属の売買はもちろんですが、メッキ液などの工業用の貴金属を材料としたものを販売しています。その中でDIESEL用のDPFの中身も作られています。従来ガソリン用の触媒の中身はセラミックの粒々に白金や白金バラジュウムをコートしたものを入れて使っていました。その後排圧の損失からハニカム構造のセラミックに貴金属をコートしたものを使い、現在はフエライト系ステンレスを基材として触媒を作っています。
セラミックの弱点は水分を含んだ場合は温度ムラができて破損する事、基材が破損する事だそうです。長所は耐熱温度が高いことです。確かに古い車の触媒ははずして振るとガラガラ音がして中から蜂の巣のような欠片が出てきます。フエライト系ステンレスの触媒は850℃以下であればOKですがそれ以上は駄目みたいです。コーティングする貴金属は600℃以下のときは白金の効率がよく、それ以上の場合は白金バラジュウムが良好だそうです。触媒基準はその密度で表わしており単位はcpsです。寿命は表面に硫黄分などが表面に付くと効率が下がります。以前は軽油中の硫黄分が多かったので、DIESELに触媒が駄目だといわれた根源だそうです。
フェライト系の触媒のメリットは再生が出来ることだそうです。再生方法は以外でした。当方としては高温で焼くのかと思ったのですが、実は純粋で煮ると表面は新品同様になるそうです。水道水で洗うと水道水中の塩素やマグネシュウム、カルシュウムが表面についてまったく再生にはならないそうです。フェライト系の触媒の形状はダンボールを丸めた様な形で実際に作るときは薄い板と波型の板をくるくる巻いて作るそうです。したがって最近のこの手の触媒はきちんと働いていると排気抵抗はそれほど問題にならないそうです。実際に装着するときは、排気温度と出てくる量と設置場所が問題になります。さらに負荷によっても変わるので、最近はエンジン間近にバラジュウム、離れたところに白金の触媒を付けると高負荷時の熱い排気のときはバラジュウムで処理して低温度のときには白金で処理するという触媒が2個付いている物があるそうです。このメリットはスペースの無い乗用車に向いているそうです。
田中貴金属の方の話では今回の規制でずいぶんDPFが売れたと言ってました。データー取りも沢山やったみたいです。裏の話も少し聞けましたが、差しさわりがあるので、ここでは避けます。結果としては、俺にでも専用DPFを作ることが出来る確信は持てました。もう少し早くお会いしてたら、今頃大もうけだったのが残念です。昨年4月より首都圏は低硫黄の軽油が販売されていますが、それ以前から使っているHUMMERの場合は一体触媒はどうなっているのかお聞きしたところ、硫黄酸化物の付着は十分考えられて、それは走行を重ねても取れないそうです。また大粒のPMの詰まりはありえるそうです。恐らく年式から判断してフェライト系ステンレス基材だと予想できるのですが、まれに外側に断熱材が入っていることがあるので単純に洗浄をすると問題が出る可能性があるそうです。そこで今度当方の触媒を取り外して基材がセラミックではなく、断熱材が入っていない事を確認した後、純水で煮沸してみようと思います。旨くいけばフンズマリが取れて排気も綺麗になって一石二鳥です。今日はいい話を沢山聞けました。
 

2004.2.3.    石飛 毅氏

9年目に入ったパソコンのHDが不安定になり起動不良を起こしてしまいました。
9年前に買ったゲートウエイは今考えると丈夫だったと思います。現在全く動かなくなる前に他のPCにコンバートしています。今までのPCはもう既に日本から撤退しているのでサポートはありませんけど、9年と言うとPCでは使いすぎらしいです。メールとインターネット、ワード、エクセル、写真を見る程度であれば充分で、HUMMERを購入する時にアメリカの情報を取るのには大活躍しました。
昨年末にHUMMERを止めている駐車場で接触事故(ドッカーンという様な事故ではありません)を起こしてしまい、現在保険屋さんと交渉中です。傷事態はモールの上からフェンダーに親指程の凹みを付けたのと、バンパーのコーナに3cmの擦り傷です。普通でしたら保険屋さんも簡単なんでしょうが、相手は40年前のシボレーインパラだったためにおいそれと支払いをしてくれません。先日その保険屋さんから電話があって今回の接触はおかしいと言い出して来ました。どうやらHUMMERの傷と先方の凹んだ位置が合わないと言うのです。当方としては、インパラの方は近所の方ですし、日頃から大切にしているのも知っているのでキチンと納得のいく支払いをしてもらいたいのですが、事故そのものがおかしいと言われてしまっては、下手をすると保険が落ちないと言う事も考えられます。詳しく保険屋さんに聞くと、当方の駐車場に来て両車の寸法を計ったところ4Cm位の差があってこれは認める事が出来ないというのです。
困った時の保険なのにこれでは本当に困るので会社を休んで保険屋さんと待ち合わせて現場検証を行いました。保険屋さんは相手傷の位置をメジャーで測りメモリを当方と一緒に確認し、その後保険屋さんはこれより当方の寸法は4cm低いと言いながらHUMMERに向かい測定を始めました。しかし保険屋さんは急に無口になりだし、何度も計りながら首を傾げています。少々焦りながら「おかしい!」当方がメモリを見るとピッタリ同じ。「おかしく無いじゃん。ピッタリですよ。」保険屋さんは小走りに相手の車の所に戻り再計測をしましたが同じでした。保険屋さんは平謝りして帰って行きました。彼が以前来た時は恐らくちゃんと計って行ったのですが、原因は、当方のHUMMERはCTISが時々漏れるので、保険屋が計りに来た時は空気が抜けていて車体が下がっていたのだと思われます。恐らく保険屋としては最近は保険金詐欺に近い事が多いので、色々物証を持ってこちらのインチキを見破っているんだぞと言い、当方をたしなめるつもりだったのでしょう。一件落着!
週末は 502 HUMMER ハブリダクションを組み立てました。ハブリダクションは簡単に言うとデカイタイヤを回すためにタイヤの付け根で減速する構造です。エンジンの回転はトルクコンバーター、ミッション、トランスファー、プロペラシャフト、デフ、ハーフシャフト、小さいギア、大きいギア、タイヤと伝わります。HUMMERのミッション、デフ等は市販品を使用しているため、大きなタイヤを回すのには減速が足りません。元々それに見合う減速装置は1次減速では歯車の歯数の差が大きくて強度を保つにはドデカイデフになってしまうのです。したがってハブでも約2:1の減速を行っています。
作業は、まずケースから古いオイルシールを外して、蓋の部分をスクレーパーと、オイルストーンで磨きます。次にケースを高圧洗浄器を使ってサンドブラストの砂とオイル分を洗い流します。エアで吹いた後ストーブの側で乾燥させて置き錆びないように防錆剤を吹きかけておきます。組み込みは先ず小さい方のギアから行います。このギアは両端にテーパーベアリングで支持されており片側のアウターレースはケースのザグリに圧入されています。反対側はアウターレースと同径(インローになっている)の穴が開いてます。このアウターレースはフランジで押されてベアリングはスラスト方向のガタのが無くなります。ただし、この押す量が多すぎるとテーパーベアリングがロックして回らなくなり、逆に締め込みが足らないと遊びが多すぎて振動の原因やベアリングの寿命が短くなります。そのためアウターレースを押し込む力はフランジを止める4本のボルトのトルクで管理しています。更に4本のボルトのトルクが適正でも斜めに押す場合があるので、組み付後ダイヤルゲージを小さい歯車の端面に当てて、歯車を回転させてキチント組み付けてあるか確認します。
尚、このフランジにはハーフシャフトのオイルシールも付いていますが、この位置は5mm位位置を変えることが出来るので、一応一番合せ易いところにセットしました。502 HUMMER はさほど今まで走行距離は少なかったのですが、シールは賞味期限が終わっているほどすりへっていましたので新しい物と交換しました。このオイルシールは以前は安物だったのですが、今回の物は高価なので、観察すると、シールの形状自体は同じですがシャフトが入る部分のリップの形状が異なっていました。古いほうのシールは小ぶりのリップが4枚付いていましたが新しい方はしっかりした物が1枚になっています。内圧が上がるわけではないので接触部分が小さく磨耗してもシール性能が落ちないような気がします。また装着時に傷を付けないための保護用リングも付いています。
次にハブ部分の組み付けを行います。サンドブラストをかけて洗浄したハブのシャフト側を上向きにして、ベアリングのインナーレースを押さえるカラーをまず入れます。次にケースの中にギヤを差し込んでからケースを持ち上げてハブのシャフトをギアのスプラインに差し込んでギアを串刺しにします。ハブのシャフトの段とギアの側面がキチント合うのを確認して別のカラーをシャフトに入れます。テーパーベアリングを入れて回り止めの付いたインナーレースを押すワッシャーをいれてロックナットで固定します。この小さなロックナットの役割は大きくて、あの大きなタイヤの抜け止めと同時にハブのテーパーベアリングの与圧を決める物です。締め込みはいい加減に出来ないのでこれも締め込みトルクが指定されています。ここで、困った事にこのナットにあうソケットが無くてトルクレンチを使って締める事が出来ません。またトルクも80N以上ですから締めこむのに単体ではハブを固定できなので、ハブリダクションを車体に付けてから締めこむ事にしました。工具はそれまでに探す事にしました。開口部にホコリよけのマスキングをして、ハブリダクションの組み付けは完了としました。内部の消耗はオイルが乳化していましたが、マッドドラッグ以降走行が少なかったので、各部に大きな偏磨耗も傷も無く良好だと思います。交換部品はオイルシール2種類8個でした。

 2004年1月