2004年4月  HUMMER ESSAY 2004年5月      

2004.5.31.   石飛 毅氏

日曜日は柏組みの襲撃でした。
天気も良くて、昨年夏が終わった頃に工藤さんが寄付してくれたスポットクーラーが登場しました。昨年は冷夏?で残暑も厳しくなかったので2日しか使っていませんでしたが、今年は大活躍しそうです。本当に暑いので冷蔵庫の中がドンドン入れ替わるので、「カキ氷」を作る機械を買おうと思います。
ガレージに来る方は暑さと飲みすぎを覚悟して来てください。最近は友野さんもカレンちゃんが同行なので、中々自分のHUMMERに手を掛けることができないので消化不良気味です。お気の毒ですが「パパと行くのは嫌っ」と言われるまでは仕方が無いですね。友野号の作業は、途中までやってあるACのコンバージョンを稼動できる状態にする作業を再開しました。思い起こせばアメリカに93年式に最新のACにコンバージョンしている奴が居ると言う友野さんの言葉を信じて開始した作業でしたが、部品を調達して作業を開始した後にアメリカのHPを見た地ころそれは利きの悪いACを室内センターに内装を自作してドーンと置いている物でした。配線を確認して居ると何か変?93年のヒューズとリレーボックスが違うしメインヒューズの数も違います。色々悩んだ結果オリジナルのリレーボックスの開いている部分に以前リレーの追加とヒューズの追加をやってありました。
配線を再度すべて確認してスイッチを入れるとブロアーも動くし、風向きのコントロールもキチンと動作するのも確認していよいよガスを入れることにしました。ゲージマニホールドを付けて真空ポンプで配管の中を真空にします。5分ほど引いて暫く置いて配管内の真空が保たれている事を確認します。これで配管からの漏れが無い事が確認できます。この後、ゲージにオイル注入のためのタンクを付けようとしましたが、このタンクはアメリカ製なので、以前スナップオンから変換アダプターをゲットしてあったのですけど、実は失くしてしまったらしく一生懸命探したけど見当たらず、結局ランドマップに借りました。友野さんのエアコンはコンデンサー以外は新品で、コンデンサーも内部洗浄しているので配管内は潤滑用のオイルは全く入っていません。(エアコンの配管の中にはコンプレッサー保護のために専用のオイルが入っています。各機器を交換したときにはこのオイルを交換した部位に応じて規定のオイルを入れます。今までは配管とかコンプレッサーに直接入れていたのですが、約250ccと量が多いのでゲージから入れました。(コンプレッサーには新品のものは規定量入って出荷されています)
この後また真空引きをします。これは内部の水分除去が目的です。水分が入っているとそれが凍結してエキスパンションバルブの小さな穴を塞ぐ事があるからです。今度は、コンプレッサーを回してガス状態にして注入しました。通常は高圧側から液状態で注入するそうですが、オーバーチャージが怖いので、時間が掛かるのですが気体にして低圧側から入れました。ゲージマニホールドはその名の通りコンプレッサーの入り口と出口の圧力を測り、この穴からガスを注入します。
コンプレッサーが調子良いと低圧側と高圧側の圧力の差がキチンと取れます。低圧と高圧の差が沢山あると言う事はノズルから冷媒が勢いよく気化すると言う事ですから、よく冷えると言う事になります。ポンプがヘタると、高圧が上がりません。そのためにガスを沢山入れても1次側の圧ばかり上がって結局は冷えないのです。従って優等生な圧力はその時の気温によって異なりますが、今回は低圧0.15Mpa高圧1.5Mpaにしました。ガスの注入はエアコンをMAXにしてガスを缶の中で気化させます。ガスは常温で気化しますが、缶の中でガンガン気化するとガスの缶は温度が下がって気化しませんので、注入圧力が足らなくなります。そこで注入を一旦やめて缶の温度が上がるのを待ちます。これを繰り返して希望の圧力までガスを入れます。今回入れたガスは3缶強です。コンプレッサーが新品なので多少へたるともう少し追加が必要でしょう。
本日も晴天で良い天気だったので友野さんに電話して、エアコンの調子を聞いた所、ばっちり「ひえひえ」だったそうですから大丈夫なようです。更にリアエアコンのスイッチがくれば、ペンギンが飼える程になるでしょう。気温が30度を超えると利きは悪くなるのですが、リアエアコンがあると暑さをしのげます・・・
そこで当方のHUMMERも測ってみると低圧0.3Mpa高圧1.0Mpaこれはコンプレッサーがそろそろお亡くなりに成りつつある状態と言う事になります。ACのスイッチを入れるとカリカリ音もしています。悲しい・・・浅井さんのHUMMERも測ってみました。ここでハプニングは低圧側のバルブが緩んでて収まりが悪くて少しガスが飛び出しました。その後高圧側が1.5Mpaに成るまで注入した所、低圧側が0.17Mpaでした。まだまだ大丈夫です。ガスを幾ら入れても冷えない方のHUMMERはコンプレッサーの交換が必要ですね。コンプレッサーはマニュアルを見ると当然OHは可能なのですが、新品でも国産の物より安いと言うより、リンク品の国産の物と新品は同じぐらいの価格です。(もちろんクラッチ付です)当方もOHに挑戦したいのですけど、特殊工具がいくつか必要なので設備投資と確実性という点から恐らく当方も新品に交換と言う道に走りそうです。でも、ガレージで外されてごろごろしているコンプレサーを見るとムズムズして放って置けないというのも事実です。ガスチャージの方法についいてはSnap-on JAPANが毎月発行している「Best Coice」の5月号と6月号に詳しく書いてありますので、とても参考になりました。特に5月号は針の振れ具合によるコンディション診断は当方のような素人には大変助かります。 
浅井さんのHUMMERはハイフロータービンへの交換とブースト計の取り付けをしました。タイヤの外径が大きいのと02年のHUMMERは減速比がハイギヤードなので、発進加速を捨てて高速走行時の静粛性と経済性の向上に振ってあるので、この辺の補足のために変更をしました。DリングのブッシュガードはさすがにHUMMERと思わせる精度なので、時間切れで今回は見送り次回と言う事にしました。
博君がお小遣い稼ぎにMOMO用のショートボスを作成しました。これはHUMMER用としてアメリカでも販売されているMOMOのボスに追加工をしてこのアダプターを取り付けてハンドルからの距離をほぼオリジナルの位置にする物です。材質は鉄製で一応10個分だけ作成しました。MOMOのボスはこの部分にゴムのカバーがしているので表面処理は何もしておりません気になる人は簡単にペンキでも塗れば良いと思います。ところが試作でアルミで作った物を友野さんに画像で送った所、友野さんはそれが良いと言うのでそのまま切削面のまま渡した所、トランクからなにやら取り出し磨くと驚く程のビカビカのビレットになってしまいました。何か悪い物でもハイッチルのではないかと思うほど鏡面になりました。旋盤でサーット引いた状態だった時はスリガラス状態だったのですが、ビカビカです。(友野さん画像よろしく)所が今付いているハンドルはMOMOの取り付けピッチと合わないためボス交換は今回見送りでした。現在このアダプターはあるのですが肝心のベースのボスが未入荷なので、予約されている方はもう少しお待ちください。
前回紹介した工具セットのmm→インチへの変更は通常行っていません。これは当方とディラーの力関係で行ってくれていますので、他のディラーに無理を言わないようにしてください。元々Snap-onは店頭販売を行わないで、ディラーがユーザーの元に訪問してお客さんのニーズにあった物を供給して、また昔の職人サン達は便利工具を沢山自作していてそれをバンセールのディラーが見て製品化したりしているものが沢山あるそうです。ですから、ディラーは個人営業なので対応は補償等の基本部分以外はその方の裁量によります。値引きを全くしない物もあれば、黙ってても引いてくれる物もあるし、特に当方に回っているディラーは殆ど当方の持っている工具の内容を解っているし、作業の方法のノウハウを教えてくれる事もあります。ですから、とても買ってやる売ってやると言う気持ちにはならない訳です。ガレージの場所はこの方のテリトリー外なので会社にしか来てもらえないのが残念です。先日、勤務先の製造部の取締役がガレージに来てSnap-Onをみせて、航空機関係の会社では常識で、当方の所属している開発では徐々にこのメーカーの物と交換していると言った所、製造部もそうすると言ってましたので、そのうち会社に赤い箱が置かれるのも時間の問題かもと心のそこでほくそ笑んでいます。
Yahooの掲示板 自動車>メンテナンス>外車なんでも相談 と言うトピ(もう4年間もやっています)を作っている方に手土産を持って行って来ました。この方を知ったのはこの掲示板で知識の豊富さに驚いてそのノウハウをやたら隠さないで誰にでも教えてしまう方です。以前ZZ4の積み替えの時に誰にも相談できないので、所在を探し当てて恐る恐るお伺いした所、物凄く丁寧に色々教えてくれて助かった事があります。今回もまた相談に行ったのですが、一度お伺いした後はメールでしかお礼をしていないと言う無礼にも全く気にされないで歓迎してくれました。また、色々指導を頂いたのですが、HUMMERも知り合いの伝で時々来るそうです。こんな症状で色々聞いて、それはFDSかポウチカルセンサーと当方が言うとニヤと笑って「その通り」ただ原因はコネクター放水パッキンが欠落しているための接触不良で、コネクターをその辺の車から外して終わりだったそうです。
ただ、「その修理は●×*&%#と言う所で散々修理して数十万払ったんだけど直らなかったんだよその店知ってる?」と言うので「一応・・・存在は・・・」。「酷いねあそこ」と言ってました。「マニュアルは見せないし、高くてもいいからキチンと直せよなぁ」とも言ってました。マニュアル無しで直す事も凄いけど、工場も只者ではない雰囲気を漂わせています。このような人は大変当方達には有益な方なので「今度マニュアルとパーツリストを持ってきます」と媚を売っておきました。更にタマタマこの方が欲しがっている部品を当方が持っていたので、それも供出する事にしました。
日本はノウハウとか知識が中々評価が低いのですけど、当方のあたりまえの態度にこちらの気持ちは十分伝わったみたいです。普段当方と接触してる方々には考えられないでしょうけど久々に直立不動でした。年齢は当方より5歳ぐらい下ですけどオーラが出ているんですよこの人。どうも「変わり者」「頑固者」「札付き」「編集長」とか言われている人とは上手く行くのが子供の頃からの特技なようですでが、要するに相手に対してその人の良い所とか考えている事をどれだけ瞬時に吸収できるか、自分が得る事ができた事に対してどのように感謝の気持ちを相手に伝える事が出来るかだと思います。
この方の凄い所はYahooの掲示板で確認してください。この手の掲示板に付き物の「荒らし」や「誹謗中傷」の投稿はありません。また素性もプロフィールで誰だか解るように表記しています。IDは「Poki11」です。


 

2004.5.30.   石飛 毅氏

95 HUMMERのエンジン交換たった今終了しました。
長い道のりでしたが、始動も一発で、エンジンも非常に静かで絶好調です。今までの不調が嘘のようです。エンジンルームも綺麗になって気分が良いです。一応アイドリングで放置して水漏れオイル漏れをチャックしたところ、フィルターのベースから若干にじんでいる程度でした。これは次回のオイル交換のときにでもOリングの交換をやれば良いでしょう。壊れたエンジンの方はオーナーが分解して原因を探すそうです。残りはエアコンのホースが来るのを待って、取り付ければ終わりです。この他にはハブリダクション、デフ、トランスファーのオイル交換、イモグリスっぽいグリスがさしてあるので、これも水中ブルトーザー用のモリブデングリスに入れ替えます。今日は暑かったので、銭湯で体重を計ったら4kgも減っていましたのでジムに行くより良いです。
今日は、日中下田ケンちゃんがHUMMVEEに乗って美味しいラスクと共にガレージにやってきました。このラスクは玉村の名物らしく凄く美味しいです。大量なので、今ガレージに来るとトランスファーの交換は無事終了したみたいです。友達と3時間で完了したようです。HUMVEEはミッションもトランスファーも短いので燃料タンクを外さないでも交換が出来るようです。屋根もホロやさんで作って直射日光を防いでいます。色々まだ欠品があるので、絶好調になるにはもう少し時間が必要です。帰り際、後姿を見送りましたが、カッコイイです。最近工具も充実しているみたいで、奴も工具オタクになりつつあります。
あと6時間後には柏組みが攻めてきますので、もう寝ます。


 

2004.5.25.   石飛 毅氏

日曜日の朝、牧野サンから連絡が有り、ミーティングに毎回同行しているワンちゃんの「ジン」(少し体が小さい方)が突然なくなたそうです。
暫く前から調子が悪かったらしいのですが未だ3歳位の短命でした。ミーティングで愛想を振り舞いていましたし、当方の家でも犬を飼うきっかけだったのでとても残念です。火葬して工藤さんにお願いしてなにかモニュメントを作るそうです。犬は寿命が人間より短いので何時かは寿命が来るのは解っているのですが、今回のような急に亡くなるのは辛いです。
今日は火曜日なのでスナップオンの日です。
以前、少し紹介したのですが入荷したら見せてもらうように頼んであった500セット限定ツールセット「エクスプローラー」が入荷されました。工藤さんから「良さそうだったら教えてくれ」と言われていたのでヨーク見せてもらいました。カバンは固めのヌメ革で、取っ手とショルダーベルトが付いています。セットの内容はプライヤー、ニッパー、ニードルノーズプライヤー、3/8"セミディープソケットセット、フランクドライブのモンキー、3/8"ラチェット、ラチェットスピナー、ウォブルエクステンション3"、ウォブルエクステンション6"、ラチェッティングスクリュードライバー、ボックスレンチ8-10mm、ボックスレンチ10-12mm、ボックスレンチ12-14mm、ボックスレンチ14-17mm、コンビネーションレンチ8mm、コンビネーションレンチ10mm、コンビネーションレンチ12mm、コンビネーションレンチ14mm、コンビネーションレンチ17mm、フラッシュライトですが、当方のところに来ているディラーは気が利いているので、レンチやソケットをmmからインチに変更して尚且つコンビネーションはHUMMERのCTISのバルブ用に本来は同等のスパナよりワンサイズ上げて3/4"で組みなおしてくれました。mm→inの変更プラス3/4へのコンバートで1万円ぐらいのアップですが価格は同じにしてくれました。ありがたい話です。LEDライトもとても明るい物で使い物になるセットです。これだけの工具を入れるとかなり重くなるのと、工具がガチャガチャするのですが、個々の部品は固定されているのでその心配はありません。当方のディラーは未だ後2セットフリー分があるそうですし、インチへのコンバートはしてくれるそうです。欲しい方はお早めに。
1月前に注文していた電動インパクトドライバーが来ました(現在の当方には来ちゃいましたと言う方が良いです)。現在使用している充電ドリルと同じバッテリーで動くのと、タイヤを止めるナットのトルクをカバー出来ます。今回はキャンペーンで価格が安いのと、バッテリーのスペアが追加されているので、時々ドリルの方が充電切れになってもバッテリーが共通なので便利に使えそうです。音も静かなので、夜間使用にも良いかも。
スナップオンのツールはメッキがしてある物とほぼ同じ物で黒い物があります。これはインダストリアルシリーズと言われているものですが、航空機ではこちらの方を使っているそうです。それはメッキの物は万が一メッキがはがれた時は、その破片は膜状でジェットエンジンのノヅルに詰まる可能性があるからだそうです。ただ、この手の工具は手入れでパーツクリーナーで綺麗にしていると錆びるそうです。黒い方がカッコイイと思ったのですが、当方だと錆びさせる恐れがあるので、今後もメッキ物で行きます。


 

2004.5.24.   石飛 毅氏

東京方面の週末は、あいにくのお天気でした。先週も日曜日が雨で、エンジン積み替えを屋外で行っているために仮設の屋根(聞こえはいいけどブルーシートの屋根です。)これのお陰で一応雨に当たらないで作業は出来ます。
エンジンは今日一番で降ろしました。最近は純正のエンジンハンガーとブームの長いエンジンクレーンを手に入れてからエンジンの抜き取時に、あちらこちらぶつけないで綺麗に抜けます。ドナーのエンジンをエンジンスタンドに載せて、降ろしたエンジンをエンジンが送られてきた時に使われてたパレットにキャスターを使うと丁度良いエンジンスタンドになるので、そいつにのせて2台を並べて作業しました。右から左へなので間違いもないし違いが解ります。
下ろしたエンジンから使う物は、噴射ノヅル、噴射ポンプ、ロッカーアームカバーです。今回は一応タイミングチェーンとスプロケット、ハーモニックバランサーは流用しました。既にヘッドガスケット交換のときにインテークマニホールドなど継続使用するのには忍びない物は程度の良い中古品と交換してあります。エンジンを下ろす事よりも色々前準備が大変です。例えば、ヘッドガスケット交換の時は、運転席側のエグゾーストパイプとYパイプ接続フランジのボルトが固着していたために助手席側のエグゾーストパイプを外して若干の遊びを作ってヘッドをそーっと抜きましたが、今回はそうも行かないのでこのボルトを切断しました。と簡単に一行で終わってしまうのですが、これが3本のうち2本は工具が届きますが、1本だけは手作業で切断しました。実際はヒロシが格闘していたのですが2時間以上モガイテいました。この部分のボルトはHUMMERに限らず、固着している事が多いので、クラッチ交換の時に折ってしまう事もあります。
HUMMERの場合はメスネジがマニホールドに立て込みではないので、切断さえすれば、エグゾーストマニホールドやパイプに損傷をが無いので助かります。スタッッドのタイプや、ボルトをマニホールドにねじ込むタイプは修正が面倒です。ガスケット類はインテークマニホールド、水周りの紙系ガスケットは再利用は出来ませんでした。エグゾーストガスケットは素材がメタル系なので上手くはがれて再利用が出きました。積み込み前にエンジンルーム内の洗浄と不具合の点検をして、新品に交換するエバポレーターからコンプレッサー、コンデンサーまでのACホースを取り外した所、94..5年式で一番不具合の出るホースが交換してありました。どうして解ったかというと、そこだけ異常に新しいからです。それと、レシーバータンクの所のAC配管はユルユルでしたから、ACも稼動していなかったか
も?ヒーターも以前報告したように、錆びて固着していましたので空調関係は全滅だったようです。
土曜日に友野さんのところにこのHUMMERの部品の一部が届いていると連絡があったので、ガレージに直送してもらいました。中を見るとなんとラジエーターロアーパイプも入っていました。このスチールパイプは今まで見たHUMMERは全て腐食してて出来るだけ補修してどうにか持たせています。今回も酷い惨状だったので、補修が必要と思っていたので新品が着たので楽チンでした。このほかのホースも新品が来ていたのですが、サージタンクとアンダーパイプの間のホースが無いのでこれは再利用だったのだけど、そもそもロアーパイプの腐食原因はこのホースなのでホース内をボロでふきとり、洗浄した所ホースバンドが食い込みすぎて内部まで傷が付いていました。このホースは多少長さに余裕があるので傷の付いている部分までカットして再使用する事にしました。この部分は一番漏れが酷く殆どが強固にホースバンドを締めてコブシメ状態になってホースが開いている事が多いので、ホースバンド2本締めを最初から行って様子を見ることにします。それとロアーパイプは変更になってて、1/2ぐらいのテーパーネジが追加になっています。何か新しいタイプにはこの部分が使われるのかもしれないので、次回、浅井さんのHUMMERで確認します。今回はステンレスのプラグを使って蓋をしました。
積み込みは補機類とメインプーリー、インテークマニホールド等を外した状態(この状態をロングエンジンと言うそうです。ちなみにショートエンジンと言うのはヘッドが無い状態のエンジンを指します)に噴射ポンプと配管ノズル、助手席側のエグゾーストマニホールドを付けた状態で乗せると扱いが良いです。ターボの場合は運転席側のエグゾーストマニホールドパイプの形が良いので邪魔にならないので付けて乗せます。エンジンを載せてATと結合してマウントを入れ、ここからエンジン周りと、下回りに分かれて作業をします。今回は2番目にエンジンルームが汚いので汚れを取ったり錆を取ったりして、酷い物は塗装をしましたが、乾燥時間が十分に取れない時はまた汚い手で触って汚れるので塗装をする場合は濃い色がいいです。今回は本日までに塗装した物はまた次回まで乾燥時間が取れるので塗膜が丈夫になるでしょう。ちなみに昨日のフレームも修正しておきました。
エンジンとATが付いた後に、ATのオイルパンを剥がしました。案の定ATFはイチゴミルク状態、その割にはマグネットに付いている金属粉の量は少なめでした。この辺はまだま使えるとと感じますけど、金属粉が少ないのはオイルパンを以前に剥がした事も予想できます。ATFの配管はやはり詰まっていました。エアで最初吹いた所ビクともしないのでアララどうしましょ!と思いましたが、そのうち少しづつ流れ出し、何回か繰り返すうちに貫通しました。トランスファー内のオイルクーラーが怪しかったです。最初は工程を乱されていやいや始めた作業ですが段々可愛くなって来るから不思議です。時間を早くとは思いますけど、後で誰かに見られたら笑われるのが嫌なので手抜き厳禁なもので、もう少し時間がかかりそうです。ふーっつ

2004.5.23.   石飛 毅氏

ヘッドガスケットを交換したHUMMERは結局エンジンを交換する事にしました。
エンジン本体は以前ロッカーアームを破損した6,2Lを修理して、前まわりを95年の物に移植します。排気量が300cc下がりますけど、一応ポンプとノズルは95年式の容量の大きい物と交換しますので多少はパワーがあると思います。元々乗っているエンジンは、確かにブロックかヘッドのクラックがあるだけではなく、エンジンが回っているときにメカニカルノイズに奇妙な物があって、恐らく何かメタルとかに支障があると考えられますので、このまま乗せておいても修理のイタチゴッコになる可能性が大きいので、交換のほうが費用的にも時間的にも節約できるでしょう。
エンジンを降ろすために色々観察していますが、交換したばかりのオイルを涙を呑んでドレンすると、まるで交換時期が来ていると思われる程の汚れでした。確かにヘッドを開けた時に見える範囲でかなり汚れていたので、清掃はしましたけど、見えないところは恐ろしい事になっているようです。前回パワステのポンプを取り外したので新油を1L位入れたのですけどドレンアウトしたらやはりパワステのATFもイチゴミルクのようでした。今回は折角ラジエーターも降ろしたので各オイルクーラーの清掃も行います。特にATはもう9年たっている車両なので、念入りに清掃をしてスラッジを取ります。
ラジエーターを外して気が付いたのですが、クロスメンバーの上にボルトが3個落ちていました。ネジの部分に跡が付いていないので、今回取り外したものではありません。落ちていた所はラジエーターを外さないと見えないところなので、前回の作業でもなんとなく気が付いたのですけど、以前誰かが取り外しているようです。ただ、ネジ類の使い方が正しいので、キチントした方の作業でしょう。また、運転席側のフレームだけ、極度に腐食しています。バッテリーある助手席側であれば、バッテリー液のコボレとか考える事が出来るのですが原因は判りません。錆をレバーで擦ると母材はクレーター状になって居ました。屋外にブルーシート屋根を取り付けての作業なので置き場所の問題があるので、今日までの作業はエンジンを降ろす直前で続きは明日と言う事にしました。天気が良いことを願っています。
そういえば、バッテリーが一個なんですけど驚いた事にバッテリートレーを固定しているボルトに当たるのを嫌ってボルトの頭を削っていました。このボルトを緩めるのは至難の業で途方にくれていた所、以前頂いた何でも取れるソケットと言うのを始めて使ってみたところ簡単に取れました、結構笑えます。


 

2004.5.19.   石飛 毅氏

現在、持ち込まれている95年式HUMMERのクーラントを以前リークチェッカーで調べた所「白」だったのですけど、実はリークしていました。
このリークチェッカーは使えない物なのか悩んでいました。そこでもう一度考え直すとリークチェッカーはクーラント内のCO2の有無を判断する物で、今回のエンジンは圧縮漏れのために全く燃焼していない訳でシリンダーの中は単純に空気と燃料だけと言う事ですからCO2は大気中のものと殆ど変わらないのでチェッカーは反応しないわけです。そもそも、このチェッカーは漏れているかどうか中々判断できない時に使う物で今回のケースはそれを通りすぎていたと言う事です。
今週は週末の修理のために色々仕入れました。先週使い果たしたのでクーラント、ACのガスは全く入っていなかったのでクーラーガス、ACガス用のオイル・・・ACのガスは元々漏れていたらしくてリークチェック用の発色液が入れられて居ました。そのほかに古いタイプのヒーターホースを外す時にコアを壊さないようにするためのホース抜きを購入しました。これは以前細いホース用に購入した物が良好で今まで外す時にブルーだった細いホースが簡単に確実に取れる優れ工具だったので、ヒーターホースで使えるものを物色した所、同じ物はありませんでしたが、この手の効率改善工具は買って使ってみないと解りません。
エンジン周りの分解には15mmの頭のボルトが多用されています。通常の工具では入らない部分もありそのために関係ない部品を取り外すのはこれも効率が悪いので、15mm用のS型レンチを単品で購入、またセール中だったので板レンチも調達しました。それと先週ヘッドボルトを締めている時に割ってしまった18mmの頑丈なソケットも、これでまた効率が上がります。


 

2004.5.18.   石飛 毅氏

平日ですが、仕事の後にガレージに行きました。
落合さんが、不要のルーフラックをクラブ員の何方かに譲りたいと持ってきてくださいました。格安なので何方かご入用の際はメールください。形状は当方と同じ純正の物で、再塗装は必要かと思います。落合さんのHUMMERはエンジンの調子は新品に交換して好調なのですが、未だミッションの変速ショックはあるようです。色々話を聞いててこの部分は心に大きな負担となっているみたいで、症状を聞いてから色々予測して、アクセルペダルがおかしいのではないかと言う結論になって、現在入庫中の松原さんのアクセルユニットをお借りして、交換し試乗した所、ガレージまでは全段シフトショックがありましたけど、1→2速のショックが若干残って居るようですが、それ以外は全くショックが無くなりました。恐らくこれで修理は完了でしょう。
また元のパーツに戻すのはお気の毒なので、松原さんに新品をお返しすると言う事で松原さんには無断でしたが新品を返してもらえるのであれば問題ないと判断しました。1→2速のショックは一番クラッチやベルトには過酷なので表面の状態が良くないからかもしれません。そのまま乗り続けて、表面が摩耗して新しい面が出てくると落ち着くかもしれません。一回オイルパンを剥がして清掃をするともっと良くなるかもしれないです。
下田健ちゃんも昨日持ってきたトランスファーとハンビーのトランスファーが上手く合わない様だと言ってもって来ました。HUMMERのトランスファーはニュープロセスのNP242ですがハンビーのものはNP218?で形状が異なっていました。これは当方も知りませんでした。同じくメーターケーブル方式の93年のトランスファーがあるので、比較した所やはりハンビーのものと異なっていました。となると松原さんの502も電気式のトランスファーと交換が必要かも?まあ下田家から帰ってきたのでこれをキープしておきます。結局トランスファーはどうするか未だ決めていません。一応前のオーナーに相談する事から始める事にしました。
知り合いから、HUMMERの売り物があると連絡がありました。年式は96年のDIESELターボで車体の形状はワゴン、色は黄色です。以前カラフルにカラーリングして全国を走り回っていた車両です。ただ、走行距離が10万キロ以上と言う過走行なので価格は今まで聞いた全年式の中で3番目に安いです。車体の状態は当方は全く知りません。興味のある方は当方にメールください。毎度の事ですが、当方は紹介だけで仲介はしませんので、売買のトラブル、車体の問題には一切関わりを持ちません。


 

2004.5.17.   石飛 毅氏

窓枠の黒いHUMMERのヘッドガスケット交換をいたしまいた。
再度振り返ると、ガスケットが抜けているとオーナーの知り合いの方がジャッジされて当方の所に交換を依頼されたのですが、先日の書き込みで当方の予想はガスケットの抜けでは無いのではと思っていたのですが、重機のエンジンに携っている方のジャッジなので素人が口出しても仕方が無いので、作業を開始しました。予定で一杯なのでヒロシと会社を休んで木曜日の夜から作戦を開始しました。本当は、一旦エンジンを洗ってもう一度見てからと作業を開始しようと思って、HUMMERを移動するためにエンジンを掛けたらセンタートンネルが外してあってエンジン音がうるさいなと思ってふとエンジンルーム内を覗くと何か細々動いているではありませんか!驚いた事にロッカーアームカバーを外したまま!エンジンを掛けて持ち込まれていたのです。
本当はもう一度じっくり見てからにしようと思ったのですが途中までやってあるので仕方が無いのでそのまま続けてバラす事にしました。バラす途中で気が付いた事はオイルが乳化している事。全体に腐食が多くて部分的に固着しています。エンジンを下ろして作業するか悩みましたが、やはり積んだまま作業をしました。フロント周りの補記類、インテークマニホールドを外して先ず助手席側のヘッドを外して観察すると、4気筒とも同じような状態でしたが、多少ヘッドに白い不純物が着いていました。ピストンの方は、ハイサルファー軽油を使用してしたためかピストンの淵が少し溶けていました。ヘッドの状態は良かったので恐らくデトネーションでは無いようでした。この程度であれば使用には問題は無いでしょう。
バルブもコンプレッサーでバルブスプリングを縮めてバルブを抜いて観察しましたが、バルブシートの当たりも良好でバルブガイドとのガタも無いのでこの辺の消耗は無いようです。所がヘッドのカーボン落としをしているとバルブの頭に擦った後がありました。当方がバラす前に誰かが一回開けているようです。確かに、年式の割にはカーボンの量は少ないような気がします。運転席側のヘッドは先ず外す事に苦労しました。それはエクゾーストマニホールドとYパイプを固定しているボルト・ナットが固着して取れませんでした。ボルトを折ると面倒なので、Yパイプに付けたまま、ヘッドのところで外しました。外す時はエンジンブロックとヘッドはしっかり付いているので、エンジンクレーンを利用して降ろしました。
タイヤがエンジンクレーンの足を入れるためには邪魔なので、タイヤを外してついでにハブリダクションのオイルを点検したところブー・・・・でした。ボールジョイントも、古いタイプの物が付いていたのですが、いままで95年にこのタイプが付いていたのを見たことがありません。もしかして交換履歴があって、その時に古い部品を入手したのかもしれません。運転席側のヘッドを見ると7番がやたら綺麗で燃えなかった燃料のせいでしっとりしています。殆どカーボンの付着も少ないので、ずいぶん長い間お休みしていたようです。オーナーも手に入れたときにどれが本調子か解らなかったので、こんなもんだと思っていたようです。この時点でもう日付変更線は目前でした。
ヘッドの重量は恐らく40kgぐらいはあると思います。降ろす時はエンジンクレーンでしたが、ここから当方にとって地獄が始まりでした。先ず、綺麗に掃除したエンジンに(95年式はVバンクにドレイン穴が無いので水が溜まって池になります。松葉とかゴミだらけの水を手でかき出し、サビの酷いブロックに塗装をしましたが、直ぐにまた水が溜まりサビるでしよう。)新しいガスケットを乗せてブロックを乗せるのは腕力が必要でこんな時は竹下君!と思ったのですが、明日仕事があると言って帰ってしまいました。ヒロシと当方では体格の差があるので、重労働担当は当方になってしまいます。
HUMMERのエンジンはフロントミッドで、エンジンの後端は運転席に入り込んでいます。また、タイヤは外したままでした。先ず新しいハイドロリフター(油圧のシリンダーみたいなダンパーみたいな奴でタペットのクリアランスを自動調整してくれる物)を交換して準備万端ヒロシをHUMMERの運転席で待機させて、当方が先ず地面から角材(先々週さいたま市の百足材木店さんから大量にカットした角材を頂きました。色々な大きさで重宝しています)の上に乗せたヘッドをソンキョの姿勢で「とりゃー〜っ」と言う掛け声と共に先ず両膝の上にのせ、そのまま腰を入れて立ち上がり最近豊満な腹の上にヘッドを載せて仰け反りながら移動します。
このときタイヤが無い事に気が付き、あわって「ひろし角材をのせろー」「どこにですか?」「どっかそのへんだよ、早くぅ〜、う・うんこがぁ 出ちゃうぅ〜・・・」もうちょっとでパンツが汚れる前にラジエーターの上にヘッドを降ろしてエンジンルームによじ登り、足場を固めてから、再度ヘッドを持ち上げてから反転して、新しいガスケットに傷をつけないように、そーっとヘッドをエンジンに上部5mm位のところをスーッと移動させて車内で待機しているヒロシにエンジンの端を持ってもらい無事乗せました。重かったけど綺麗にスコッと入ったのであまりにもうれしくなってヒロシと顔を見合わせ誇らしげにエンジンルームから何時ものように降りようとした所、タイヤに乗せたツモリの足が空振りして、そのままHUMMERから滑落して背中をしこたま打ちつけ、さっき我慢していたのに・・・新しいパンツに履き替えて今度はヘッドボルトの締め込みです。
当方には18mmで1/2□のソケットはKTCのソケッしかなかったのですが、締め込みトルクもマニュアルを見ると最初27N-mでヘッドの中心のボルトを最初締めて、それを中心にして時計回りにボルトを締めて行きます。全て締め終わったらら今度は67N-mでもう一度締めこみます。ここまでは、さほど力も必要なく昨年のモーターショーで「東日」(世界一のトルクレンチメーカ、ちなみに当方のトルクレンチは世界2位)の方に教えて頂いた方法でどちらかと言うと楽しく作業を出きました。
地獄はここからでした。ボルトは全部で片側18本67N-mで締めこんだら終わりではありません。このボルトを仕上げに後90°締めこんで完了なんです。その90°のうち80度までは手だけで回せるのですが、残り10度は両手でハンドルを持って顔が赤くなるほどの力を入れないと回りません。これを18本締めるのに休憩2回、パンツ1枚必要になります。どうもこの日はおなかの調子が悪かった様です。パンツの予備もわずかなので、運転席側の作業前に一旦減量をしたので、その後はそちらの方は大丈夫でしたが、滑落した時に打ったのと背筋を使いすぎたので背中はパンパンでした。だから壊れている方だけで良いんじゃないの?って言ったローと闇夜に吠えました。横でヒロシが涼しげに「ついでだからいいじゃないですか」だって・・・「オメーはみてただけだロー」と思いましたが、竹下君みたいに帰られると困るので大人になり「そーだよねぇ」と心にも無い事を言ってしまいました。時間が経つのも早いもので、ヘッドを乗せた頃には、新聞屋のカブの音が聞こえ一旦朝の7時に「寝よ〜ョ」と意見が一致してツナギのまま昼迄寝て、「入間の湯」に行き、当方はそのままローバーミーティングに行きました。
書くのが面倒なので結論を書きます。
本日の夕方、エンジンを再始動しました。先ず、新しいハイドロリフターにエンジンオイルを回さないとバルブがキチンと動作しないので、グローを抜いてエンジンをカラ回しして、音が変化した所でグローを繋ぐのですが・・・このHUMMERバッテリーが一個だけでそれもなんとなく古そーで嫌な予感がしたのですが、3回ぐらいセルを回した所で、ファオン・ファオン・フォワワ・ワワ・・ワ・・・・・でした。バッテリパックを繋いでもう一度セルを回して良い感じになったところで、グローを入れてセルを回すと一発始動!グアァハッハ・・・と思ったのは30秒。修理前と全く変わらないアイドリング!一応念のためにエンジンが掛かったまま燃料配管を一本づつ緩めると、犯人は7番シリンダー。「直ってねぇー」その後噴射ノズルを変えても、何しても同じく排気は石油ストーブの匂い。グロープラグを抜くとシットリしてて「燃えていない」
結論、トラブルはヘッドガスケットの抜け出は無かった。もし、当方の修理がへたくそだったらまた同じシリンダーがもれる可能性は低いはず。結局ブロックが割れているようです。確かにエンジンオイルは「コーヒー牛乳色でした」新しいエンジンオイル、パワステオイル(これも乳化していました)、クーラント、ハイドロリフター、そして、先週買った工具の一部、それと持ち帰れないパンツ、更に膨大な疲労は全てパーです。得た物、他人を信じるなでした。
オーナーには、全てそのまま話をしました。終わった事は仕方が無いので、今後どうするかと言う事になり、当方としては当方には在庫で6.5ターボ6.5LNA(デトネーション病気持ち)6.2L NAがありますけど、どれにするか選んでもらいました。もちろん当方達のお勧めは、6.2Lのエンジンです。理由は一番楽で確実だからです。でもオーナーの回答は6.5でしたから、これから両方の部品表をレファレンスして対策を練らないといけません。たった300ccなのに・・・いま思うと一番最初にこのHUMMERを見たときオーナーに「このエンジン壊れている!」と宣言したのが当たっていたのが残念です。今までも色々なトラブルがあって、全てが上手くいくとは限りませんけど大体当たりますね。以前噴射ポンプの故障と判断した時も、オーナーの親戚の修理屋さんが、ノズルを換えてくれとかタイミングを見てくれとか色々言われたけど結局噴射ポンプのトラブルでした。言うのは簡単だけど無駄な努力をする方の身にもなってほしいです。ATの時もそうです。オイル交換で症状がスパッと治ることなんでありえません。交換して様子を見て段々良くなる事はありますけど、かえってドーンとやった方が簡単で確実なことも多いです。まあこのHUMMERこの他にも、ACのホース、ヒーターのバルブは見ただけで駄目な事が解ります。これから温かくなると要らないのでヒーターのバルブは抜きました。他の油脂類の状態も想像できますので点検はしますが「お任せ」の方が楽です。
そういえば、群馬組のハンビーのトランスファーがお亡くなりに成りました。ATFが殆ど入っていなかったようです。通常運用であれば、規定量より少なくても即壊れる事は無いのですけど、エンジン始動全開・・・は良くないですよ〜。下田息子は向上心があるから、トランスファー以外のオイル量の点検はしていたので残念です。


 

2004.5.14.   石飛 毅氏

会社の後輩が、車の購入でトラブルを起こしています。
昨年末ランドマップで車検を取ったばかりのK1500を下取りに出して、アストロの新車を雑誌で見て近所だったので始めていった並行輸入業者に注文しました。注文したと当方が聞いたのは確か3月の始め頃で、こんなに街中にあふれているしディラーも以前より安いはずなので何でそこから買うのか聞いたら100万円ぐらい安かったらしいのです。平行業者だから駄目というわけではありませんが、一応有名な所かと思ったら多少の事では驚かない当方でも、一歩下がる店舗でした。当方が買うわけでもありませんが一応慎重にするように一言いっておきましたが、本人はそこの社長は有名な平行輸入業者とは太いパイプで繋がっているとか、大手予備検査、改善会社の社長が師匠だと言っているので間違いないから心配無用と言われました。
4月の頭に車両が港に着いて、これから予備検査を横浜で受けて、その後納車ですと言われ、後輩はやがて来るアストロを家族で楽しみにしていました。所が4月も終わりになっても納車されず、社長にも連絡が全く取れない事は無いけど捕まえるのに面倒な状態で、やっと連絡が取れてどうですか?と聞くとウインカーの移動を行っていたが配線のトラブルでセキュリテーィが利いてエンジンが掛からなくなったので予備権業者がいま修理中だとの返答。ナンバーは付いたのか?という問いかけにはもう取れているので安心して待っててくださいと言い、金曜日に納車しますと言われた所、こちらから土曜日にしてくれといい土曜日に家族で待っていた所、車は来ませんし連絡も取れなくなりました。日曜日に連絡してもこちらの問いかけにはその場では色々言うけど結局車は来ませんでした。
月曜日にこの事を聞き、まず、車が本当にあるのか調べなくては成らないので、先ず警察に車庫証明を出しているかどうか問い合わせると、此処の管轄している警察の車庫証明の係りは「最低」対応、最初に出た方はこちらの事情を聴いてくれたのですが、電話を変わった方は電話に出るなり色々まくしてて「忙しいから切るよ」といってガチャリ。先ず言葉の使い方から勉強しないといけない対応、再度掛けなおすと、「ちょっと待って」と言ってそのまま保留音。また掛けなおすと、またぶっきらぼうな態度で人が話している間にガチャリ。声から年配の方だと思われましたが、何かの間違いであって欲しい辛い事でした。名前を聞いてありますので今度ゆっくり御話をしたいと思います。結構、警察の対応が悪くて大きな犯罪を事前に止められなかった事があると最近報道されていますけどこの対応では充分あり得ますね。
話を戻します。それでは陸運局に聞いてみようということになり電話をかけた所、ナンバーが判ればその所有者が判るけど名前からは出来ないと言われました。ちなみに陸運局の方の対応はこちらの事情を察してか抜群の対応の良さでした。そこで登録の手順を思い出しナンバーを付けるときには自動車税を払うはずなので、都税事務所に「自分の車の税金が収めてあるか調べてくれ」といった所、先方が車種を聴いてくるので「シボレー」というと、「その車は京都に転出してます」との返事、恐らく下取りに出したK1500の事らしい。そこで、「他にシボレーは無いか?」と聴くと、「車そのものが無いです」との回答でした。
ヤッパリ、ナンバーなんか付いていない事が判明。その事を相手の社長にやっと繋がった電話で言った所、「自分の会社の名義にしている」との回答。あくまでナンバーを付いていると主張するので、車検証のコピーと入庫しているヤナセの場所を月曜日中にFAXする事になった。また、迷惑を掛けたので一旦預かっている金を返すとも言ってきた。それじゃといってとりあえずFAXを待っていたけど結局は来ないまま。兎に角、対応は全て電話で顔を合わせて話がしたいと言っても、「自分の用を犠牲にして貴方に返すお金の金策に走り回っているんだから、店には行けない」と身勝手な返事。ナンバーも判らない今、何処に車があるのかも判らないのに何か変な感じでしたが、結局「明日振り込むからもういいでしょ」と押し切られてそのままその日は終わり。
勿論翌日は一日中口座のチェックをしても結局振り込みなし。電話を途中でしたときは、「銀行の外商に渡してあるので、今日は確認取れないかもしれない」と、また、苦しい言い訳。勿論今日も振り込まれませんでした。全てうその固まりで、その嘘がばれても平気でいられる根性は凄いですね。
結局明日、消費者センターか弁護士の相談窓口に電話をして対策を練る事にしました。雑誌広告が出ているからといって安心は出来ませんね。インターネットで調べたら、代行取立て屋がありましたが、返って来たお金が殆ど手数料になっちゃうんですね。お金より憂さ晴らしという感じです。最初はこの業者も色々重なって行き詰ってい不本意な結果になっているのではないかと思っていましたが、小さいうそが重なって段々馬脚が出て、最後には逃げちゃうつもりでしょうか?これを読んで何か良い知恵か、同じような事があって解決した方がいらしたらアドバイス願います。せめてお店の大家さんでも調べておくかなぁ。

2004.5.12.   石飛 毅氏

オークションのブッシュガードは、メンバーに購入希望者がいましたのでオークションから降ろしました。
今日はスナップオンの日で、新型のファンのSSTを注文しましたが、2種類のうち一つの方は国内在庫が無いので、少し時間が掛かりそうです。先日もそうでしたが、HUMMERの場合は冷却水の抜けが悪いので新アイテムを購入しました。この手の冷却水充填装置は吸引式と加圧式があって、吸引式の場合は全量のクーラントを用意しないと追加充填時に吹き返しがあるそうです。そこでスナップオンのディーラーとマニュアルを見ながら相談したところブリーダーの位置が一番高い所にあるので加圧式の方がHUMMERには向いていると言う結果になり購入しました。
HUMMERの場合は、エンジンとラジエーターの高さが殆ど同じで、尚且つサージタンクとブリードパイプの高さの差が無いので完璧にクーラントを充填させるのには苦労します。単純に入れただけだと7割ぐらいしか入らないようです。エンジンを掛けたり冷やしたりすると段々クーラントの量が減ってきてクーラントを抜いた後は暫くクーラントを足すようです。今回の物のメーカーはスナップオンではありませんが、作りはしっかりしています。元々はラジエーターの漏れをテストする物ですがブリードバルブが付いていると充填にも使えます。使用方法は、まずサージタンクに溢れる直前まで自然流下でクーラントを入れてキャップの変わりにに風船の付いた先端を入れます。風船は色々な車種に使用できるようになっています。バルブを風船側に切り替えてポンプで加圧すると風船が膨らんで口金の部分を密封します。次にバルブを冷却水側に切り替えて加圧するとサージタンク内のクーラントが押されて上部の気層部分が圧迫されます。この時にブリードバルブを開くと圧縮された空気が排出されてクーラントが充填されます。これの欠点はサージタンク内のクーラントを一々外して追加しないと駄目なところです。それでも暖めたりアッパーホースをモミモミしなくて済む分は楽でしょう。ゴムはちゃんと別売で購入できます。
それとガスケットを剥がすためのスクレパーの良い奴を買いました。今回ヘッドガスケット交換を控えているので色々相談した所、スクレパーはスナップオンの奴は巾が広いのでKTCにしましたけど、KTCとはいえ価格は立派です。吉野家の豚丼20人前程で性能も良いのにも、もう少しパッケージをカッコ良く出来ない物でしょうか?それに裏面の「用途」には意気込んで買ったのに「なべ底のカス落し、サビ落し」という悲しくなる事が書いてありました。「靴に付いたガムも取れます」なんて書いてあったら絶対買わないです。更に、注意が必要なのは、超鋼のほうはガラスには使えないし、落としたら終わりらしいので注意が必要です。でもアルバイト組みに「この金色の超鋼の方は高価で使う時は注意しろ」と言ってもこのパッケージじゃ説得力が無いです。もうワンセット買った物は実は凄い値段ですが、余り売れないらしくて長期在庫(入れ物のロゴが消えかかっていました)らしい、真鍮製のポンチセットを買いました。価格は何も言わないのに大特価にしてくれたのでラッキーです。これはサスペンションやフレーム関係の太いネジが抜けない時に鉄のハンマーでたたくとネジを痛めてしまうので、今まではプラスチックハンマーで叩いていましたけど、これであればボルトに傷を付けないで抜く事が出来ます。
そのほかには本来ブレーキのキャリパーの中を磨く目的の物を、502HUMMERの足回りをペイントしているのでボールジョイントのテーパーに塗料が混入しているのと、ブラストを掛けてザラザラしているので、テーパー穴を磨くために購入しました。砥石の部分は交換可能です。それとタガネも買いましたPBの物です、今迄使っていたタガネも酷使して切断に使うより剥がしに使う方が多くて今度はちゃんと使用目的にあった使い方をさせます。工具の使い方はあまり口うるさくは言ってませんけど、使い方を間違う様な事をしないように教育しないと壊します。


工具の話の追加です。先日、エンジンとミッションを締結しているボルトが破損して、それを抜き取る工具をお借りして、とても便利だった事を紹介しました。その工具の便利さに感動して、早速見積もりを取ったところ、嘘じゃないかと思うほどビックリする価格でした。ビックマック200個分(500本抜いても一本当たり100円!)もするんです。ドイツ製でK(ケイ)何とかと言うメーカの工具でメルセデス向けSSTのメーカだそうです。あのボルトに食い込む「歯」は部品単体でも購入できるそうです。幾らなんでもそんなに高くないだろうとたかを括って見積もりしたのですけど、価格を聞いてスゴスゴと引き下がってしまいました。無理して買うとますます猫に小判と言われてしまいます。しかしそんな高価な工具を簡単に「貸してくれ」と言った自分に今更ながら顔から火が出るぐらい恥ずかしいです。また軽く貸してくれて返却時に「これいいでしょ」とニコニコしていた事には今更ですが厚く感謝します。どうしても必要な状況が頻発する時(まず無い)は、歯の部分が単体で部品として買えるので、外側だけ図面を書いて作っちゃおうかなぁ〜と、せこい事をホンの少しだけ考えています。将来ドイツ製空冷エンジンの車を買った時にはバンバン使うことはありそうなので、その時に考えます。

2004.5.10.   石飛 毅氏

柏組みの続きがありました。
朝、ボーっとして「Mr.Been」のビデオを見ながらホノボノしていると、HUMMERのエンジン音が到着、最初、工藤ちゃんかと思ってみると、浅井さん!どうやら未だオイルが漏っているので一旦友野さんの所によって、友野さんに「ガレージに行っちゃいな」と言われて来ました。
先ずエンジンルームを見ると昨日同様エンジンルーム内はオイルだらけ。HUMMERの下にもぐってパワステポンプ周りを見ると、確かにオイルが表面に付いているけど、軸受け部分や継ぎ手部分から漏れている様子はありません。一応パワステポンプと配管をきれいにしてオイルの量を見るとホンの少し規定量に足らない程度で昨日入れた分が漏れている量に対してエンジンルームに散らばっている量が多いので、もう一度ヨーク見るとボンネットの裏側にもオイルが沢山付いてて、その位置がベルトの位置では無くてエンジンの上辺りでした。パワステのポンプからの漏れであれば、エンジンルーム内に散らばる事はなくて、昨日はパワステのオイルタンクが空になっていたのと、ポンプの下に滴り落ちているオイルが一番多くて油種を確認したところパワステポンプのオイルと一致したので、昨日はパワステしか疑っていませんでした。
正確には浅井さんにもう一つ疑わしいところがあると言っていったんですけど、あまりにもパワステのオイル漏洩が多かったので、そちらはヨーク調べませんでした。もう一度漏れている油種と漏れの酷いところを確認すると、油種はエンジンオイルでファンのシェラウドの中が一番酷く漏れています。やはり昨日の疑いは当たっていたようです。浅井さんのオーシャンブルーは先週、近所の工場でインタークーラーを取り付けました。インタークーラーは毎回バージョンアップ?してて、最近のものはATFとエンジンオイルクーラーはラジエーターの上からシェラウドの中に移設されています。シェラウドの助手席側はATF、運転席側がエンジンオイルのクーラーです。故障原因を判定してこのまま帰すことも出来ないので、急遽ミドリさんのAC交換を取りやめて修理に取り掛かりました。また、最新のインタークーラーの様子も見たいので勉強にもなるはずです。(昨日配管で苦労しましたからヨーク見たかった)
浅井さんのオーシャンブルーは2001年式でファンのカップリングの形状が今までのボルト4本で止まっているタイプから面巾48mmのドデカイナット一個で止まるタイプです。今まで新しいエンジンを買うとこのタイプのウォーターポンプが付いてきていたので何度か見たことがありますけど、積み替えの時に古いタイプと交換しています。当方のガレージには48mmのスパナは無いし、プーリーの回転止めの手段が無いので手も足も出ません。ランドマップに聞いたところ、やはり持っていませんでした。仕方が無いのでカップリングはそのままにしてブレードを固定しているボルトを外して、せめてブレードだけでも自由になるようにして作業をしましたが、作業性は劣悪でした。出来るだけ簡単な手段を色々考えて、取りあえずラジエーターの中の様子を見るためにシェラウドの横っ腹にでも穴を開けてそこを点検口にすれば今後も便利だと思い、サイドのパネルを外したところ、ヘリコプターフックが邪魔をしててそんな物をつけることは全く出来ません。いい案だと思ったのですが計画倒れでした。
あれこれ考えましたが、いい案も浮かばず時間が勿体なので結局正攻法でボンネットを外してラジエーターを動かすという当たり前の方法にしました。HUMMERのラジエーター周りには色々な配管があります。AC、パワステ、ATF、エンジンオイル、クーラント。今回はこれに加えてインタークーラーがあって、全ての配管を外さないとガバーット移動する事は無理です。特にACの配管を外すのは厄介なので出来るだけ配管を取らないで作業をする方法を考え、クーラントとインタークーラーは絶対に取らないと動かないのでこの2組をだけは諦めて、それ以外は外さないように作業しました。ACのコンデンサーは、配管が下の方なので、上手くめくってインタークーラーを抜き取り、ラジエーターとシェラウドを固定しているボルトを外して、シャラウドはそのままの位置で、ラジエーターを持ち上げて隙間から内部を覗き込みました。案の定シェラウドの中はオイルだらけで、更に予想的中でエンジンオイルクーラーの方から漏れていました。
オイルの流れている状態から、クーラー本体ではなくて接続ジョイントから漏れている気配はしたのですが確定できないのでクーラーを取り外して点検する事にして、まずエンジンから来ている配管のジョイントを外したら明確な症状に一発で判明しました。クーラーですから入り口と出口があって最初のジョイントを外そうとして何気なく手で触るとジョイントが簡単に回ってしまいました。ギョッとしてそのまま回すと何の抵抗も無く簡単に外す事が出来、外したジョイントには一応シール剤が塗布してありますが頼り無さそうな量で明らかにここが原因と判断できます。シール材の種類はテープではなく液体のカチンカチンに硬化タイプでした。このタイプは高圧シール性を発揮しますが、一度固定した後に緩み側に少しでも回すとシール効果がだらし無くなるタイプの物でしたなので、硬化後の自由度は低い物です。これはインタークーラーのメーカーで施された物で組み込み時にはすっかり固まっていたのに、組み込みの際に構造上、配管の位置に自由度が少ないので若干動かした可能性があります。実際当方が組み込む時もねじ込んで微妙に角度を調整しながら組み込みました。
当方は後出しじゃんけんなので、締め込み方向での調整を心がけたので恐らくシール材の破損は無いと思います。(次回のミドリさんへの組みつけの時は注意します)全てを組み付けて、試走をしてもらい点検をするとオイル漏れはしっかり止まっていたのですがラジエターにファンが少し当たり気味で時折異音が出ています。もう一度ラジエーターの位置を調整するにはサポートを緩めなければならず、そのためにはせっかく組んだサイドパネルを外さなければなりません。気を取り直してやり直しのラジエーター位置を調整して、再度試乗をしてもらったところ、今度はばっちりで一件落着でした。
今回のトラブルはインタークーラーの取り付け時不良ですが、HUMMERの場合は、面倒な部分が多々ある上に、このような事例が起こる可能性がある事から、中々一般の整備工場で仕事を請けてくれないようです。じゃあ当方の所が特別詳しいかと言うとそうではなくて、やる気があるだけです。今回もオーナーがズーット立ち会っている状態での作業は通常業者ではありえないはずです。ファンがラジエーターに当たっている状態からまた元に戻ってやり直すことは本当に面倒でドーッと疲れが出ますが、ファンを削って逃れる事も可能ですけどそれは邪道なので出来ません。アルバイトちゃん達もテンションが落ちますけど、そんな時どう立ち直って「やる気」を出させるかが重要です。今回もそれの連続でした。浅井さんはどの場面かはお解りでしょう。浅井さんのニコニコした顔で疲れも飛びます。晩飯はさすがに今週は3日も定番のラーメン屋「香龍」に行っているので「松屋」にしました。
今回、色々バージョンアップしているHUMMERの作業をして、確かに進化している部分と進化?している部分が交差しています。整備する上では運転席側のウォッシャー液はでかすぎて邪魔です。ブレーキ配管の回りも邪魔です。工具を置いておくのには便利ですけどエンジンルームに今まで手が届いていたところも届きません。それと先出のファンですが、従来のボルト4本で止まっているタイプよりも工具さえあれば簡単です。しかし特殊工具が無いとどうにも他の工具で代用できません。無理して壊してしまう事を考えるときちんとした工具を用意ししないとだめです。スナップオンのカタログをめくると2000年以降のGM6.5L用ファン用の工具が出ていました。浅井さんのHUMMERがまた来そうなので、早々に手配します。
95年の長野のHUMMERがまた来ました、重機の整備をされている方に見てもらったところヘッドガスケットの抜けと診断されたようです。プロの方がそうジャッジしたのであればそうでしょう。バルブはキチンと動いていたそうです。結局これも何処も作業を受けてくれないので当方の所に来ました。ガスケット交換はヘッドが重くてガスケットが密着も強いので、出来たら壊れている方だけで勘弁して欲しいのですがオーナーからは両側と言う事なので、一応準備はしておきます。当方は未だ故障状態を詳しく見ていないのですが、やはり当方としてはヘッドガスケットの漏れだけとは理解しがたいです。回転を上げても白煙の状態は変わらないのと、それだけ漏れているのであれば冷却水があふれたりします。当方のガスケットが抜けた時はあれほど酷い状態ではなく、まともにアイドリングしていましたし走行も問題ありませんでした。当方のガスケット抜けの発見の理由は冷却水のオーバーフローで、実際にバラシてからガスケットの抜けだったと解りました。バルブアジャスターは空回りの状態と実働時の状態では異なるので、この辺はヘッドを剥がしてみると解るし、どうせ剥がしたらバルブのクリアランス調整をするアジャスターも交換します。

2004.5. 9.   石飛 毅氏

柏組み登場です。
何時も何かやってくれますが、今回は到着早々に浅井さんのオーシャンブルーの車体の下にオイル漏れを発見。パワステのオイルポンプからオイルが漏れてエンジンルームの前半分オイルだらけになっていました。01モデルのパワステポンプは95年以前のタイプと同じでリザーバタンクベッタイ式のポンプです。このほうがオイルは入れやすいのですけど、タンクとポンプの間に配管があるのは漏れる可能性が高くなります。オリジナルのポンプに見切りをつけて手持ちの一体式ポンプと交換しました。エンジンルームに水を掛けた後マジックリンを吹き付けて高圧洗車機で洗い落とすと綺麗に成りました。インタークーラーを付けたら、オイルクーラーがボンネットに当たるのでこれもボンネットを10mm程かさ上げして、解決。友野さんのカレンちゃんが一緒だったので、長時間の作業にならなくて良かったです。
浅井さんのインタークーラーを見ると相変わらず配管のレイアウトは面倒で一部配管を作り直していました。そこでミドリさんのエンジンにもインタークーラーの配管を仮止めして按配を確認しました。取説の写真どうりにしているつもりでも、実際に付けてみると中々上手く行きません。特に配管が写真で見る物と実物が違うようにも見えるし、何度か色々繰り返して、一応これで良いだろうというレイアウトを見つける事が出来ました。新しいコンプレッサーも来ましたので取り付けて見ました。段々出来上がって来ています。明日は天気が悪いので、ACのレトロキット取り付け作業を行います。

2004.5. 8.   石飛 毅氏

先日報告したハンドルのボスですが、最近はエアーバック、オーディオ、AC、オートクルーズ、携帯電話等ののコントローラーなど新車のときから付いている車が多くハンドルを交換する人が以前より少なくなっているようです。
そんな訳で軽自動車からトラックまで、テカテカしたハンドルカバーを付けている人が多いんでしょうか?特に白いのは良く見ます。しかしHPを色々見ると工夫してハンドルを交換している人は沢山居ます。リプレースハンドルで有名なMOMOは自動車メーカーにこれらに対応したハンドルを納入したり、以前より斬新なデザインで購買意欲を掻き立てる努力をしています。
話をボスに戻します。その努力の一つがハンドルを交換したときにボスが丈夫過ぎると衝撃を吸収しないといけないのでボスそのものが衝撃が加わった時に潰れるようにしてるみたいで、ベースはアルミですがボディーは板材を使用してカバーを付けている様です。しかしHUMMERの場合は最初からエアーバックは付いていませんし、ハンドルそのものの剛性もMOMOのハンドルはアルミの板に皮を巻きつけているので以前乗用車に乗っていた当方が飲酒運転の車に体当たりされて正面衝突を起こした時のハンドルは簡単にグニャリと曲がっていましたので弱いようです。スポーク部分もオフセット?がほぼゼロなので形状的にも強そうではありません。当方がハンドルを交換したのは、そもそも8年も使っていると、常に触って居る部分が当方の「おやじ汁」の為にテカテカになってさわり心地が悪いのと、オリジナルのハンドルは皮まきなので案外高いし、まだオリジナルも保存しておけばゴミにはならない程度なので交換し、外したハンドルは大切に保管しています。
オークションにSMCのDリングブッシュガードを出品しました。これはミドリさんに付いていた物です、本国で購入すると1600ドルで個人輸入しても送料、税金等を払うと25万円近くになります。当方は未確認ですが国内で40万以上で買った方も居ると聴いています。作業スペース確保のため誰か買って下さい。メンバーには取付けをしてあげます・・・
ル・ボランに掲載されました。見本誌が来ないので、立ち読みしてきました。内容は感動的な事はありませんでしたが、那須まで来てアレだけの記事じゃあ経営が成り立つのか他人事ですが心配です。あの日の高速・ガソリン・食事・ライター(感じの良い人でした)へのギャラを考えると一文字30円ぐらいにはなるでしょうね。
MOBIって言う番組を時々見ています。そこから連絡があって、長野さんという方(多分以前750ccのバイクをレストアした2枚目の若者)が番組の企画で持ち上がり、貸し出し以来がありました。この手の連絡はいろいろな所からあるのですが、大抵劇用貸し出し車両会社の方からの連絡ですが今回は製作会社からでした。ただし、この手の貸し出しはまず車を「押さえ」から行うみたいで、企画が変わるとキャンセルが出る事が多くて振り回してオーナーに迷惑を掛けるので、殆ど当方の物で良ければと答えています。その断る理由ですが、今回は「スポンサーがHONDAだから他社の車はまずい」という理由でした。メガクルーザーと間違えると困るみたいです。(小笑い)先方は大変恐縮していましたが当方は慣れっこですから、かえって面倒が無くてよかったです。MOBIもちゃんと時々見ます。
此処の所、燃料ポンプグローリレーの需要が多くて、最後の一個がランドマップに入庫中のHUMMERに付けると在庫がなくなるので、友野さんが現在至急手配中です。古くなるとポコポコ音がしてても吐出圧が低いと調子が悪くなります。エンジンの掛かりが悪かったり、エンストしたり、中高速で遅くなったと感じたら、そろそろ交換時期ですから注意してください。走行距離で15000〜40000Kmで寿命が来るみたいです。当方は既に2回交換しています。グローリレーは当たり外れがあるみたいです。でも中々気が付かない時もあります。エンジンが掛からなくて白い煙が出ているときはグローリレーかグロープラグのトラブルです。グロープラグはエンジン始動時に火が飛んでいない場合がありますので冷間始動時にエンジンがばらついている場合もグローが数本切れている事があります。チェックは簡単で、グローの配線を抜いて先端のタブとエンジンブロックに導通があればOKです。明日は柏組みが早朝より攻めてくるのでソロソロ寝ます。

2004.5. 6.   石飛 毅氏

松原さんの緑色HUMMERを今後暫く「ミドリ」さんと呼びます。
理由は松原さんが沢山HUMMERをもっているから何がなんだか解らなくなるからです。ミドリさんの新しいエンジンの組上げを行いました。折角組んであるエンジンですが、塗装とハイフロータービンへの交換、ウォーターポンプ交換、FSDのリロケーション化を行うために結局殆どロングエンジン状態にしました。エンジン本体を車体に乗せる時には、また補機類等は外すのですが、降ろす前のボルト類の状態が酷かったので外したボルトが再利用できない物や、まとめてサンドブラストを掛けたので、ごちゃごちゃに成っているので、下ろした状態で一旦全て組み上げ、今度はキチンと各ユニットごとにボルトをジップロックのビニール袋にマジックで使用部分を書き込んでその中に細かい部品を入れておき積み込んだ後の再組み立てを潤滑に行う事ができます。
先ず、バルブカバーを塗装した物と交換するために新しいエンジンのバルブカバーを外します。バルブカバーを外す手順は、各シリンダーに行っている燃料配管を噴射ノズルの部分から取り外します。配管を二本ずつ固定している対辺7ミリのビスを外します。次にインテークマニホールドを外して先ほどの配管を無理やり上のほうに持ち上げます。カバーのボルトを外してもカバーは液体ガスケット(パッキン)で密着しているので簡単には取れません。液体ガスケット(パッキン)は殆どカバーに付いているのでヘッドに傷が付かないようにバールでこじ開けます。新しいカバーを付ける前にヘッドに着いているガスケットのカスをスクレーパーで剥がします。オイルストーンで仕上げる程ではありませんが、出来るだけ綺麗に剥がした方が新しい液体ガスケットを塗りやすいです。ロックタイトの液体ガスケット(パッキン)ははみ出てもはがれる事がないので、足らないと困るので多めに塗りました。
FSDのリロケーションの理由ですが、FSDはターボエンジンにしか付いていません。役割は噴射ポンプ内のソレノイドをアクセルの開度、各センサーのデーターを計算して、出た燃料の量を調整するソレノイドをコントロールしています。エンジン不調の時、これを先ず一番先に疑います。当方も一応コネクターを差し替えると仮付けで交換したのと同じになるテスターを用意しています。電子部品の塊ですから当然熱には弱いのですが冷却の悪い噴射ポンプの脇に付いています。取り外しは、ウォーターポンプを外して、全ての燃料配管を噴射ノズルから外して、噴射ポンプ駆動ギアーのボルトを外して、噴射ポンプを固定しているナットを3個緩めます。こうすると噴射ポンプをずらして取り外します。もちろん作業の途中ですから今回は楽ですが、エンジンが車体にある状態での作業は楽に3時間以上係り、尚且つクーラントを取り替えたり、エアークリーナー、インテークマニホールド・・・沢山取り外さなくては作業できません。
そこで http://www.kennedydiesel.com/ から左側の列にある「6.2L/6.5L Parts」をクリックして「FSD Cooler」をクリックします。そうするとFSDのフルキット(FSD本体、クーラー、配線)単品の紹介が出ています。今回は当方が持っているフルキットのうち配線とクーラーを使用しました。もしFSDが壊れた時エンジンが車体にある場合は工賃を考えるとフルキットを取り付けた方がグーンとお得です。取り付けは30分掛かりません。注文はHUMMERに使用する事を伝えないと、コネクターの中に入れる抵抗が異なりますので注意してください。6.2/6.5 DIESELエンジンクラブでも効果が大きいとレポートされています。今回、使用した分を友野さんに手配しますので、欲しい人は送料が安くなるので、一緒に注文したら良いと思います。
タービンは以前にも紹介しましたハイフロータービンです。一体どれだけの効果があるかは解りませんが、ハイフローであればタービンのポンプとしての効率は高い事は確かです。フィンが真っ直ぐな方がオリジナルで、風車のように捩れている方がハイフローです。なんとなくやる気を感じます。タービンが壊れた時に新品を買うよりハイフロー加工してもらうと軸受けとかの消耗品を交換するOHをしてくれて価格も安いので、当方も自分のタービンが壊れたらハイフローにします。

ミドリさんは未だ十分使える部品は、新たに購入していないで軽いレストアを行って再利用しています。そのレストア効果を例として一つ紹介します。エアーポンプは、ターボのウエストゲートバルブのコントロールと、98年以降のACのダクトやヒーターバルブを動作するアクチエーターの駆動(バキューム)に利用しています。状態は鉄部分は錆、アルミ部分は手で触ると表面に粉が噴いていました。サンドブラスターで錆と粉を取り除き、鉄部分には塗装をしています。鉄部は塗装によって新品より見た目が良いと思います。写真はレストア前後です。当方のガレージではサンドブラスターが常時、気軽に使用できる事が、これらの作業をやる気にしてくれています。



仮組みをしたエンジンです。車体に収めた後は殆ど見えないのですが、防錆用にどうせ塗装するなら、色々な色でおもちゃみたいにしました。ACのコンプレッサーとオルターネータは未だ新品が来ていないので未交換です。新しいのが来たら、そいつらもペンキの餌食になります。松原さんも実物を見ておもちゃのようだったので思わず笑っちゃっています。(でも満足そうなので、GW中休み無しで作業した甲斐があります。でも後2回会社に行くとまた休みです。)


未だ、見ていないので、なんとも感想を言えませんけど、ル・ボランにクラブの紹介が出て居るそうです。白黒ページと言う事は当初から言われていましたので、ご了承ください。ル・ボランのHPにもクラブ紹介が出ています。ご覧くださいませ!

2004.5. 5.   石飛 毅氏

本日はエンジン本体の塗装を行いました。
新品のエンジンは在庫中に錆が発生しない程度の物で、半年もすると錆てきます。当方もエンジンを載せ換えた時に耐熱の黒で塗装しましたが、2年経つと多少錆が出ています。それでも何もしないで居るよりはましです。エンジンの塗料の種類は各方面に聞きましたが、エンジン本体はさほど温度が高くないので、ウレタン塗料が最適と言う意見を尊重して、今回はウレタンで塗装しました。塗料も厚く塗るために刷毛塗りにしましたが、色をグレーにしたので、下地の色が出てくるので細かいところまで塗るのは結構面倒でした。最初は几帳面に行っていましたが、段々荒くなって多少はみ出ています。塗装している間に気が付いたのですが、FSDの位置はオーバーヒートでよく壊れるのに相変わらずインジェクションポンプの横に付いています。これだけの交換はたった2本のネジで止まっているけどそのネジを取るためには50本以上のネジを外すので、この際だからリロケーションキットに交換することにしました。

ランドマップに変速異常の95年がATFを交換してから調子が悪くなったと言うHUMMERが再入庫していています。
症状は変速ショックが大きい、変速しないという事なのでATFを点検したらドロドロの金属粉入りであったので、ATの内部異常でHOが必要と判断して当方所有のコアをリビルトする事にしました。(これはだいぶ前の話です)ATのOHキットを注文したツモリがトランスファーのOHキットが2セット入ってきたり、ATの種類が2種類あるので次回また直ぐ来ないと困るのでクラブの車両分布を考えて96以前のもの1セット97以降の物を2セット取り、OH専門店に出したのが3月でした。OHをしている業者さんはいい方で「乗せてみてOKだったら支払ってくれればいい」と言ってくれたので、早々に交換して支払いたいと思っていましたのでランドマップに催促してGWに入ってから作業をしてもらいました。
ただ、お宅の当方としては実はやってみたいことがあって乗せ換えの前にランドマップと色々と検証をする事にしました。そのために先々週ランドマップとケースの割れているATをバラバラにして取り外し可能な部分を確認して、乗せたまま出来るOHの方法を勉強しました。今回は先ず、オイルパンを外して、1-2速ソレノイドバルブ、2-3速ソレノイドバルブ、トルコンクラッチ用バルブ。圧力センサー、圧力スイッチプレートを取り除き、バルブボディの洗浄を行い先ほど外したパーツを新しい物と交換して、フィルターはそのままにしてオイルパンを付けて試乗しました。
すると1速固定で全く変速しませんでした。ただ、すべりは全く無いのでなんとなくいい感じになっています。ただ、少しパワーが無いのが気になってランドマップに戻って燃料ポンプを確認すると、お亡くなりになっていました。恐らく前回(10月)のミーティングの時の友野さんのHUMMERと同じ症状です。恐らく燃料配管かフィルターにエアが入っててキチンと燃料が送られていないようです。とりあえずフィルターの上部から軽油を入れて取りあえずエンジンが掛かるようにしておき、スキャナーを取り付けてデーターを一つ一つ解析したところ、アイドリング状態でのスロットルセンサーのデータがおかしいので、在庫のセンサーを仮に付けスキャナーを点検するとばっちりでした。
エアクリーナを外してインジェクションポンプの横に付いているセンサーを本付けして試乗した所キチンと変速をショック無しで出来るようになりました。一件落着です。費用的にはATの交換よりは安く上がります。でもOHしたATの費用は一体誰が払うんでしょう?・・・この他にもOHキットを2セット買ってあります。トランスファーのOHキットは友野さん・・・のお客さんの仕事で利益が出たかどうか解らないですけど、持ち出しが無いのはランドマップだけになりますから、このOH代金はランドマップが払うべきだとランドマップに言った所、「この際だから当方のHUMMERに積み替えたら如何でしょう?」と言ってます。「誰が壊れていないAT」を換える奴が居ると思っているんでしょう?いる!「壊れていないエンジン」を交換している人が一人居るのを忘れていました。

この95年のHUMMER良く見るとまずい所が多々目に付きます。先ず一番驚いたのはラジエターが下がってて、ファンシェラドの上部がファンで削られて無くなっていました。切り口が綺麗なので削れた後が見っとも無いので余分案部分を誰かが切り取ったようです。エアコンのコンプレッサーと配管は最近取り替えた様です。薄汚れたエンジンルームに浮いていましたから直ぐわかります。但しこの配管のルートが悪くてオルターネーターのプーリーに当たりそうです。これは直ぐに配管のルートを変更しました。しかし折角の新しい部品が付いてても、レシーバータンクのプレッシャースイッチの配線が外れていました。コレクターの様子を見るとラジエーターの横にある温度センサーは使い物にならないのでバイパスしています。温度センサーの位置が悪くて使い物にならないので、当方もバイパスしています。トランスファーATF、パワステATF、ハブリダクションオイル、デフオイル、ブレーキパット残量はNGでした。この際だから当方がランドマップに変わってオーナーに連絡をしてリフレッシュをお勧めしました。ドアスイッチもいまいち当たりが悪いので少し嵩上げしてもらいました。

一通りトラブルシューティングをして、作業チェックリストをランドマップに作ってもらった後、このHUMMERを観察すると実に凝ったHUMMERです。外見は元白ですがつや消しの黒に変更しています。そのためかすっきりしているのですが、フロントにもヒッチメンバーが付いています。大きなソケットが付いているので小型の電動ウインチを必要な時にヒッチメンバーに付けて使っていたようです。内部はアイデア賞のオーバーヘッドコンソールが付いていました。これはHUMMERの内装の部品を上手く使って作っています。ガレージのも友野さんの内装が転がっているので真似して作成しようと思います。スナップスイッチが沢山付いていたので元々はどこかに沢山ライトが付いていた様です。気になったのはスーパーチャージャーに付属で付いてくるゲージが付いていました。配線されているかどうかは未確認です。


 

2004.5. 5.   牧野 岩氏

HUMMER H3 Spied
Denver, CO – What is thought to be the upcoming HUMMER H3 was spied out in the open on the I-70, near Denver, Colorado on 4/20/2004 by Jeremy Lacy. Thanks, Jeremy, for sending us the photos. Good shootin!
http://www.rockcrawler.com/features/newsshorts/04april/h3_spied.asp

2004.5. 4.   石飛 毅氏

ここの所天気が良いので、エンジン回りの塗装を一気にやっています。
どうせばらしているのですから手を抜かないで自分の出来る精一杯の塗装をしています。新品部品も一応サンドブラストをかけて、ミッチャクロンという、塗装が乗りやすい下地剤を塗って、サフェーサーをかけて上塗りの色が映える様に下地が見えなくなるまで白を塗って、上塗りをして、念のためにクリアーを塗っています。サンドブラストをかけていると塗装の強さが良く判ります。例えば新品のインタクーラーのパイプは、塗装がホンの少ししか付いていないらしく4本のパイプを3分位で剥離できます。このまま取り付けると直ぐに赤錆だらけになることは間違いないでしょう。一方サビサビのウォーターポンプは1時間掛けても全てを落とす事が出来ません。ラジエーターのロアーからエンジンに繋がっているパイプは例によってゴムホースが被さる部分と、サージタンクに行く細い配管との2又部分は錆が簿母材を侵してて、クレーター状になっています。今までの経験上この程度であれば、塗装しておけば漏れる事は無いと思いますので、このまま再利用します。
塗装はしこたま色々な種類を買ってエンジンルームを開けた時に手を入れて塗装した事が判るようにカラフルにしています。カムカバーは新しいエンジンから外して塗装するとそのリードタイム中に内臓がむき出しになるのが嫌なのと、オーダーがツルンとした塗装ではなくて結晶塗装風なので、失敗しても新しい方があるのでテストとして古いエンジンのカバーに塗装しました。塗料はホームセンターで色々探して、少々高価でしたが仕上がりが石の表面になる様な塗料があったのでこれを使いました。この塗料は面白くてノズルを押すとモスラが糸を吐くようにブツブツと吐き出します。一体どんな素材か判りませんが、不思議な物が出てくる塗布は結構面白くてハマリます。少し多めに塗ったせいか素材が固形物なのか判りませんけど乾燥して表面が硬くなるには3日かかりました。色はメタリックの赤と言う事なので、一応シルバーを塗り、その上からメタリックレッドを吹いた所鮮やかな赤ではありませんけど、中々良い感じの色になりました。
バルブカバーを外すにはエンジンが外に下ろされて居ても、インテークマニホールドを外したり金属製の燃料パイプを外さないと取れないので、一応オーナーに連絡をしたところ丁度ガレージに来ようとしていたと言うので確認してもらう事にしました。作業の途中でオーナーに見てもらう事は、当方達の苦労が解ってもらえるので歓迎です。ただし、往々として作業の追加がある事がリスクとしてあります。今回もオーナーが来ると挨拶もそこそこに小さな箱を出してきて、このボス使えます?と言ってMOMOのボスを持ってきました。当方も友野さんにボスの注文をお願いして、もう友野さんの手元にボスが来ているので一緒にハンドルを買いに行きました。
松原さんは内装のウッドに合わせたハンドルが欲しいというので、木目内装の一部を外してカーショップに持ち込んでそれに合うウッドのゴージャス版を購入。当方は、車体色に合わせた廉価版を購入。所得の差が歴然と出る買い物を終わらせてガレージに帰ると、松原さんが先に付けて見ませんか?という悪魔のささやきに当方も乗ってしまい、松原さんのボスをお借りして、後で当方の買ったものを松原さんにお返しするという段取りで当方のHUMMERにハンドルを取り付けることにしました。
今まで何度かハンドル交換をしましたが、何れもハンドルが手前に来て、ウインカーのレバーが遠くなって操作がやりづらいと感じていました。今回もそれが気になっていたので先ずボスを仮付けしてみると今までよりもレバーが遠くて操作が自然に出来ないので、一旦取り外してオリジナルのハンドルのオフセット?と比較した所、7cm位ハンドルが手前に来る事が判りました。特に当方は大柄なので、ハンドルが手前に来るとハンドル操作もギクシャクするのでボスを加工する事にしました。ボスの構造は今まで取り付けたボスは殆どがアルミの円筒状の物でしたが、このボスは立ち上がり部分が4本の足が出ているタイプでアルミ無垢の物より廉価版の様です。どうせ加工するのであれば自分の好みの位置を色々測定してこの4本の足をカットして竹下君に溶接してもらって純正よりホンの少しだけ手前に来るようにしました。
出来上がったボスは今までに見た事が無い程短い物でした。今回のボスは特にHUMMER用というものではなくて、スプラインの形状が同じという事で流用して販売されて居るようです。だってホーンボタンの配線が付いましたから。ハンドルが手前過ぎて困っている方は博君がそのうち専用のボスを加工してくれるので注文してください。新しいハンドルを付けたので、銭湯まで試乗しましたがハンドルが曲がっていたのは御愛嬌。
作業の段取りをするためにインタークラーを開梱しました。今までに何台か取り付けましたが色々進化しています。恐らく性能的な進化というより、取り付けの容易性が向上しているみたいです。金属の配管も簡単な形状になって、複雑な部分や他に当たりそうな部分はゴムになっています。左右のバンクのバランスを取るパイプも太くなっています。これは左右のバンクで同調を取る事で脈動を取る物です。これは確かに効果がありそうです。
HUMMERはエンジンが斜めに取り付いています。理由は以前書いたので省略します。そのため助手席側のサイドは手狭ですが、熱の問題があってエキゾーストパイプには遮熱板が付いています。この遮熱版はエキゾーストパイプをエンジンに取り付けるボルトで共締めされています。そのため共振を抑えるために錘が変則的についているけど、設計者の思惑どうりに行かないで固定ネジ4箇所のうち3箇所も折れています。先日、平野さんがいらした時に、平野さんのHUMMERも破損していたと言ってました。今回も以前当方のHUMMERでやったようにステンレスで作成した。板をリベットで止めて補修しました。加工担当は博ですがボール盤が手に入ったので、以前よりきちんとした物が出来ました。
話は前後しますが、一昨日作業が終わりくつろぎタイムに入って色々話をしていると、工藤さんがスラントバックに付いているレカロが体に合わないという話が出ました。工藤さんはオーバ100Kgなので、94年式にはアメリカから取り寄せたラクチンシートをつけていましたが、小ぶりでサイドの出っ張っているレカロでは窮屈な様子です。所が、同じレカロでも当方のレカロはサイドの出っ張りが小さく、幅も広く特に狭いという事は感じなかったので、工藤さんに試しに座ってもらった所、「これなら良い」という事で色々話をしているうちに、交換する事になってしまいました。両方ともレカロの電動シートなので、交換も簡単だと思い即交換作業を開始しました。所が、工藤さんのレカロは取り付け位置が少し高いのでシートレールを3cmカットして溶接し、当方への組み込みは簡単でしたが、工藤さんのスラントバックは電動なのになんと!配線がしてありませんでした。手抜き取り付け!もう後には戻れないので配線作業を開始しました。
当方のレカロはシートヒーター、ランバーサポートのポンプ、リクライニング、フロントチルト、リアチルトなどが電動なので細い配線では持ちません。結局電源をエンジンルームから運転席まで引いて、そこにヒューズ、リレーを置いて、もう一本アクセサリーの配線を引いて、なおかつ電動で動くので全ての配線をコルゲートチューブで保護して、ヒシチューブで配線を固定し、なおかつ一本電源を助手席まで引きました。作業が終了は時計が2時を過ぎていました。この作業の工賃と材料費は取り付けた業者を突き止めて請求しに行きます。電動シートを取り付けて配線しないなんておかしいですから。
下田さんの息子さんがハンビーで来ました。見せに来たのは勿論ですが、若干欠品していた部品を探しに来た様子も伺えました。欠品部品は昼飯とトレードが成立して、在庫の無いものは手配する事にしました。サンドベージュのハンビーは日本に一台?だと思います。興奮して写真を撮るのを忘れました。


 

2004.5. 2.   石飛 毅氏

ゴールデンウィークは大渋滞です。
でも当方は狭山に缶詰ですから関係ありません。先日、今までに見た事の無い、折れたボルトを簡単に外す工具を見せてもらい、今回の作業にピッタリなので熱烈にお願いしてお借りしました。写真の通り折れたボルトをドリル先のチャックの様な感じで折れたスタッドをくわえ込みインパクトレンチでガツンと回すと焼きついたボルトを緩める事が出きます。肝心な部分はチャックの部分が強力な歯が付いててしっかりボルトをくわえ込む部分にあります。


折れたボルト


工具


折れたボルトに工具を装着した所


インパクトレンチで回す


緩んだ直後


折れたボルト(しっかり工具が噛み付いています)

2004.5. 1.   石飛 毅氏

壊れていないけどエンジン積み替え作業は難航しています。
先ず、恐らく海の近くで使っていたか、砂浜の波打ち際を走った履歴があるのではないかと思われるほど腐食が激しいです。HUMMERの場合はフレームはスチールですが、ボディーは外板だけでなくプラットホームもアルミ製でアルジン処理等の化学的な塞孔処理をしてから塗装をしているので外観はあまりその影響を受けていません。フレームも一部腐食が出ていますが塗装膜が厚いので再塗装をすれば特に問題は無い程度で済んでいます。ところが、HUMMER専用部品の状態に比べてエンジン、補器類を含むGMと共通の部分は交換以外考えられない程腐食しています。また、フレーム周りのボルトを緩める事は特に問題はありませんが、エンジン周りのボルトには閉口してしまいます。
先日報告したようにエンジンとミッションを締結しているボルトは1/3が折れるし、エンジンハンガーを取り付けるため、エンジンを前から見て左側のインテークマニホールドを外しますが、これを止めているボルトは補記類を付けるためにボルトの中間に6角の部分がある特殊なボルトを使っています。インテークマニホールドをこのボルトで締めた後に補記類のステーを通してそれをナットで固定します。当然ボルトをしっかり締めないとナットを回した時に友回りします。今回のエンジンは腐食が激しくナットが固着しているのでボルトが共回りをしてしまいます。
97年までのACはクーラー、ヒーターのホースが助手席の左足側板からひとまとめにして4本出ています。更にジョイントのスパナを当てる部分は保温材の中に入っているためスパナが大変かけにくい構造です。いくら慎重に作業してもホース交換時にこのジョイントを壊す確立が高いのいので、当方がACをレトロフィットキットに交換した理由の一つになるほど嫌な作業です。今回もレトロフィットキットに交換するのですが、それを理由にバンバン壊すのは勿体無いのと、そういう雑な作業は他を壊したり、スッポリ取れなくて余計な時間が掛かることが良くあります。
エンジンを降ろす段取りはこの他に配線、燃料配管を取り、左右のエンジンマウントと運転席側のマウントステーを取ります。また、ATからATFも抜いておきます。これはゲージを抜くとゲージの差し込んでいる孔からATFが溢れるからです。ATFをぬいた時に気になったのはATFそのものは綺麗なのに、ドレンボルトの先端に付いているマグネットに金属粉がついていた事です。最近はATFの交換はチェンジャーで行うので、マグネットに金属粉がそのままのケースが多々あります。マグネットはこの他にオイルパンの中にもう一つありますので、恐らくそちらにも金属粉が付いていると思われます。この金属粉がまたATFのなかに混じる事は無いと思いますけど、そろそろATフィルターの交換をしたほうが良いと思いました。
ついでに先週報告したバルブのメッシュフィルターも点検しようと思います。エンジンを下ろすときにまた今までに無い体験をしました。全てのエンジンとミッションのボルトを外しエンジンをクレーンでつると大抵エンジンとミッションはパカ!っと外れるんですけど今回はそのまま走れ居るぐらいに密着していました。最初バールでやさしくこじっていましたが全く歯が立たないので、壊さないように色々試しましたが、壊れた時は後で考えると言う事にして最後は結局タガネを打ち込んでやっと分離しました。勿論何処も壊していません。少し傷が着きましたが機能的に問題はありません。エンジンそのものを抜き出すのはホンの数分です。最初の頃当方エンジンを降ろした時はあちらこちらゴンゴンぶつけ、更にクーラントを撒き散らしながらやっとの思いで降ろしていましたけど最近はヒロシとの息もピッタリで本当に見事にスポンと何処にも触れずに降ろせます。
降ろしたエンジンは新しいエンジンを送ってきたときのパレットにキャスターを付けた物に乗せます。これであれば一人で簡単に移動が出来るしエンジンを廃棄するときも便利です。本日、工藤さんが御宝箱を運んでくれました。とても幸せです。開設以来一度も掃除していない?状態だったので設置にも工藤さんが手伝ってくれて助かりました。工藤さんも特に使う用途が無いのですがスナップオンの工具を欲しくなったらしいのですが、どうせ使わないけどコレクションとして最近限定(500セット)で発売している皮のカバンに入っているセットを紹介したところ、大変気に入ってました。スナップオンのバンセールスに聴くとこのセットを一番買うのはやはりフェラーリオーナーだそうです。フェラーリの純正車載工具はこれよりもモット凄いカバンに入ってる物が付いていますが、殆どのオーナーはそれはキープしておいてこのセットをトランク(ボンネット)に入れておくそうです。だから案外直ぐ無くなるそうです。http://www.snapon.co.jp/top.htm
連休作業3日目の明日は、今日塗料を大量に買ってきたのでエンジンの抜けたエンジンルームのリフレッシュ作業を行います。少してこずっているので作業が遅れ気味ですが、連日でやっているので効率はいいです。


 

 2004年4月